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ゾンビにされた  作者: 斉藤一


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22話目

「まずは、身長と体重を測るから、ここに乗ってね。検査衣を着たままでいいけど、スリッパは脱いでね」


 ミカコが身長体重計を指差す。もともとここに居るメンバーは検査衣の下は下着だけなので、体重はそれほど変わらない。変わったとしても誤差の範囲だろう。身長はともかく、体重はミカコだけが確認できるようになっている。いくら女性同士とはいえ、体重を知られたくない人は多いので。カエデも、平均よりも体重が軽いことを気にしているため、皆にバレないのは良いことだと思っている。

 アオイはそのデータをノートパソコンに入力していた。その都度、気になる事もあるのか、数字以外も入力している様だが何を入力しているかまでは分からない。ちなみに、すべての検査はアオイとミカコだけでやるので、暫く待ち時間はあるが、雑談するような時間では無いし、検査中は静かにするべきだろうと。


「よしっ、これで終わりね」


 身長体重の他、心音や聴力、腹部の検査、血液検査とあらゆる検査が行われた。明日の朝、検尿と検便も行うので容器を出すようにとミカコに言われる。


「そんじゃまあ、結果が出るまで休憩だな。そうだ、今日は特別に出前でも何でも好きな物を頼んでもいいぞ」

「ありがとうございます!」


 アオイから好きな物を食べてもいいと言われ、カエデは間髪入れずにお礼を言う。さらに、90度の最敬礼だ。カエデの他の人たちも、何でも食べられると喜ぶ。


「私は、ここの食堂には無いフォアグラを所望いたしますわ」

「私、生まれて初めてステーキを食べてみたいです!」

「ウチは寿司だな」

「あたしは高いワインを頼む!」

「あぁ、アルコールはダメ。薬の結果に影響出るかもしれないからね」

「えぇ・・・そんなぁ」


 アヤヒの注文は却下されたが、それ以外は許可された。ただ、ユカリは特に注文していない。拒食症の彼女は、白米ですらやっと食べられる程度の食事しか摂れないので食堂で十分だった。


「そんじゃあ、品物が届いたら隣の部屋に運ばせるから、大人しく待ってなー」


 ミカコは配達を頼みに電話しに行き、カエデ達は隣の部屋へと移動する。隣の部屋は、椅子と長机だけが置かれていた。カエデとアヤヒは机をくっつけてセッティングする。栄養不足で常に無気力のユカリ、怪我をしていて片足が不自由なアサミは手伝いをしていないのは分かるが、元気なはずのマリアは、祈るように手を組んでいるだけで手伝っていない。


「出来たー!」

「早く来ないかな、メシメシ」

「せめて、テーブルクロスくらい欲しいのですけれど、仕方ありませんわね」

「あんた、手伝ってもいないのに口だけは達者だな・・・」

「わたくしは巫女ですもの」


 アサミの揶揄に、マリアはよく分からない答えを返す。カエデとアヤヒは、すでにマリアをヤバイやつ認定しているので特に突っ込まない事にしていた。

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