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番外3−1

結婚4年目の話です。

結婚した女の人が誰しも通る道、夫の浮気調査。

僕はそんないやーな道の真っ只中にいた。



このごろ思う。

夫は僕に対してよそよそしい。

いや、いつものように僕に優しいんだけど、抱きついてきたり・・・その、夫婦の営みなんかしてこなくなった。

僕に愛想つかしたのかな。

そういえば、どこかのテレビで恋って言うのは4年でさめるといっていた。

遺伝子上、人間はそういう構造になっているらしい。

で、今結婚4年目だ。

これはもう離婚一直線じゃないか。


僕は青ざめた。

もしかして、夫は浮気しているんじゃないか。

そういう疑いを持つのはさほど難しいことではなかった。

僕は夫の様子をじっくり見始めることにした。どこかに浮気している証拠でもあるんじゃないかな。

夫はそんな僕の変な行動に気づいていないようだった。

「あ、あああ、あなた、おかえり。ご飯にする?それともお風呂?」

いまだ夫のことをあなたと平然と呼ぶことができない。夫は真っ赤になった僕の頬をなでてきた。

「ただいま。真央。今日もおとなしく家の中にいましたか?」

このごろ夫は僕に、家に閉じこもっているように言ってくる。もしや、街で堂々と浮気しているんじゃないのかな。

夫が渡してくる背広のにおいをかぎながら、そんなことを思ってしまった。

僕って夫のこと信じていないのかな。少し、自分のことが情けなくなった。

「どうかしましたか。真央」

「なんでもない」

夫の愛を疑うなんてひどい妻だ。

夫のことを僕が一番信じていないといけないのに。

不覚にも涙腺がゆるんでたらしい。夫に目の端を口付けられてようやく気づいた。

「なんでもないってことはないでしょう。あなたが泣いているのに気づかない振りはできません。私が何かしましたか?」

「・・・僕のこと嫌いになった?」

「はい?」

「僕のこと嫌いになった?」

「どうしてそう思うのです?」

「だって、僕に抱きついてこないし、その・・・夫婦の営みだってしてこないでしょ。・・・それで、そう、思ったんだけど・・・」

僕は気まずくて、夫のことを直視できない。

「真央。このごろ気持ち悪くなったりしませんか。はきそうになったり」

いきなり何のことを言っているんだろう?

気持ち悪い?吐き気?

「ううん。ないけど?」

「そうですか・・・。はっきりするまでは静観しておこうと思ったんですが」

そこで夫は言いよどんだ。

その戸惑い方はめったに見られないほどで、僕はその様子をみてある可能性に行き着いてしまった。

「もしかして、僕病気なの?」

そうとしか思いつかない。

気持ち悪い、吐き気といったら自分の身体の変調を疑うべきだ。

顔を真っ青にしながら尋ねた僕に夫はなぜか吹き出した。

むっとした。

だんだん頬がふくれてくるのを感じた。

「あぁ、怒らないでください。病気なんかではありません。ただ、真央、あなた、生理が予定日よりもここ一ヶ月以上遅れていませんか?」

生理。女特有のもので、月一度訪れるものだ。

昔風に言うと月のさわりか。

夫は几帳面でなぜか僕の体調管理までしていて、規則正しくくる僕のをきちんといつくるか把握している。そして、僕は自分のことなのに夫に言われてようやく予定日だと気づくほどだった。

思い返してみれば、確かにここ二ヶ月くらいきていない気がする。

「ホントだ。どうして?ストレスかな?」

一向に正しい予想にたどり着かない僕を見て、夫はくすくす笑いながら

「明日、病院行きましょうか」

「???」

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