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ラストヒーローズ   作者: やましくないヤマシィ
日本蹂躙編
6/52

集合編2

一体地面に倒れこむ。

「スパァァン」

(おっとっと)

危なかった。金作が奴らを倒している事に目を奪われていて、自分の敵から目を離していた。相手の攻撃は髪をかすめただけだが、そこの部分は焦げていた。次の弾を撃ち込もうと狙いを定めているのが視界に入る。

(えぇい、どうにでもなれ‼︎)

「バァーーン」

引き金を引いた。少しでも相手がビクついて、時間を稼いで逃げるつもりだった。しかし実際に起こったのは……

「バタッッ」

倒れこんだのである。

(⁉︎)

ここに来る前に出会った敵は3発当ててもなんともなかったのに、今目の前にいた奴は一発で倒れた。

(こいつが弱かったのか?それとも……)

当たった場所は相手の首付近だったはずだ。もしかしたらそこが急所なのかもしれ無い。偶然見つけた活路に希望が見える。

「ダッッ」

それは、目の前に黒い影が通り奴らを蹴り飛ばした音だった。

「馬鹿者、よそ見をしている暇など無いぞ!」

龍神は、ポケットから式神を二枚取り出し、両手で的確に投げつける。すぐに二枚は爆発し、奴ら粉々にする。

「お、おい!そいつ誰だ?」

戦いに勝った金作が聞いてくる。

「あぁ、言ってなかったな。この人はここに来る途中で出会った、龍神さん。陰陽師だそうだ。」

陰陽師、と言った途端金作の顔色が変わる。そりゃ、誰だって陰陽師なんてこの世に存在しないはずのものを目にしたらそうなるわな。

「おい、凌!」

金作が腕を引いて龍神に聞こえないように話しかける。

「あの人大丈夫なのか?頭が変なんじゃ無いか?」

本気で心配してくる。

「俺も初めは疑ってたけど、さっきお前も見た通り不思議な能力が使えるみたいだから本物だと思う。安心していいんじょないかな」

「凌がそんなに言うなら……」

そのセリフとは裏腹に、金作は怪訝な顔をしたままだ。一方の龍神の方は辺りに奴らがいないことを確認し近づいてくる。

「凌、彼は?」

「こいつは俺の友人の金作です。」

龍神と金作はお互いに軽く会釈しすぐに目をそらす。

(なかなか馬が合わないみたいだな)


「みんな出てこい!」

金作がそう叫ぶと、木の陰から数名の人が出てきた。

「薩美くん!」

呼んできたのは綾月さんだった。

「綾月さん無事だったんだ。ここにはどの位いるの?」

「今ここには4人しかいないんだぁ。でも薩美くんが生きてて本当良かったぁ。」

今まで言われたことのないセリフを美少女から言われ、にやけそうになる。

「これからどうするか決めてるのか、薩美?」

「いや……決めてない。」

正直そう答えるしかなかった。学校から脱出したものの、街には人が見当たらないからだ。

「じゃあどこに行くかも決まってないんだな……」

そう金作と落ち込んでいると思わぬセリフが綾月さんから出た。


「今、自衛隊がここに向かってるよ」



「「へ⁉︎」」

思わず金作と顔を見合わせる。

「お父さんが自衛隊の陸軍大佐をしてて、さっき連絡を取ってここに空軍からのヘリが来てもらえることになったんだ。」

こんな可愛い子の父親が自衛隊の陸軍大佐だなんて驚きだ。

「うっしゃぁ薩美、これでなんとかなるぜ!」

「あぁ、他の人が生きてて良かった。」

残りの人間が俺らだけ、なんてことになってたら生きる希望を失っていただろう。

それから数分後、轟音とともにヘリが到着した。


「お嬢様ご無事でしたか‼︎」

中から出てきた隊員の第一声はこの言葉だった。

「うん、それより今の状況を教えて!」

綾月さんは、お嬢様と呼ばれても動じなかった。いつも呼ばれているんだろうか。

「了解です、お嬢様。今現在宇宙から謎の生命体が襲来しました。それを我々は『カルダノ』と呼んでいます。奴らは地上にいる人々をさらう、殺す、脳を抜き取る、といった事をしています。日本での状況はかなり劣勢です。彼らには普通の銃は効かず戦車などを各地に配備していますが、数が足りていません。我々兵士の数も少なくその事も重なり各地域が占領されているとの情報が入ってきています。……あの、そちらの黒装束の方は?」

この人もやはり気になるのか、陰陽師も大変だな。

「この人は陰陽師の龍神さんだよ。」

「お、陰陽師⁉︎」

ほら来た、誰も信じてない事を説得するのは、特に超常現象なとを信じない兵士なんかに説明するのは難しいだろ……


「あの龍神家の方ですか⁉︎」

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