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モテる男の落とし方。  作者: 鈴木ひきこもり。
6/11

洋服革命ゲームpart2

「まぁ こんな感じって所かしらね。」



統一感のある服装。

ヨーロッパの少年の様な

原宿系としては ぴったりだ。



「おお!!流石は店長!!」



「すごい...」




「ちょっと 男の子ぽいかしらね。

まぁでも お金をかけずに出来るオシャレったら

うちんところではこんなもんね」




オシャレはオシャレなのだが

これで いいのだろうかとも思う。

自分で選んでない時点で 自分を持ってるとは

掛け離れてるし 女の子ぽさ...では無い。

まぁでも オシャレでは間違いない。




「どうだ??お前こんな感じの服装 好きか?」




「んーよく分からないけど 自分じゃないみたい!

結構好きだなー。」




「店長!高校生なんで 一応黒髪でも似合う感じがいいんですけど...?」




「あら 黒でも似合う様にはしてあるわよ!

帽子を被せたらほら!あー可愛い!

少しこうやって 前髪作ってみてもいいんじゃない?そーれ!あ...」




「あ...」




「えっ なになに?」




思わず 声を漏らしてしまう。





「あらやだ!結構可愛い顔してるじゃない!!

なんで 前髪で 隠してるの!勿体ないわよ!」




「いやその...私 鼻が低いのがコンプレックスで

その 人の顔を見れないから ずっと下向いてて

だから いっそ 髪で隠しちゃえばって思ってて..




「なにー言ってるの!コンプレックスは

出すのが鉄則!葵だって見てみなさいよ!ほら!」





「わ!何するんですか!店長!」




葵の髪も搔き上げる。





「葵は 右目が少し小さいの。普通だったら

右目を隠したくなるんだけど この子は ある程度自分を研究してるからこそ コンプレックスを出してるの。気にならないでしょ??」




「なんで そんな事知ったんだよ!分析おっさん!」



「あらやだ。ファッションとコンプレックスって言うのは 切っても切り離せないものなの。

スタイルが良くない子は オーバーサイズを着て

シルエットを可愛くしたり 彫りが深い子は 暗い服は着ないだったり 逆に顔が薄い子は 派手な服を着たり 逆に黒で強調したり 自分を良く見せる方法ってのは 色々あるのよ。何年 ファッションに従事してると思ってるのよ笑笑」




「まぁ 当たり前ちゃ当たり前だけどさ...!!」




この店長の言う事は間違い無い。

自分でも 何着も着たり 分け目をかえて 研究した事を こんな 理論的に分析出来てる。流石である。





「でも 鼻が低いって どうなんですかね...??」





「分かったわ。鼻が低いって事になると

まぁ 茶髪ボブは ブス過ぎるわね。

ある程度 黒で強調して...あ ブスだけど

勘違いしないでね。そんなに あなた 鼻低く無いわよ。えーっとね。雰囲気系に走らせようとしたけど もうちょっと 女の子ぽくていいかもしれないわね。待ってて」




そうして 店長は 小走りでなんの迷いも無く

服を選んで行く。少し楽しそうな 店長を見て

少し嬉しくなる。翠をふと見ると

圧倒されつつも これから 変わっていく

自分に期待してるのがよく分かる。



「嬉しいな...」




「えっ?何?」





「いやいや なんでも 無い!!」




「はい!こっちよ!鼻女!!」




「鼻女って!笑笑そんな いじらないで下さいよー!」




「いじってないわよ!整形でいじりなさい!」




「いじりません!笑笑今行きますー!」





そういって翠は試着室に入っていく。




店長が近づいてきた。





「あの子が 可愛いの最初から知ってたの?」






「いや そんな訳ないでしょ!笑笑

ただ 俺に持ってないものたくさんもってるから

勿体ないと思っちゃって」





「今のうち捕まえときなさいよ!!

すーぐ女はどっか行っちゃうわよ!」





「そんなんじゃないですから!

俺は あいつに 好きな人と一緒になってもらいたいだけで!」




「そんな悠長な事言ってられないかもよ?ほら。」





そう言うと 翠が出てきた。





「え。」





そこには 見違えるほどの翠の姿があった。




「どうかな...??」





「き、着替えるの 早すぎだろ!!」




「毎朝ギリギリまで寝てるからね!

早着替えは得意なんだなー!ははっ!」




いつもの少し暗い雰囲気は

少し消え 少し女の子らしさが垣間見える。

慎ましいというか いや 話してる事や 言葉遣いとかじゃなくて コンプレックスが武器になってると言うか ホントこの スキンヘッド店長には

頭が上がらないとも思った。




「うん。まぁ 私にしては50点ってところかしらね。もう少し 時間を掛けて 自分のものにする事ね。」




「はい!!」




カーッと笑う 翠を見て

また 少しドキッとした。




「まぁ...いいんじゃねぇか!!写メ撮らせろ!」





「え!写真嫌いだからやだ!!





