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裏15項 デートの時間です。

 ルーク様に呼び出された。


 「おい。父上の依頼で、ワインセラーを調べに行くぞ。毒見役が必要だからな。お前も付き合え」


 ルーク様って本当に分かりやすい。

 旦那様もバカ舌の貴方にそんなデリケートな役割を頼まないと思うのだけれど。


 まぁ、ルーク様とお出かけしたいし、行くけれど。それにしても、ルーク様。わたしのせいで相当に貧乏みたいだし、レストランとか緊張しちゃうから、お弁当を作って行こう。


 パン屋さんにいって、丸いフランスパンを買って、ハムを買って、マスタードとレタスと一緒に挟む。調理場で作業していると、ルーク様が来た。


 パン屋のおじさんに、「彼氏にお弁当かい?」と聞かれたので、「ルーク様のエサ……じゃない、お弁当なんです」と答えた。


 すると、パン屋さんは「ひぃ」と戦慄の叫び声をあげ、タダにしてくれた。


 すごい。ルークさま。

 嫌われ方と、恐れられ方が半端じゃない。


 もう来るなとは言われたけれど、結果的にはタダにしてくれた。

 

 嫌われすぎていて、結果的には厚意でもらえるなんて。すごい。さすがルークさま。



 「メイ、今日の待ち合わせなんだが、噴水のところに、太陽が真上に来る時間にな」


 そういうと、ルーク様は出て行った。ルーク様の輝く頭を見ていたら、わたしは急に閃いた。


 『パンに海藻も挟んでおこう』


 待ち合わせ場所にいく。

 すると、ルーク様はイヤらしい視線で私のアタマからつま先まで見渡すと、少し残念そうな顔をした。


 そして、ちょっと不機嫌そうに言った。


 「服を買いに行くから、文句言わずについてこい」


 ちょっと怖いんですけれど。

 最近、息を潜めていたクズの遺伝子が発動して、わたしは今夜あたり殺されてしまうのだろうか。


 そのための白装束を与えられるとか……?


 ルーク様、なんだか鼻息荒いし?


 それなら、せめてちゃんと海藻を食べさせて、ルーク様の毛髪が増えてからにして欲しいんですけれど。


 それに、それならそういうエッチなことも一度くらいはしておきたい。でも、メイドとしてはそんなハシタナイ要求はできない。


 だから、わたしは遠回しに要求することにした。こういえばきっと、挑発されて強引にしてくれるハズ。


 「あの。わたし、お婆さんにキスは結婚するまでしてはいけないと言われてるんです。キスしたら赤ちゃんできちゃうので」


 ほら。ルーク様。頑張って。

 『は? 俺様の子供を身籠るなんて嬉しいことだろう? どうせできるなら、もっと卑猥なことしてやる!』

 それが悪役貴族の正しい振る舞いでしょ?


 しかし、ルーク様はそんなことをしなかった。

 なぜか照れくさいな顔をすると、先に行ってしまったのだ。こういう知的なゴッコ遊びは、ルーク様には難しかったのかもしれない。

 

 そのあと、洋服屋に連れて行かれて、色んな服をかってもらえた。


 服屋のあとには、どこかに食事に行くらしい。

 レストランを予約してくれていたみたいなのだけれど、今日はお弁当を作ってきたことを伝えると、すごく嬉しそうだった。


 ルーク様。

 今月、そんなにお小遣いピンチなのかな?


 でも、わたしなんかのお弁当でお口に合うかしら。材料も、普段ルーク様が口にしているものにくらべると、粗末なものだし。


 やっぱり、ルーク様は警戒しているみたいだ。怪訝そうに聞いてきた。


 「お前の手作りか?」


 「はい。わたしデートでお店で食べたこととかないから。これくらいしか思いつかなくて」


 わたしは、ルーク様に、ハムが挟まったパンを渡す。すると、なんだかガツガツと食べている。ちょっと、木の実を食べてる熊さんみたいで可愛いと思ってしまった。


 美味しかったかな?

 聞いてみると、ルーク様はふてくされたように答える。


 「まぁ、悪くない。ウチのシェフの料理よりは、全然マシなんじゃないか?」


 どうやら、褒めてくれているらしい。


 あっ。そうだ。これも渡さないと。


 わたしはリーズさんから教えてもらったクッキーをルーク様に渡す。これは、ケルアの街の女子の間で密かに流行っている恋占いなのだ。


 フォーチュンクッキー。

 

 3つの中の1つに、ハート型のラムネが入っていて、相手がそれを選んだら、将来の旦那様になってくへれるらしい。


 わたしは、でも。直前で。

 こーいうので占うのは少し違う気がして、ハートのクッキーはよけて選んでもらうことにした。


 すると、ルーク様は。


 「おい。メイ。その隠してるクッキーをよこせ」


 そういって、ハート入りのクッキーをわたしから奪って食べてしまった。


 これって、やっぱり、ルーク様が将来の旦那さまってことなのかな。


 わたしは、なんだか嬉しくなってしって、走ってお屋敷を目指すのだった。

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