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モテる男の落とし方。  作者: 鈴木ひきこもり。
9/11

カフェゲーム。

葵と翠は カフェに来た。


「ハルフウェイカフェ?」



「ちげえよ。ハーフウェイ!わざとか?」



どこぞの青春映画みたいな間違い方をする 翠。



「まぁ日本人だからね!英語なんて使わねぇかんな!」




「いやいや 現に今 日本にいて読み間違えてるわけなんだが。」




「だって 別に 困ってなくなくない?」



「まぁ そうだけどさ。てかお前頭良くなかったっけ?」



翠は頭がいいはずなのに こんなミスするのだろうか?




「いや 英語なんて 暗記もんじゃん。喋る機会なんて無いし発音なんて

覚えてなかったわ。割と 効率重視なんでな。」



「なるほどな。」




「だから 意味くらいは分かったよ。途中って意味でしょ?

なんかの途中に寄ってくれ的なカフェね。ハーフウェイカフェより

ハルフウェイカフェのが 響が可愛い気がするんだけど。」



 

こんな会話を淡々と話すから 割と納得しそうになる。

まぁ 納得してる奴らが 多いから 日本の英語力は

他国と比べても低くなるんだなと思った。




「まぁ そんなこと言ってないで さっさと飯食って帰ろうぜ。

遅くなっちまう。」




「ぽい!!!!」




間の抜けた返事をする翠を横目に 引き戸の扉を開く。







「いらっしゃいませ。」




原宿は 夕方に差し掛かったあたり。

ピークタイムのランチは もう過ぎて

少し空いていた。




「へー今日は空いてるんだ 珍し!」





「なにその 普段から 来てますアピール。

割と痛い痛いなんだけど。」




別にそんなつもりは無かったけど 言われてみたら ウザいなと反省した。

こいつの前では 頭で考えず口走ってしまうから しょうもないミスを連発してしまう。




「まぁな。よくここで待ち合わせとかするからさ。」




実際は雑誌を見て 今回が3回目である。




「ほぉ〜!そうなのか!まぁさすが 葵って感じだね。」






「まぁあああな!!!」



席に座り。食べ物を選ぶ。



「お腹すいたぁ〜!なに食べようかなぁ。」



翠はしきりにカロリーの高そうなもののページを見ている。




「お!いいね。よく食べる子はモテるよ。」




「ええ゛!そうなの?!ならいっぱい食べる!!!!!!!!!」





「あははは。いいね。一緒に居てご飯が楽しいなんてめちゃポイント高いじゃん。

そこは 1発クリアなんだな。」




「ふふふ。お母さん こんなに大きく育ちました!!!えへん!!!」





「うん。ただし綺麗に食べるんだぞ?まず!

・食べ残しは禁止

・店員さんにタメ語を使わない。

・払いもしないのに財布出さない!

・携帯の使用は少なめに!

・ゴミはまとめる!

とか ご飯の時にも色々あるんだからな!!」



「大丈夫!私、好き嫌い無いし!

タメ語使うほど コミュ力無いし!

お金は払うし!

携帯は 連絡する相手いないし!!

ゴミは私だし!!

か ん ぺ き!!!!どや!!!!」




「うん!なんか マイナスがプラスに働いてるパターン!笑」




「サラダとかもさ 取り分けたりした方がいいのかな?」




「いいや。自由で良く無い?」




「本当?!じゃあ 一人で サラダ食べよーっと!!!」





「いや 全然いいけどそうゆうことじゃなくて!」




「ん?」




「まぁ 相手が童貞野郎とか 上司とか先輩なら 

そうゆう気遣い必要だけどな。

多分なんだけど モテるやつって そうゆうのあざといって感じると

思うんだよな。」




「あざといかな?普通にやると思うんだけどな。

緊張したら 話す事無いし 取り分けましょうか?って言う

話から なんか膨らみそうじゃん!」




「いや、なんと言うか モテるやつは 普段から 女の子に緊張されて

居心地が悪いわけ。あ〜こいつ緊張してるな!って一個感じ取ると

こっちも舐めてかかるし。だから もう取り分けとか一切しないで

バクバク食ってる方が 面白がって あっちから話してきそうじゃん!」




「なるほど!!さすが!!!

え?でも ご飯来るまで どうしたらいいの?

喋る事なんも無いし 緊張バレるくない?」




「え?そこまではなんとかしてよ!!!」





「待って!10を100にする技術じゃなくて 0を1にする技術教えてくれよ!!!」





「そっから!!!」




「甘い!甘すぎるよ!甘杉晋作だよ!!!」




「いや誰!!!!!てか今だって喋れてるじゃんか!!!」




「なんで 葵に緊張すんのじゃ!!!」




「いや!!!我、イケメンぞ?!」



「顔だけね?」




「えええええ!!!

んじゃ、シュミレーションしよ!!!」




「あ、待って。」




「なに!!!」




「そこ、シミュレーションな??」





「いや、そんな指摘はいいねん!!!」





「待って。」




「なに?」





「それ エセな?」





「んっががががはg。うg地43歩pygwh!!!!!!!

細かい!!!!」





「あははは!玩具だ!玩具!!!」





「俺で遊ぶな!!そんだけ喋れたら 大丈夫やんけ!!!!」




「いや・・・・無理。考えただけで脇汗やばい。」





「いや。練習だから 練習。まず、俺を蒼だと思って!」





「無理・・・好き!!」






「いや 早いいいい!!!

