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Hへの『憧れ』2
少女は2年生へと進級した。
1年生の時離れてしまっていた友人と同じクラスになり、これからが楽しみだとワクワクしていた。
しかし、教科担当の先生を発表された時、少女は落胆した。
…その中にHの名前があったからだ。
1年もしくは2年の間で、特に何事もなく過ごせばそこまで関わりを持つこともないだろう。
けれども、その考えはすぐに打ち砕かれることとなった。
少女の座席は一番前であり、教卓からとてつもなく近い。正確には教卓の斜め向かいである。
当然、何かあれば話を振られるわけで…。
H「ねぇ○○さん、宿題ほしいでしょう?笑」
少女「正直言って要りません。しかし先生、やらなくていいという選択肢があるんでしょうか。」
H「え、ないよ?(^^)」
早く席替えをしたいと切に願って、日直が回りきるまでの一ヶ月を過ごした。
この時、少女はまだ知らない。
己のくじ運の悪さによって、席を移動することがなく、そのまま留まってしまうことを。