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【完結】転生ニートは迷宮王  作者: 三黒
第1章

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23 探索者0人

 あれから探索者は、誰一人来ませんでした……。

 一体何が、と考えるまでもない。知名度の低さが原因だろう。

 あの二人組はこの迷宮のことを広めようとはしないだろうし、ゼーヴェがボコった騎士団の皆さんが報告したにしても……討伐隊が組まれるのは暫く先になりそうだ。

 

「あー、暇だ」

 

 迷宮というのは、探索者なしでは成り立たない。あっちの世界じゃ望めば勝手にシステムがなんとかしてくれたが、それは「勇者」と「迷宮王」の二種類しか存在しなかったからだ。加えて「迷宮王」側は圧倒的に人が少なかった。

 挑んでくる勇者。武器種に魔法、詠唱時間と発動時間、チャージの段階、何段回目で撃つのが効率良いと言われているか。

 ある意味、勇者よりも勇者について詳しかったかもしれない。日々新しくなる情報を見て細かい作りを変えてたしな。

 

『現時点で生存している全人族、全魔族の保持スキル一覧・詳細を表示しますか?』

 

 !!!??

 迷宮のサポートの域を超えた情報だと思うんだが。いいのかそれ。

 

『探索者になる可能性のある者の情報は、サポートに含まれます』

 

 まさに最高の暇潰し。迷わず表示。

 ずらっと並ぶ初歩武器スキルにわくわくしつつ、詳細を開いていく。

 

(…………ター)

 

 ――武器スキルは、それこそ武器によって範囲が大きく変わるらしいな。が、その分大振りな武器ほど溜めを必要としたりする。いかに周りが動けるかで発動時のリスクが大きく変わりそうだ。妨害は案外単純な罠の方が良かったりするのか? 発動が早い軽い武器はソロでの冒険者にも多い、と。持たせる武器なんかはあっちの世界より考える必要がありそうだ。

 

(……マ……ター……)

 

 魔術関連はやはり奥が深い。消費魔力に対して威力が低すぎると思えば、無詠唱での成功率が異常に高かったり。逆なら、数分かかるような詠唱を一字一句(たが)えずしなければならなかったり。

 うーん、重い武器の周りじゃ詠唱なんてしてる暇はないしな。そういう点ではあの二人組は割と完成されたパーティだったのかもしれない。連携にも慣れていて、引き際も分かっていた。強かった。

 

(……………マスター!!)

「うぁ!?」

 

 レルアの声が脳内に響き渡る。一体なんだ、追跡失敗か? というよりあれからどれだけ経ったんだ、レルアもう帰ってきたのか。

 

(追跡は成功しました。それより、転移門(ゲート)が剥き出しの状態となっています。このままでよろしいのですか?)

 

 あ。

 やっちまった。小屋を地下39階に持ってきたまでは良かったが転移門(ゲート)はそのままか。 

 

転移門(ゲート)の撤去は時空魔術レベル6で使用可能です』

 

 設置と同じなのね。

 

(一旦帰ってきちゃってくれ。そのあと外して何かいい方法を考えよう)

(了解しました)

 

 魔法陣にレルアの姿が現れた。


「只今戻りました」

「おう、お帰り。で、討伐隊はどうだって?」

「すぐに編成されるようです。近いうちに――今度は以前とは比較にならないほどの戦力をもって攻め込んでくるかと」

 

 少なくともレイスは殺れる戦力だもんな。何階まで攻略されることやら。

 だが、それによってまた罠の配置改良なんかが進む。探索者を待つのがこんなに楽しみなのは人生で初かもしれない。

 

「前回購入できなかった武器各種、鎧盾などの防具、家具も購入しておきました。魔道具は玩具のような出来だったので見送りました……私でも、もう少しまともなものが作れるという程度には」

 

 ドサドサドサ、とレルアが開いた空間から剣やらなんやらが床に積み重なる。ちょっと待った、なんだその空間。

 便利そうだからあとで俺の部屋の箪笥に繋げてほしい。

 

「魔術媒体としては杖の方が優秀です。動きやすさなどを考えれば魔道具の利用も考慮すべきかもしれませんが、基本的には杖で良いかと。購入した杖では魔石の純度が低すぎたため、必要であれば私の方で付け替えます」

「お、おうありがと。よくわからんが付け替えた方が良さそうならやっといてくれ。あと――その空間開けるやつどうやってんの?」

 

 そう聞くと、レルアは少し驚いたような表情になった。

 

「一応独自魔術ではありますが、マスターの空間魔術を参考にしたものです。恐らくマスターにも使用可能かと」

「そんな難しそうなやつが俺に出来るんかね。まぁ物は試しだ、やってみるか」

 

 転移門(ゲート)を開く感覚で力を込める。いや無理だろこれ。そもそも魔力足らない気がする。

 

『亜空間創造は空間魔術レベル92で使用可能です』

 

 知 っ て た 。

 そりゃこのレベルであんな四○元ポケット強化版みたいのホイホイ出せたら、それこそチートとかいうレベルじゃない。運営の調整ミスも甚だしい。天使は例外。

 

「どうも無理らしいわ。地道に空間魔術のレベルあげるとするよ」

「も、申し訳ありません。私に使えるのならてっきりマスターも使えるのだろうと……」

「あー、気にすんなって。弟子が師を超えるのなんざよくある話だ」


 いや、師ってほどでもないか。なんも教えてないし。


「とりあえず買い物ありがとな、ゆっくり休んでくれ」

「いえ、礼をいただくほどでは。以前失敗した分をこなしたまでです。失礼します」

 

 レルアはどこか申し訳なさが残るような表情で部屋に引っ込んでいった。気にするほどのことじゃないと思うんだが。勇者とか言われてるが所詮俺は凡人。比べてあっちは天使だからなぁ。大体、レルアもこの世界に来るのは初めてって話だ。失敗の一つや二つや三つや四つ、普通にするだろ。

 家具を適当に配置しながら武器などの複製の段取りを確認する。これが装備できる魔物と、そいつらを配置する階層なんかも考えなきゃな。先ずは転移門(ゲート)をなんとかするか。

リアルの都合でしばらく更新頻度を月一程度にまで落とします。すいません。

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