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ラストヒーローズ   作者: やましくないヤマシィ
日本蹂躙編
15/52

防衛編3

装甲車の中で揺られながら、皆準備をしていた。

「龍神、お前の式神って後どのくらいあるんだ?」

沙織さんが尋ねる。尋ねるという口調ではないんだが……

「後千枚ってところだ。」

敵の十分の一くらいを倒せる数だ。

「分かった。お前も前線に出て敵の数を削ってくれ。」

「承知した。」

ついにこいつも戦いに加わるのか。

「着けばすぐに戦いが起こるだろう。ここからはバラバラになるかもしれない。各自その時その時で判断しろ!」

「「「はっ!」」」

「了解しました。」

「うっす」

「了解です」

「承知した」

隊の全員が返事をする。

「さあ、戦いの始まりだ。」




『到着します!』

第二中継所で使っていたスナイパーライフルを握りしめる。

ガガガガッ、という音とともにブレーキがかかる。体が前に持っていかれそうになるのをなんとか我慢する。

それとともにドアが開き、運転手の声が聞こえた。

「幸運を!」


「梅宮第三部隊、来てくれたか!」

梅宮、と呼ばれ沙織さんは顔がこわばる。

「これはこれは、塚原のジジイめ、まだ生きていやがったのか。」

ふん、と塚原と呼ばれた白髪の老人は鼻を鳴らした。

「こんな場所でくたばる儂ではないわ!とっとと最前線に行くぞ‼︎」


「お前が龍神じゃな?」

塚原が龍神に問う。

「あぁ」

「頼むぞ……」

重たい空気が辺りを包む。


「沙織さん、あの塚原さんっていったいどういう人なんです?」

塚原について行く途中に聞いた。

あの歳で戦場にいるのは不思議て仕方なかった。

「あのジジイは、うちら陸軍の大佐だ。」

「え⁉︎」

白髪の老人が大佐だって⁉︎

「お前も思うだろう、全く早々に世代交代しろってんだよ。」

「聞こえておるぞ‼︎」

前を歩く塚原が振り返って言う。

「あのう、塚原さん!」

「む、どうかしたかい?」

綾月さんが小声で話しかける。

「第四中継所の方々はどうなったのでしょうか?」

「死んだじゃろう、残念じゃがな……なんせ数が数じゃ。第四にいたのはたったの100名じゃったのじゃ。」

「そう……なんですか……」

遠いところなのにも関わらず100名いたのだから、多い方だろう。だが相手が悪すぎた。

「現在の自軍の戦力は500名ほどじゃから1人あたり20人倒せば奴らの進行は止められる。」

「不可能だろ、ジジイ。」

1人で20人なんてそんなのゲームだって厳しい。それに誰かが殺られればその分倒す数が増えるのだからまず無理だ。

「ファッファッファッ!じゃがやるしかない。なんせ儂らは過去、今そして未来をつなげるために生きておるのじゃからの。」

「年寄りくさくなったな、ジジイ!」

「儂の格言じゃよ。」

ファッファッ、とまた笑う。

ようやく最前線と思われる場所の大扉まで来た。

沙織さんが門を開けるボタンを押す。

「年寄り臭くなったが、今はあんたの意見に賛成だ。」

扉が開く。

「繋げるぞ、未来を!」



「第1分隊、弾薬をもってこい!」

「手当を頼む、早く!」

「引くな、何としても死守するんだ!」

「まだま……うぁぁ!」

凄まじい光景だ。もう何が何か分からない。

「突撃ぃぃぃ‼︎」

沙織さんの声とともに皆突っ込む。

すぐに龍神は敵に突っ込み、式神を四方八方に投げる。

すぐに爆発し大量のカルダノを吹き飛ばす。

「スパーーン!」

その残りを俺たち銃を持つものが撃ち、金作は殴りかかり、綾月さんがけが人の手当に当たった。


「え、援軍か?」

「あの攻撃は一体なんなんだ?」

「よく分からないが、助かるぜ!」

「おい、あの黒装束は龍神じゃないか?」

「おぉ、今の攻撃は彼のものか、心強い!」


「全員止まるな一気に駆逐するぞ!」

龍神を先頭に俺たち沙織班は他部隊を後続に控えさせながら突破していった。

もう敵がいないように思えた。

そう、このまま勝ちにつながると思っていた……


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