39話目
アオイが出て行ったあと、続いてマリアも出て行った。カエデは、ユカリとアヤヒと一緒に食堂へ行こうかなと思っていた所、アサミに話しかけられる。
「なあ、あんたたち。一緒にメシでも食わないか?」
「別に私は構いませんけど・・・」
カエデはアヤヒとユカリの方を見る。
「あたしも別にいいけど」
「私はカエデちゃんがいいならいいわよ」
「それなら、一緒に食堂へ行きましょうか」
カエデはアサミの誘いに了承する。しかし、食堂まで向かう道中は皆、無言であった。これはまだアサミに距離を感じているという事だろう。しばらくして食堂へ着く。
「おすすめとかってあるか? うちはカレーばっかり食ってるから、他におすすめがあれば食べてみようかなって」
「私は、結構いろいろと食べましたよ。やはり、お肉が美味しいです」
ユカリに関しては白米以外食べていない為、おすすめどころは無く、アヤヒもメインがお酒だったため、それほど食べていなかった。逆に、カエデは食べられるだけ色々な種類の料理を食べていたので、中でも美味しかったものをお勧めできそうだ。
「肉って、トンカツとかステーキとかか?」
「ステーキはありませんけど、トンカツはありますよ。衣がサクサクで、お肉は柔らかく、キャベツもシャキシャキで、今思い出しても涎が出そうです」
「へー、そんなにうまいなら、うちはそれにしようかな」
アサミはカエデの話を聞いてトンカツを食べたくなったようで、トンカツの食券を選択していた。カエデは、逆にアサミがカレーと言ったのでカレーが食べたくなり、それを選ぶ。ユカリは安定の白米で、アヤヒはおすすめ定食にしたようだ。
「今日の診断、やけに念入りだったよな。まさか、あそこまで調べられるとは思ってなかったから、綺麗に洗えてたかめっちゃ気になったわ」
「私も初めてあんなにじっくり体を調べられた気がします。すごく恥ずかしかったですけど、みなさんも一緒だから大丈夫かなって思って」
「あー、あたしはそれよりも体重が増えてて結構ショックだったよ。最後に体重計に乗ったの何ていつだったか覚えてないや」
検診についての感想を話しつつ料理を待つ。すぐに白米は用意されるが、ユカリはいつもどおり他の料理が出来るのを待つ。カレーもすぐに出来たが、カエデも待つ。
「ごめんなさい、そういえばトンカツって出来るまで時間がかかるんでした」
「いや、こっちこそ待たせて悪かったな。でも、そのぶんすごくうまそうに見えるよ」
アヤヒの定食も出来上がっていたため、揃って食事を始める。食事を終えたら治験が始まる。カエデは、その不安を消すように雑談に集中するのだった。