「やだじゃなくて これを美容師さんに送るの!

雰囲気見てもらった方がいいだろ?!」




「やだやだやだ!!写真写り悪いもん!!」




「少しは段取りとやらを理解してくれよー!」





「はいはい!カメラ貸して!

はい!並んで!!2人なら 恥ずかしくないでしょ!いくよー!!」





「え!!え!!」




「いや 俺は要らないでしょ!俺の写真までは送らなくても分かるんで!」





「後で 切り取ればいいでしょ!

じれったいわねー。はいバター!!」





「「いや チーズな!!!!」」




2人して 同じツッコミを入れる。




「あら いい感じじゃないのよ!!」




写真を見ると てんやわんやしてる2人が居た。





「なんだこれ笑笑」



「まぁこの写真だったら いいかな...」




吝かでも無かった。




「まぁこれでいいんじゃないかしら!!

今日は 私も楽しかったから 安くしておくわね。」.





セレクトショップと違い 古着屋はここらへんの融通が利くのも 楽しい。





「いつも安くしてくれてるから 楽しかったとか関係ないでしょ!」



「あら いつも楽しくしてくれてありがとうね。

あなたも ダサかったからね!変えるのが楽しいのよ!自分の子供みたいで!」




「え、葵くんもダサかったの!」





「店長言わなくていいから!!!笑笑」





「顔の割に 大人ぶろうとして チャックがたくさんついた 中二病みたいなコート着てたわよ笑笑」






「ぐぁああ!!黒歴史だ!!!!!!あれは違う!!!!!」




「そっか 葵くんにもそんな時期あったんだ笑笑」





「店長口 軽すぎ!笑笑」




「あら 人を変えようとするなら まずは 共感よ。

共感は 人の恥ずかしい部分を 見せるところから

はじまるの。ほら 裸の付き合い!とか言うでしょ!」





「いや 裸の付き合いって!!」





「若者よ!照れなさんな!!」






「はははっ!!」





「何笑ってんだよ 楠瀬も!」




「いや もっと 早く 葵くんとか 店長に会えてたら

こんな 楽しかったのかなとか 思って!

ダサい格好も見れたりして!!」.




「うるせーな!学校は 制服だから 関係無かったの!!」




「もう 本当ダサかったわよ 笑笑

酷いのなんの!」





「ぐぁああ!!やめてくれ...なんでも 聞くから..,」





「ほら さっさと買って 着替えて次のところ行くんでしょ?」





「こんな古傷えぐりやがって お金の催促かよ

まったく 商人だなぁ」




「これが 商売繁盛の ひ け つ !

遠慮するなんて 有り得ないの。

だけど いい服は提供する。

人間と 同じ コンプレックスがあるからこそ

ほかの良いところを 差し出す。

性格が悪いなら 見た目とか 才能

才能が無いなら 人柄を良くする

勉強が出来ないなら 運動

運動が出来ないなら 勉強

人は一長一短で それぞれだからこそ

好き嫌いがあって 惹かれあったり 離れたり

それが 楽しいんじゃないー。ガキには

まだ分からないわね。」




「ったく 哲学者かよ。二丁目で働いた方が

いいんじゃねぇか?」




「私 アルコール飲めないのよ...」





「問題そこ!笑笑」





積もる話はあるが 次の予定もある。

レジで会計を済ませ タグを切り

古着だが 新しい服を着て 店を出た。





「あー楽しかった!またこここよーっと!」




「あぁ。1人でも もう来れるし

これでまぁ しばらくは 服装面はクリアだな。」




「1人じゃダメだよ!!!!!!」




「え?」




回り込み 俺の前に立つ 翠。





「ほら!1人じゃ 人酔いしちゃうし!

1人じゃ 怖いから!ねっ?」





少し自信をつけたのか

多少ウザい。が 可愛くなった 楠瀬を見て

思わず目をそらす。




「まぁ そうだな。ったく 手のかかる女だな!!!!「




「ぬふふふ。手のかかる女なんです!エッヘン!

家の近くにあるホームセンターは エッサン!」





「いや それ 無理矢理だろ笑笑」





「あはは!そうかも!」






「春なのに 凍えるかと思ったわ」






「夏になったら エアコン代わりになるね!」






「ったく ネガティブなんだか ポジティブなんだか...」





スキップをして 先に進む 楠瀬に

呆れながらも 自分以外を変える事の

楽しさを 感じる 葵。




「この時 将来 春風葵が アイドルをプロデュースする事は 誰も知る事は無かった。」




「えっ?何?」




「あ、悪い!独り言!!!」





「独り言言ってると ハゲるよ!!

ただでさえ 髪染めて 毛根痛んでるんだから!」





「やかましいわ!!」





「ハゲじゃ プロデューサーしても

女の子にキモがられるよ!」






「...って 聞こえてたんかい!!!」





「あははは!なんか この次回予告にも慣れて来たからね!ほら 先に次回行ってるね!」





「おいー!ちょっと待てってば!!」


















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