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太陽の騎士団  作者: 丸居
第一章 人間の国の厄災
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第3話

誤字の訂正をしました。ちょっとだけ違和感あるなと思ったセリフを変えましたが、気にしなくていいです。


 窓から日差しが差し込んでいる。

 顔を照らす太陽の光にサニーは少し寝心地悪そうに体を傾ける。

 意識が徐々に覚醒し出したのか、サニーは飛び跳ねるように起きた。


 「お父さーん! 騎士団の所に行ってくるー!」


 静かな家にサニーの大声が響いた。


 「ああ、行ってらっしゃい」


 父はサニーの顔を一目見ようと顔を向けるが、とっくにサニーはいなくなっていた。

 フラフィの広場は家からすぐ近くにある。

 サニーの目的はゼルが磨いてくれた木製の剣を取りに行くことだ。

 テントが建てられている場所を走り抜け、ゼルのいる場所へと一直線に向かう。


 「私の剣はどうなったの!」


 開口一番、ゼルを見た途端にサニーは大声で聞いた。

 ゼルは特に驚きもせず、巻かれた布をゆっくりと外していく。

 サニーがごくりと唾を飲み込んだ。

 現れるのは手作り感満載のものではなく、本物の剣のように綺麗に形が整えられた木製の剣だ。


 「すっごい綺麗! ありがとう!」

 「…ああ。多少ならそれでも魔物と戦える」

 「え? ほんとに?」


 サニーが疑問の顔でゼルに聞くと、ゼルは淡々と話していく。


 「魔力を込めて作ったからな。だが、脆い。無理は禁物だ」


 どうやらゼルはお手製の剣を魔物と戦うように仕上げたらしい。

 これで、サニーは少なくとも本物の剣を手に入れたのだ。

 大切に鞘に納めて、改めてゼルにお礼を言う。

 ゼルは小さく頷いた。


 「ゼルさん。出発するらしいです。荷物をまとめてください」

 「あ、ウィリスだ」


 ウィリスがゼルを呼びにきたようだ。

 どうやら、集合の知らせを各騎士に伝えているようだ。


 「サニーさん、騎士団はもう出発します。見送りますか?」


 ウィリスの提案にサニーは頷き、騎士団が去っていくのを見守るために村の門へと向かう。

 