もっと隠して!感情を隠して!!」




「あ、でも実際は好きとか言わないよ?!」




「いやわかってますけど!!!なんか溢れてる!感情のピクセルが溢れ出てる!!!

心の元栓閉めて!!!」





「なに?谷川俊太郎?」



「いや 心のダムじゃねぇわ!いや 分かった俺を讃えてほしい瞬間来たわ。」





「しゅごいね!!!!」




「真剣にやって?!」





「分かったよ。・・・・。

はぁ・・・緊張する。」




「翠ちゃん 何食べる?」




「wwwww」




「どうしたの?顔に何かついてるかな?」




「あ・・・あの・・・そうですわね・・・・w

あの・・・・wえっと・・・どちら様ですか・・・・w」





「もおおおおお!!!!」





「ごめんてwいきなり来たから 心の準備が!!!!」





「頼まないと そろそろ迷惑だから!!ちゃんとやるよ!!!

こっから ご飯が来るまで 練習な?いい?」





「おk」





「ヨーイドン!!!!」




翠が大きく息を吸い込んだ。





「今日はありがとうございます。」




「うん。お腹すいたね。」




「何食べます?」




「てか、敬語とかやめよ!同い年だし。」




「はい。あ・・・うん!」





「次敬語 使ったら罰ゲームだからね!」





「気をつけま・・・・る!!」



「まる???」



「あれ!おけまる!!!的なやつ!」




「あね!!」




「お腹は空いてる??苦手なものとかあるの?」




「お腹すいてる!苦手なものはチェリーパイかな。」



「え?どんなキャラ?」




「・・・・・焼きたてのポップコーン」




「え?キ◯ィちゃん?」





「・・・・・・・・w」




「続けるからな?!」




「あい・・・w」





大きく ラマーズ法の様な呼吸をして虚ろな目をする翠。





「えっと。このアボカドバーガーと アボカドサラダ。食べるね。」




「アボガド好きなんだね。」




「アボカド。」




「え?」





「アボガドじゃなくて アボカド・・・・・w

あぁ もう無理!やめよ!!!!w」




何回やってもダメだったので諦めた。





「ったく!お前やる気あんのか??」




「無理で〜すw」




「とりあえず バーガーとサラダね。すみませーん!」






注文をして 待つことにした。






「いや 本当面白くてさ。笑ちゃったよ。」




「俺は楽しいから いいんだけどさ。これじゃきっといざという時デート出来ないぞ?」




「本当に いざって時来るのかなぁ。」




「俺はそのつもりだよ?」





「ふふ。」





「なんだよ?」



「ありがとう。相棒君。」




「なんだよそれ。」





「キュンとした?」




「してねぇわ アホ。

でも いいと思う。」






「何が?」





「こんなに笑って 自然に話してるの俺が久々だからさ。

こうやって 居心地いい空間が作れたら きっとお前は

誰かにとって 特別になれると思う。

俺に対してじゃなくて ちゃんと好きな人に出来ると

いいんだけどな。」




「あ!やっぱりキュンとしてたんだ!!!!」




「違うわ!!!!!」





「冗談冗談!!!!」





口を開けて大きく笑う 翠はとても可愛かった。






「お前は 見た目が 少し良くなったからって

今までの人生の鬱憤を 俺にぶつけんでも良くないか?」





「あ〜。でも不思議だね。

やっぱり ちょっとだけだけど 自信あるかもしらん。」




前髪をひとつまみし くるくると翠が回す。




「前動画で見たんだけどさ プロの美容師さんが

ギャルの女の子を清楚系に変えてたんだけど

喋り方とか 姿勢まで変わってたんだよね。

やっぱり 形から入るって大切なんだろうね。」






「そうだね。ありがとう。このまま自信が少しずつ付いていけば

緊張せずに 蒼君と話せるのかもね。」





「そうだといいね。あ、サラダくるっぽいよ。」




「お!!いいね!」





店員さんが サラダを運び

僕たちは 手を伸ばす。

シェアもせずに お互い 箸で突き合う。




ここからは 何を話したのかもどうでもいい様な会話が途切れることなく続いた。








「ごちそうさま!!!」




「いや なぜ俺が払うことになってんねん!!!!」





「あははは!外来語禁止ゲームして負けたからじゃん!!

ゲームは言い出しっぺが負けるって決まってんだよ〜だ!!!」




「くそおおおお。」




「今日は 本当にありがとう。」




「おう。でも明日からが勝負だからな!!」



「また困ったらすぐ言うからさ!!!」




「おう!!!お前は 特別になれるなれるなれる!!!」




「何それw」




「おまじない!!!」




「特なれ!!!!」





「特なれ?」





「略してみた!!」




「お!!!いいね!!特なれ!!!」





「特なれ!!!」




「特なれええええええ!!!!」





「あはは!変なのw

あ!私もおまじない思いついた!!!」





「お?なになに?」





「じかたの!!!!」





「じかたの・・・?」






「次回もお楽しみに!!っておまじない!」






「いきなり俯瞰入るなよ!!!w」






「あははは。明日も楽しみだね!ハム太郎!!!」






「へけ!!!ってやらすなばか!!!!」






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