第9夜
〜虹〜
雨上がりの空
一筋の橋
あの向こう側に何がある?
幼いころに聞いた
不思議な話を思い出す
虹の麓には宝物がある
きっとそんなのはないさ
でも
虹を渡って行けたなら
あの人に会えるような
そんな気がする
あの虹を渡って
アナタに逢いに
行きましょう
〜無題〜
ねぇ
空が笑ってるよ
そう言って
夜空を見上げて微笑むから
つられて空を見上げたら
三日月が浮かんでた
ほんとだ
空が笑ってる
〜無題〜
昔の事は
忘れよう
昨日の事も
忘れてしまえ
明日は明日の風が吹く
風に揺られて
ふわふわと
自分らしく
漂えば
きっと素直に笑えるさ
〜無題〜
今朝僕が家を出るとき
君は何かに怒っていたから
帰りに花を
買って帰ろう
何に怒ってたのか
わからないけど
謝るのが
なんだか恥ずかしいから
花を買って帰ろう
きっと花束を見たら
笑顔の花が
咲くだろう
きっと怒っていたことも
忘れてしまうだろう
軽くおでこにキスをして
ごめんねって
言おう
〜猫〜
そこの門を
曲がった時
猫と目が合った
〜無題〜
何かをしようとして
一生懸命になってたけど
本当は
何かをしてもらいたくて
もがいてるだけだった
〜みずたまり〜
雨降りの中を
傘をさして
濡れないように
そろそろと歩いてたけど
猛スピードで走ってきた車に
思いきり水をかけられた
せっかく濡れないように
慎重に歩いてたけど
予想外の出来事に
予想以上にずぶ濡れで
何だか笑えた