  「村の皆様、本当に助かりました。今から厄災を討伐しにいきますので、無事に終えればまたこの村に寄りますね。では、良い知らせを待っていてください」 


 リリィが見送りに来た村民に、改めて感謝の言葉を述べた。そして、騎士団は王都から逆の方向へと去っていく。


 「あれ、ウィリスは行かないの?」

 「はい、騎士の方も何名か残っています。一様、用心はしないといけませんので」


 厄災の討伐中は何が起こるか分からない。

 もしかしたら、村にも厄災の手がかかった魔物が現れる可能性だってある。

 全員で厄災を討伐に行き、村が滅んでいたとあっては、騎士団が来る意味など皆無だ。

 そのため、防衛として何名か騎士が残るのである。

 リリィ達を見送った後、時は昼下がりの頃。

 太陽は真上からやや西にずれている。

 雲ひとつないこの空は、太陽の光を地に生きる人々に安らぎを与えている。

 だが、そんな安穏は唐突に崩れるものだ。


「ウィリス、魔物だ」


 ある騎士がウィリスの元へと、魔物が現れたことを知らせに来た。

 側にいたヘルメスと父は途端に顔を顰め、サニーも不安そうに顔を歪める。


 「魔物はどこにいますか?」


 魔物の出現に全く動じずに、ウィリスは淡々と聞く。

 「西と東のニ方向にいる。他の騎士にも声をかけて魔物の討伐に向かう。かなり強力な魔物だから時間がかかりそうだ」

 「はい。わかりました」


 ウィリスは落ち着いていた。リリィ達についてくるだけの胆力は持っているのだから当然と言えば当然だ。

 騎士が走って仲間に伝えに行くのを見送る。

 サニーがウィリスに不安そうに聞いた。


 「みんな大丈夫かな?」

 「ええ、大丈夫です。みなさん、強いですか…ら」


 ウィリスが突然に顔を曇らせる。

 その顔を見たサニーが心配そうに聞いた。


 「ウィリス? どうしたの?」

 「あちらの方から何か嫌な気配を感じます。何かいますね」

 ウィリスの言葉を聞いた途端、父は南へと槍を片手に走り出した。それを追いかけるようにサニー達も走り出す。

 走った先、村の境界線あたりに何かが立っている。

 全てを飲み込むような黒く変色した皮膚を纏っている。

 あれはなんだと思い、サニーが覗き込むように見つめると、それは邪悪に笑みを浮かべた。


 「あれは、悪魔! どうしてここに?」


 ウィリスが驚くように言った。

 人型のような人ではない何かが、徐々にサニー達の元へと近づいてくる。


 「来るぞ! 早く逃げろ。父さんが食い止める!」


 手に力を込めて、近づいてくる悪魔に対抗しようと槍を構える。

 しかし、悪魔はいつの間にか父の眼前に立っていた。


 「お父さん! 避けて!」


 サニーの言葉が届いたのか、父は寸前になって悪魔の拳を避けることができた。

 お返しとばかりに超高速の槍の連撃を披露するが、悪魔は全く動かない。

 サニー達はその光景に目を疑った。

 ぽりぽりと何かを考えるように、悪魔はどこ吹く風だ。

 そして、考え終わったのか歩き出し、目の前にいる人間を足で吹っ飛ばした。


 「ぐはぁ!」


 血を吹き、遠くへと吹っ飛びされると呻き声を上げながら父は微かに体を動かしてもがいている。


 「嘘だろ。父さんが一撃で…」


 サニーが父の元へ駆けよろうとするのをウィリスは必死に止める。


 「ウィリス、離して」

 「ダメです。私たちだけじゃ勝てません!」

 「お父さんを置いて逃げれない。戦わないと!」

 「ああ、サニーの言う通りだ」


 ヘルメスは覚悟を決めたかのように、槍を握って構える。

 サニーも鞘に納めた剣を引き抜いた。

 それを見たウィリスも躊躇うが、賛同する。


 「なら、私も戦います。少しなら魔法を扱えますから」


 ウィリスも覚悟を決めたように錫杖に力を込める。

 そんな覚悟を嘲笑うかのように、悪魔は一瞬でサニー達の背後を取る。


 しかし、それはウィリスの魔法によって遮られる。

 背後には透明な壁が空中に浮かんでいた。


 「シールド」


 シールドは見事に悪魔の拳を吸収した。

 衝撃と共に音が広がる。

 悪魔が拳を下げた瞬間、シールドは解除された。そして、サニーとヘルメスは攻撃を開始する。

 ヘルメスは槍を父のように高速で突き上げ、サニーは力一杯に剣を振り下ろす。

 攻撃は無事に悪魔に届くが、弾き飛ばされてしまう。

 追撃するように悪魔はサニーに攻撃するが、軽々と避けていく。

 

