ダカーポメモリー
掲載日:2025/10/08
草原に横たわる。
あなたは空を見ていた。
遠い雲の切れ目から。
光る太陽が覗いた。
そして日は落ちていく。
反対側の朝焼けが見えた。
地平線の果てから。
今日もまた月が昇る。
焚火を見つめて。
あなたは今何を思った。
爆ぜる火の粉が。
消えながら土に落ちた。
あなたは立ち上がる。
息を吸って月を仰いだ。
花が咲くように。
一際明るい火の粉が散った。
星空と月を見て。
明日のことを思いふける。
焚火が消えそうだ。
消えたら寝ようと思った。
あなたは薪を炎に放り投げた。
どうやらこの夜は。
まだまだ続くみたいだ。
夜の草原に。
笑い声が響いた。
叢雲の隙間。
満月が顔を出した。
風が吹いた。
草が揺れて音を立てる。
炎がまた消えそうだ。
ゆらり揺らいで小さくなる。
「薪はもうないか」
あなたはそして眠りにつく。
焚火が消えるまで。
私は起きていようか。
ダカーポ。
今日もまた日が昇る。
お日様は天を仰いだ。




