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Hへの『憧れ』
まず少女が『憧れ』を抱いたのは、中学校の先生だった。
少女はその先生(Hと称する。)に無関心だった。
1年生の時、関わりがなかったということもある。だが、それ以上に噂を聞いていたからである。
Hにはオネエという話が流れており、かつ、Tバックを履いているという話まであった。
世の中には色んな人がいて、どんな考えを持っていようが、他人に迷惑をかけるようなことを、法を犯していなければ特に問題ではない。
しかし、少女は思春期真っ盛りの中学生である。
そのような噂のある人間にできることなら関わりたくない、そう思って遠ざけていたのである。
…けれども、2年生に進級して少女はげんなりとすることになる。