 「ち、やっぱ攻撃効かないのか。どうする?」


 ヘルメスが焦ったように言い放った。


 「悪魔は魔力を纏う武器でないと攻撃が通用しません!」

 「まじか、ここに魔法武器なんてないぞ!」

 「いえ、ありますよ!」


 ウィリスはサニーを指差し、ヘルメスに示す。

 ヘルメスはサニーのあのおもちゃの剣が魔法武器だと知ったようだ。 

 ただただ、綺麗に磨いてもらい整えてもらったと思っていたヘルメスには知る由もない事実だっただろう。


 「サニー、お前の武器だ! 魔力は込めれるか!」

 「そんなのしたことないよ!」

 「だろうな!」


 悪魔と戦い続ける中、ウィリスがシールドで時間を稼ぐ。

 シールドに苛立ったのか、悪魔はウィリスの元へと向かっていった。


 「ウィリス!」


 サニーが叫ぶが、ウィリスは動じずに前を見据えていた。

 巨人の如き大きな体が、ウィリスを襲う。

 しかし、突然、まばゆい光が悪魔の目を覆った。


 「浄化」


 ウィリスの魔法、浄化だ。

 聖女が扱う魔法の一つ。

 錫杖から放出される聖なる魔力を拡散し、悪魔の力を弱め、存在を消し去る魔法だ。

 ウィリスの浄化の魔法はまだ未熟であったが、悪魔が立ち止まるには十分すぎるものだった。


 「ヘルメス兄!」

 「おう!」

 サニーの呼びかけに反応したヘルメスは、ウィリスへと向かう悪魔へとサニーと同時に背中を攻撃する。

 その攻撃の甲斐あってか、悪魔の攻撃をヘルメスとサニーに焦点を絞らせることに成功する。


 「ウィリス、魔力はどうやって使うの?」

 「心臓から手に水を流すような意識を持ってください。それを武器に流せば、魔力が使えますよ!」

 「分かった! やってみる!」

 「時間を稼ぐぞ!」


 ヘルメスの言葉にウィリスは頷き、シールドと鍛え上げた槍捌きを駆使しながら、時には悪魔の攻撃を避けるなどして、時間稼ぎをする。

 そして、ウィリスに言われたようにサニーは実行する。

 なんだか気持ち悪い、とサニーは思うが落ち着いて魔力を手に流していく。


 「サニー、いけるか!」

 「もうちょっと!」


 度々攻撃がかすむヘルメスが焦ったように大声でサニーに言い放つ。

 体がどんどんと熱くなる感覚に覆われることに、不安を覚えたサニーは頬に汗が湧き出る。

 もし、このまま続ければ、体が燃えつきてしまいそうと感じたその時、魔力が剣を握る手のひらへと無事に通った。


 手が魔力に覆われる感覚を感じたサニーは、そのまま自分の武器に魔力を流す。

 サニーの武器に魔力のベールが纏う。

 そして、そのまま、悪魔に向かって走り出した。


 サニーが向かってくるのを確認したヘルメスが、陽動で身代わりになろうしたが、悪魔の全力に耐えきれず、地面に叩きつけられてしまう。骨が折れて、内臓が潰れそうな痛みに堪らず動けなくなった。


