表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビにされた  作者: 斉藤一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/79

32話目

 各々好きなものを注文するカエデ達。ユカリは食べやすいうどんに挑戦し、アヤヒはカツカレー、アサミは生姜焼きを頼む。そして、カエデはバランスの良さそうな定食にした。カエデは肉は大好きなのだが、そればかり食べるのも体に悪いと思い、夕食はサラダと鮭とみそ汁というバランスの取れたものを食べようと思って。


「いただきます!」


 出来上がりは当然ユカリが一番なのだが、他の料理が出来るのを待って食事前の挨拶をする。ユカリはやはり、みんなと一緒の方が吐き気が収まる様で、ゆっくりではあるが箸を進める。


「それにしても、次の治験はいつなんだ?」


 アサミは肉を食いつつ話す。食事のマナー的に、口にものを入れながら会話するのは行儀が悪いのだが、ここにはそれを指摘する者は居ない。


「今日の診断の結果次第って言ってたけど、どれくらいで終わるんだろうね。まあ、あたしとしては別に急ぐ必要は無いからいつでもいいんだけど」

「私も、いつでもいいですね」

「・・・終わり次第、帰るだけ」


 アヤヒは特に急いで帰る理由が無い。借金を返すのは早い方が良いが、ここに居るだけで1日1万円が貰えるのだ。今すぐ帰っても仕事が無いので、今現在が働いている状態となる。カエデも、消極的な理由で帰るのはいつでも良かった。仮に今すぐ終わりだと言われても、今ならユカリと一緒に住むという選択肢ができたからだ。勉強は多少遅れるかもしれないが、もともと勉強しかやることがなかったカエデにとっては数週間くらいの遅れは何ともない。すぐに追いつくことが可能だろうと考えていた。ユカリも急ぐ必要が無く、今もすでにカエデと一緒に居るようなものなので変わらないと考えている。だから、終わったら終わったで住む場所が変わるだけだと。


「はぁ? さっさとお金を貰って、ちゃちゃっと元の生活に戻りたいって思ってるのはうちだけなんか?」

「別にここの生活が気に入ったってわけじゃ無くて、急ぐ必要は無いって考えてるだけだよ。あたしも借金を返すのは早い方が良いけど、今現在も働いてるようなものだし」

「でも、新しい薬を飲まないと報奨金っていうバカでかい金額は貰えないぜ? 働くにしても、うちはまず義足とか作らないといけないしな」


 アサミの片足はひざから下が無い。バイク事故の時に損傷し、切断するしかなかった。他は大したことのない擦り傷だったからこうして入院していないが、普通に大怪我だ。アサミは、松葉杖の生活は片手が塞がって行動しにくいため、とりあえず義足は作りたかった。

 幸い、ひざ下が少しだけあるので、そこに付けるだけのものならそれほど高額ではない。稼働する部分が無いだけで安く作れるのだ。ただ、骨にボルトで固定したりするならば手術が必要なため、ある程度まとまったお金は必要だ。

 アサミは当然、任意保険になんて加入していないのだからすべて自腹だ。高額医療費の還付を受けるにしても、まずは支払いが先なのだ。

 そこへ、ミカコも食事に訪れた様で、食堂へ入ってくるのが見えた。アサミはすぐにミカコへと声をかける。


「あっ、お姉さん、 各々好きなものを注文するカエデ達。ユカリは食べやすいうどんに挑戦し、アヤヒはカツカレー、アサミは生姜焼きを頼む。そして、カエデはバランスの良さそうな定食にした。カエデは肉は大好きなのだが、そればかり食べるのも体に悪いと思い、夕食はサラダと鮭とみそ汁というバランスの取れたものを食べようと思って。


「いただきます!」


 出来上がりは当然ユカリが一番なのだが、他の料理が出来るのを待って食事前の挨拶をする。ユカリはやはり、みんなと一緒の方が吐き気が収まる様で、ゆっくりではあるが箸を進める。


「それにしても、次の治験はいつなんだ?」


 アサミは肉を食いつつ話す。食事のマナー的に、口にものを入れながら会話するのは行儀が悪いのだが、ここにはそれを指摘する者は居ない。


「今日の診断の結果次第って言ってたけど、どれくらいで終わるんだろうね。まあ、あたしとしては別に急ぐ必要は無いからいつでもいいんだけど」

「私も、いつでもいいですね」

「・・・終わり次第、帰るだけ」


 アヤヒは特に急いで帰る理由が無い。借金を返すのは早い方が良いが、ここに居るだけで1日1万円が貰えるのだ。今すぐ帰っても仕事が無いので、今現在が働いている状態となる。カエデも、消極的な理由で帰るのはいつでも良かった。仮に今すぐ終わりだと言われても、今ならユカリと一緒に住むという選択肢ができたからだ。勉強は多少遅れるかもしれないが、もともと勉強しかやることがなかったカエデにとっては数週間くらいの遅れは何ともない。すぐに追いつくことが可能だろうと考えていた。ユカリも急ぐ必要が無く、今もすでにカエデと一緒に居るようなものなので変わらないと考えている。だから、終わったら終わったで住む場所が変わるだけだと。


「はぁ? さっさとお金を貰って、ちゃちゃっと元の生活に戻りたいって思ってるのはうちだけなんか?」

「別にここの生活が気に入ったってわけじゃ無くて、急ぐ必要は無いって考えてるだけだよ。あたしも借金を返すのは早い方が良いけど、今現在も働いてるようなものだし」

「でも、新しい薬を飲まないと報奨金っていうバカでかい金額は貰えないぜ? 働くにしても、うちはまず義足とか作らないといけないしな」


 アサミの片足はひざから下が無い。バイク事故の時に損傷し、切断するしかなかった。他は大したことのない擦り傷だったからこうして入院していないが、普通に大怪我だ。アサミは、松葉杖の生活は片手が塞がって行動しにくいため、とりあえず義足は作りたかった。

 幸い、ひざ下が少しだけあるので、そこに付けるだけのものならそれほど高額ではない。稼働する部分が無いだけで安く作れるのだ。ただ、骨にボルトで固定したりするならば手術が必要なため、ある程度まとまったお金は必要だ。

 アサミは当然、任意保険になんて加入していないのだからすべて自腹だ。高額医療費の還付を受けるにしても、まずは支払いが先なのだ。

 そこへ、ミカコも食事に訪れた様で、食堂へ入ってくるのが見えた。アサミはすぐにミカコへと声をかける。


「あっ、ミカコさん!」


 アサミは手を上げ、ミカコに存在をアピールする。ミカコもそれに気が付き、食券を買う前にアサミの元へと来る。


「食事前に悪いけど、次の治験はいつなんだ?」

「診断はもう終わっているから、あとは所長の判断次第ね。予定が決まり次第、連絡がいくと思うわよ」

「それって、明日にでもあるってことっすか?」

「そうね。早ければ明日かもしれないわね。とりあえず、今日はもう無いから好きに過ごしていていいわよ」

「あざっす!」


 アサミはミカコにお礼を言うと、食事へと戻る。ミカコも話が終わったと判断し、券売機の方へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