表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
159/285

159.卵焼きの調理法

 ルネが、マジックバックから取り出したのは、ちょっと手間が掛かる一品

 武術祭の際に出店用に作り置きをしていたが、ちょっと不格好となっていたもの。

 それでも当時、何かと評判になっていた為、ハルナ達もソレに大いに興味を示した。


「おっ、それって噂になっていた、半熟の黄身入りの卵焼き?」

「はい、人数分は無いですけど……」

「はい、はーいっ! ソレ、自分も食べたいです」

「サンちゃん……さすがに、よそ見しないで手綱を握っててね」


 それはルネサンズが、武術祭の出店で、目玉商品として用意していた珍品の卵焼き。

 卵焼きの中に半熟の黄身が存在する、と言う一品は、多くの人々の関心を集めた。

 その噂は、武術祭閉会後も語られ、当時の街に居なかったハルナ達にも伝わっていた。

 

「おおっ、半分に切ると、本当に半熟の黄身がトロリと卵焼きの中から出て来たよぉ」

「スゴイのです。これって、どうやったら作れるのです?」


 珍品の卵焼きにハルナもダーハも興味津々と言った様相(ようそう)であった。


「わーっ、二人ともズルイです。自分も見たいです。食べたいです!」

「じゃあ、僕がサントスさんの分を御者台の方に持っていきますよ」

「はい。それじゃあ、サントスさんの分を運ぶのを、お願いします」


 ルネはディゼに卵焼きを渡しながら、思いのほか食い付きの良いサントスに困惑する。


「サンちゃんは、けっこう食いしん坊さんだからねぇ」

「そうなんですか……あっ、卵焼きは、巻く時に黄身を落としてから巻くと作れますよ」

「あれっ、意外と簡単に教えてくれるんだね?」

「あのあの、聞いておいてなんなんですが、良いんですか?」


 ルネが、ダーハの質問にアッサリと答えた事で、ハルナ達の方が戸惑いの色を見せた。


「どうせロウとの取引で、ハツカ経由でレシピが渡っている。時期が来れば拡散する」


 だが、それをコウヤは、いずれは陳腐化(ちんぷか)するレシピだ、と軽く返した。


「あっ、ちなみに中に入れる黄身は、最初に少し凍らせておいた方が、楽に扱えますよ」

「な、なるほどなのです」

「でも、それだと凍らせる魔法や魔道具が必要になって、一手間掛かるよね?」

「いえ、別に、先に目玉焼きを作って、その下に卵液を流し込んで巻いても良いですよ」


 ゆえに、ルネは包み隠さず、簡易版の調理法も説明をした。


「つまり、挽肉(ひきにく)などを中に入れるオムレツの、中身が目玉焼きバージョンなんだねぇ」

「ただ、どちらの方法も、火を通しすぎると黄身が固くなってしまうので注意です」

「えとえと、じゃあ基本的に中央の黄身は、卵焼きの余熱で火を通す感じなのです?」

「そうなるねぇ……うん、それならボクにも作れそうだよぉ。今度、作ってみるねぇ」


 ハルナ達は、調理方法を教えてもらって納得すると、素直に笑顔で気持ちを返す。


「ちょっと! こっちの卵焼きは、真ん中にしかトロリ卵が入ってないですよ!」


 だが、そこにクレームを入れる者がいた。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


「今回の料理ネタを使ってみたい」

「面白かった」

「続きが気になる、読みたい!」

「今後どうなる!!」


と思ったら、下にある☆☆☆☆☆から、作品の応援をお願いします。


面白かった、この調理方法を試してみたいと思ったら ☆5つ

つまらなかったら ☆1つ


正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