 しかし、その甲斐あってかサニーの攻撃が届く。

 サニーは、全身全霊で剣を振るう。


 「てぇいや!」


 流れるような剣筋だ。

 悪魔はサニーの剣が危険だと感じたのか、ヘルメスには追撃をせず、避けようとする。

 しかし、突如、悪魔の目が光で覆われる。

 ウィリスの浄化だ。

 目が眩み動けなくなった悪魔にサニーの攻撃は当たった。


 肉が切り裂かれるような音が聞こえた途端、巨体である悪魔に剣筋と同じ傷ができた。

 だか、倒すほどまでにはいかない。


 また攻撃しようとしたサニーは体を動かしたが、体が悲鳴を上げる。


 「いたっ!」


 電撃が走ったかのように体が動かなくなったサニーは、明らかに動揺していた。

 意識はあるのに、体は動かない感覚は初めてのものだったからだ。


 そんなサニーを見て悪魔は状況を読み取ったのか、ゆっくりとサニーへと近づいていく。

 どうにか剣を地面に突き立てて、立ちあがろうと抗うサニーの前にウィリスが現れる。


 ウィリスは度重なる魔法の行使により、体が悲鳴をあげていた。

 その証拠に、息遣いも荒くなっている。

 だが、その立ち姿は悠然として、悪魔を見据えていた。


 「シールド!」


 悪魔の拳を塞ぐために、シールドを使うがその防護は破られる。

 そのままウィリスは吹き飛ばされてしまった。

 それを目の前で見ていたサニーが最後の力を振り絞り剣を振るう。


 悪魔は避けることもなく、ただ受け止めた。

 それで充分だったのだ。

 接触すると同時に、剣は壊れた。

 そして、サニーは足で蹴り飛ばされてしまう。


 蹴り飛ばされたサニーの手には壊れた剣しか残っていない。

 回転しながら地面を転がったせいか、サニーの体は全身傷だらけだ。

 服には血が染み込み、頭からも出血して、顔を赤色に染めた。

 口からも吐血し、その姿は痛々しいの一言である。


 もうここに、悪魔と戦える人間などいない。

 サニーの霞む視界の先に捉えるものは、不気味に笑みを浮かべる悪魔の顔。

 それでも、サニーは諦めようとせず、ゆっくりと立ちあがる。


 そんな姿を喜ぶように悪魔は笑い、サニーを殺すために拳を振るう。


 「シールド」


 サニーの眼前にウィリスと同じシールドが展開された。

 誰のものだろうと疑問に思うサニーの前に、聖女服を着る金髪の女性が現れる。

 そして、風を切る音と同時に、白髪の騎士が高速で接近して、悪魔を一刀両断した。


 「浄化」


 ウィリスとは比べ物にならない光が悪魔を襲う。

 悪魔は浄化の魔法により灰が散るかのように消え去ってしまった。


 黒いモヤが光から逃れるように避けようとするが、ウィリスの浄化からは逃れない。

 悪魔は消え去ったのだ。

 それを見届けて、倒れてしまいそうなサニーを支えて、金髪の女性は微笑んだ。


 「だれ?」

 「よくがんばりました」

 「リリィさま?」


 リリィがサニーを褒めるかのように小さな笑みを浮かべた。

 そして、サニーの怪我を見てすぐに治療を開始する。


 「ひどい怪我です。治療します」


 回復魔法を行使しようとしたリリィに、サニーはか細い声で制止した。


 「先に、みんなをお願い」


 リリィの服の裾を掴みながら、サニーは懇願する。

 その言葉にリリィはより一層笑みを浮かべた。


 「ええ、みんな無事に回復します。だから、安心して下さい」


 リリィの言葉に安心したのか、サニーは意識を落としてしまった。

 サニーにとって初めての戦いは幕を閉じた。

 

