表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビにされた  作者: 斉藤一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/79

65話目

 私達はアヤヒさんを追ったけど、どんどんと離されていく。向こうはおじさんの重さをものともせずに犬の全力疾走で走っている。対して、私達は体力はともかく、スピードで全く追いつける気がしない。


「仕方ない、その辺の車を借りよう」


 アオイさんはそう言うと、近くにある軽四に乗り込んだ。鍵は車内に置きっぱなしになっていたようで、ドアを普通にあけられた。


「くそっ、バッテリーが死んでるのか」


 アオイさんは車のスタートボタンを何度も押しているけど、エンジンが動く様子は無い。そうしている間に、アヤヒさんを見失ってしまった。


「すまない。私の判断ミスだ」

「いえ、どちらにしろ車が動かなかったら追いつけませんでしたよ」

「とりあえず、向かった方角を探してみよう」


 アヤヒさんに私達を振り切ろうという意思があれば、向かった方角にフェイントをかけたかもしれないけど、あの様子だと普通に最短で目的地に向かったように見えた。つまり、距離は離されたけど時間をかければ追いつけるという事だ。


「どこかに巣でも作っているんですかね?」

「行動原理が分からんから何とも言えんが、持ち帰ったところを見ると何かあるのかもしれん」


 よく見ると、地面におじさんが引きずられた跡が見える。ほぼ裸だったからか、肌が地面にすれて皮膚片っぽい物もある。すぐに再生するからか、血の様な物が見えないだけ心理的にはマシだけど。

 しばらくして、私達はアヤヒさんに追いついたようだ。


「あれって・・・」

「ああ。食ってるな」

「うえぇ・・・」


 アヤヒさんは、おじさんを食べていた。さらに驚くことに、そこに居たアヤヒさんは一人じゃ無かった。普通の子犬が何匹も居たのだ。なぜアヤヒさんが子犬と一緒に居るのだろうか。


「どうやら、私は勘違いをしていたようだ。あれはアヤヒ君の分体とかではなく、犬がアヤヒ君になったのだ」

「え、どういう事ですか?」

「ナノマシンによって、アヤヒ君のDNA通りに体が治された結果、あの姿になったのだろう。ナノマシンも完全ではなく、中途半端に動物の姿を残してしまっているようだ。ナノマシンには、様々な生物のDNAを記憶させていた。その結果、近しい生物に逆にアヤヒ君のDNAが作用したのかもしれない。アヤヒ君の変化は、肉食の動物の様だったからな」

「つまり、あれはアヤヒさんじゃないって事でしょうか?」

「私の予想ではそうなるな。実際、周りにいる子犬はあの犬の子供だろう」


 おじさんは再生するが、それよりも食われる方が早い。さらに言えば、再生にエネルギーを使ったせいか、すでに動かなくなっているみたい。遠くて詳細が分からないので、思ったよりも見ている事が出来ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