なろうランキングに期待しなくなった切っ掛けという話
「追放された」「ざまあ」「もう遅い」などなど。
いつまで経っても代わり映えのないランキングの様相に辟易としている者に御座います。
とはいえ、究極的には面白ければどんな題材だろうと構わないというもの。
王道と言われている物語だって、何千番煎じだよというレベルで使い古されてはいても楽しまれている訳ですからね。
だから、ランキングの作品たちが本当に面白ければ、どれだけ代わり映えがしなかろうと誰も文句など無かった筈です。
つまり、文句が出るという事は面白くないという事である。
その理由は人によりけりでしょうが、私の場合は、単純に主人公の評価の食い違いという部分にあります。
多くの作品においては、主人公が人間的に素晴らしい人物である、という評価を周囲の人物たちからされています。
まるで聖人君子か何かの様に語られ、そりゃー人々も頼りにするし、ヒロインたちだってこぞって伴侶となるべく寄ってくるだろうよ、という有様です。
しかし、読んでいるこちらの評価は、全く違う。
こいつ、クズじゃん。
もしくは、バカじゃん。
そうとしか言いようのない行動をするのです。
クズである事、バカである事が悪いのではありません。
某素晴らしき世界の主人公の様に、それが魅力となっている人物だっているのですから。
あれのように、作中での評価もそうであるならば、文句はなかったのです。
その上で、付き合っている人々がいるというのなら、そういう感性が奇特な人々の物語なのだな、と楽しめるのです。
だというのに、素晴らしい人物? 片腹大激痛なんですけど?
筆者のランキングへの期待や信頼を著しく下落させた作品に、このようなものがありました。
名誉の為、具体的な名前は伏せますけども。
自らの身の安全の為に、女子供を矢面に立たせて、後方に引っ込んで黒幕面をしている輩です。
これが主人公です。
そして、こんなクズが如き人物が、作中ではどんな男よりも素晴らしき超絶完璧な人間である、という評価をされているのです。
は?
いや、もう、ね。この言葉しかないでしょう。
しかも、この後、この主人公ってばそんな生活を形作っている自分の力の根源的存在を、ぞんざいに扱って蹴り出す様な真似をするのです。
はぁぁ?
いやさ、出会いとか最悪だったし、心情的にはそうしたいのは分かるんだけど、それをしちゃうか?
最悪、力の差し止めとかされるとは思わんの?
それないと、お前、今の幸福いっぱいな生活とか維持できないと思うんやけど、儂の勘違いですかよ?
現地妻と幸せな家庭を築いた後でのこの行動とか、意地張り続けるガキそのものじゃん。
何処が素晴らしい精神をした完成された人間やねん。
社会人以下やん。
これが切っ掛けであった。
以降、私はそうした評価の一致しない登場人物にアレルギーを発症するようになってしまった。
特に、それが主人公格ならば、もはや読むに堪えない。
さっさと撤退するしかない。
そんな事をしている内に、ランキングにあるほとんどの作品が駄目だという経験を得てしまった。
酷い経験である。
あんっ、もう。
ランキングなんかに期待しない。
助けて、スコッパー。