 見慣れない天井の一室で、サニーの意識が覚醒する。


 「うう、ここは?」


 ベットの上で寝かされていたサニーは体を動かそうとするが、まだ体に痛みが走るのか思わずうめいてしまった。

 どうにか体を起こし、周りを見てみると、ヘルメスと父、そしてウィリスが眠っているのを見た。


 「そうだ。悪魔は?」

 「倒しましたよ」


 声の方向に目を向けると、椅子に座る私服姿のリリィがいた。

 その隣にはグラセムもいる。


 「リリィ様とグラセム様だ…」


 サニーは自分が倒れた瞬間の映像を思い出す。


 「リリィ様とグラセム様が助けてくれたんだ。あれ、二人がいるってことは厄災は?」

 「騎士団によって無事に討伐されましたよ」

 「そうなんだ。ありがとう」


 サニーのお礼にリリィは首を振った。


 「いえ、こちらがお礼を言わなければなりません。悪魔を足止めしてくれたおかげで、村民の方には被害が出ませんでした。逃さずに消し去ることもできたので」

 「…でも、倒せなかった」


 サニーは自身の体たらくからか、無気力になった。

 目線はリリィではなく、斜め下を見続けるのみだ。

 そんなサニーを励ますかのようにグラセムがポツリと言う。


 「悪魔は騎士と聖女が共に相手にする魔物だ。お前達は良くやった。怖かったはずだ。だが勇敢に立ち向かった。お前は立派な騎士になれる」


 ゴツゴツとした手でグラセムはサニーの頭を撫でる。

 グラセムの激励の言葉でも、サニーは俯いたままだ。

 サニーがあまりにも悔しそうにする姿にグラセムとリリィもこれ以上の言葉は思いつかないようだ。

 そんな空気を断ち切るようにサニーは、顔を上げてグラセムとリリィを見た。


 「グラセム様、リリィ様、私に戦い方を教えて?」

 「…いいですよ。しかし、あなたの父からは先に止められていまして」


 リリィにそう言われると、足を引きずりながら父が寝ているベットの元まで行く。

 そして、ゆらゆらと体を動かして無理やり起こそうとした。

 起きないので、花を摘む。


 「お父さん、起きて!」

 「うご、どうしたサニー?」


 父はうっすらと目を開けて起き上がった。

 父の手を握り、サニーは懇願するようにお願いをする。


 「お父さん、私、リリィ様とグラセム様に戦う方法を教わりたい!」


 目覚めた瞬間から、真っ直ぐに見つめる瞳を見て父は一瞬固まる。

 しかし、リリィとグラセムの姿を見つけると、頭を抱えたように悩み出した。 


 「ああ、やっぱりか。だろうなと思った」


 サニーがそう言うだろうと納得する理由があるのだろうか。

 父の言葉に疑問符を頭の上に浮かべるサニー。

 続けて父は話す。


 「サニー、まだ若すぎるだろう。無理をするのは良くない。母のように早死にしてしまう」

 「わかってる。でも、やりたいの」


 サニーの覚悟を決めた目に父は自身の想いを話し出した。

 「サニー、一度、魔物に襲われて大怪我をしたことがあったな。あの時、父さんがどれだけ悲しんだのかわかっているのか」

 「知ってるよ。私の前で大泣きしてた」

 「なら、やめてくれないか? こそこそとついてくるのだって、心配で仕方がないんだ」


 父の想いを聞いたサニーは、考え事をするかのように俯いた。

 サニーはブレスレットを手に取り、懐かしむように父に話す。


 「お母さんは、私が騎士になるのを応援するって言ってたよ。どんな騎士になるのかはあなたが決めなさいって言ってた」 


 サニーは未来を見据えた目で父を見る。

 そして、力強く父に想いをぶつけた。


 「大怪我して怖い思いはしたよ。お父さんも辛かったと思う。でも、私は怪我をして知ったよ? いつもこんな怪我をするかもしれないのに戦ってるんだってこと。私だけ何もしないで守られてるんだって」


 サニーは母の形見を強く握る。

 思わず力が入ってしまうのだろう。

 声もだんだんと芯の通る声に変わっていった。


 「私はそんなの嫌だ。自分が傷ついても守る方が良い。どんなに傷ついても、誰かを守る方がよっぽど嬉しいの。一緒に戦える方がいいの。私がなりたい騎士は、そういうものなんだよ。だから、強くならないといけない。お父さん、お願い」

 

 サニーの目を父はしっかりと見つめる。

 数秒見つめ合い、結果は父が折れることとなった。

 ため息を吐きながら、サニーの言葉を受け入れる。


 「はぁ、そう、か。まったく、母と似て強情だ」

 諦めたように父はそう言い放つ。

 「いいの?」

 「ああ、もう何も言うことはない。サニーの好きにするんだ」


 愛する子が一人前に自分の想いを真摯にぶつけてきたのだ。

 親からすれば寂しい気持ちもあるが、サニーの頭と頬をゆっくりと撫でて、悲しそうに笑みを浮かべた。

 「ありがとう、お父さん」

 そして、丁寧にリリィ達にお辞儀をしてお願いをする。


 「私では魔法の扱いまでは教えれません。どうか、この子に戦い方を教えて頂きたい」

 「リリィ様、グラセム様、お願いします!」


 サニーも続けてお辞儀をする。

 親子のお願いをリリィは快く受け止め、グラセムは小さく頷く。


 「はい、分かりました。ただ、私も多忙の身。明後日まではここに滞在して戦い方を教えましょう」


 親子はリリィの言葉に丁寧にお礼をする。


 「今日はもう休んでください。疲れているでしょう?」


 リリィに促されて、サニーと父はベットで横たわる。


 「では、また明日」


 その言葉を聞き、サニーは眠りについた。

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