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モテる男の落とし方。  作者: 鈴木ひきこもり。
10/11

登校ゲーム

とんでもなく眠い。

爆音にした イヤフォンを両耳に突っ込んだ。


今僕の居る場所が探してたの違っても

間違いじゃない きっと答えは1つじゃない。


別に何が悩みって訳でもないけど

こんな歌詞が背中を突き動かしてくれる。


「葵 おはよー。」


「うぉ!!あ、蒼くんおはよう!!!」


なんてタイミングだ。

それとも俺が欲してたのか?

俺の欲しいものセンサーが反応したのか?


「くん付けしなくていいのに!」


「あ、いや ごめん。」


「そういえば昨日 SKY行った?」


「え?なんで知ってるの?」


「いや、Twitterで回ってきたからさ。楠瀬さんと行ってきたんだね!デート?」


「ちげぇわ。あんなブスとデートな訳ねーだろ。

付き添いだわ 付き添い。」


内心ビクビクであった。

中田さん いつの間に写真を!

笑顔でピースした中田さんが自分右肩辺りに

現れてお節介を焼いてるみたいなので

左手で さすってみた。



「いやでも 昨日の写真の 楠瀬さんは

凄く可愛かったと思うけどね!正直 たまにしか

顔見れなかったから 凄く新鮮だったよ。」


お?これは 見た目作戦の効果が

はやくも効いてるのか??と 鼻息が漏れるほど

誇らしくなった。



「まぁ パーツはあいついいからな。俺の手にかかればちょいのちょいまるだよ。」



ってあれ...??



「流石だねー!中学の時 なんか 近づくなオーラが出てて あの子だけは 今一歩 喋れなくて。心配してたんだ。でも 葵がいれば大丈夫そうだね!」



...違う違う!!



「ちょいちょい。なんか勘違いしてないか?」



「勘違い??葵と楠瀬さんが付き合ってるって事でしょ?」




「あわわわわ...。違うわ!

何言ってんだよ!あのな!翠はお前の事g...(ry」




後頭部に鈍痛が走る。




「イッテェ!!!!」



「大丈夫?!葵!!」



後ろを振り返ると 翠が変な身振りで

俺になにかを伝えようとしている。



「なんで 石なんか。」



「いや 大丈夫。とにかく!俺と翠はそんなんじゃないからな!勘違いすんなよ!蒼!」


「そんなムキにならないでも!

でも 本当に付き合ってるかと思った。

でも 楽しみだなぁ。変わった楠瀬さん見るの。」



「あぁ。見たい?」



「見たいねー。」



「後ろの電柱のとこに隠れてるぜ?」



「え?」



蒼が 後ろを振り返ると 下手な探偵の様に

隠れる 翠が居る。



「なにしてるの 楠瀬さん。」



「セミの真似じゃないかな?」



「もう 冬だけど?」



「おい、翠 こっち来いよ。」



首を横に 大袈裟にふる翠。



「蒼 ちょっと一緒に行こ。」



「うん!いいよ!」



僕と蒼は 翠に近付こうとすると

翠は 一瞬固まり 慌てて逃げようとした。


しかし ドンと音を立て 後ろの人にぶつかった。


「すすす!すみません!!」



「はい、捕まえた。ごめんね!ぶつかって!

ほらいくよー!翠。」


「ちゃお!楠瀬さん 俺 橋立!わかる?」


「ああああ。分かります。はい。はい...。」


「めっちゃ可愛くなったね!びっくりしたよ!」


「ホントですか?あ、ありがとうございます。」


なんだろう。嬉しい様な嬉しくない様な。

でも 少し嬉しいが勝ってるかもしれない。

だから 少し笑って 2人が話してるのを見ながら

後退りして 一人で歩き出した。


「いてぇ!!」


後頭部の同じ場所に 鈍痛が走る。



「どこいくの!」



「いや、あとは若い者同士でと思って。

てか 石 常備してるのか?あと当てるにしても

背中とかにしてな?!」


「あはは 仲良いね2人とも」



「「仲良くないでふ!!」」


2人して 焦って同じ噛み方をした。


「そうゆうところ笑笑

ほら 早く行こ!2人とも!遅刻するよ!」



「お.おう!」




歩き始めると 翠に左裾を掴まれた。



「しゃ...しゃべれたぁ!!」



目が若干潤んで 頰がほんのり赤い。



「お前 俺にまったく見せない顔するんだな。」


「ぼけぇ 当たり前だろ。 メスの顔は オスにしか見せねぇわ」



「いや まず 自分の事メスっていうな。そして俺はオスだ。」


「はぁぁ。でもありがとう。ちょっと自信出たわ。」



「はいはい。でも次は連絡先の交換だかんな。」



「れ...連絡先?!」


「今 グループライン作っていいか聞いてくるから!」



「いや!なんの!!」



「登下校ライン!!どう?!」



「チャラ!チャラの権化!!」


「うるせぇな。1番手軽じゃねぇか。

名前もキャッチーだし。俺から言えば自然だろ?

なー 蒼!!」



「ん?なに?」



「グループラ...「なんでもない!早く行きましょ!橋立くん!」



「え?今何か言ってた様な気がしたんけど?」



「なんでも無いです!」



「おう...。じゃあ 行くか。」




不思議そうに首を傾げるが ニコッと笑い

歩いていく 蒼。



「え?なんで?チャンスやん!」



「タイミングってものがあるでしょ!

これだから 見切り発車男は嫌いだよ!

話す内容なんもないもん!!」



「いや 俺にスクショ送ってくれれば

文章作ってやるから大丈夫だって!」



「え、ゴーストライター?

私、佐村河内??」



「いや 懐かしいな。あの年のお騒がせ打線すごいよな?」



「ちなみに 佐村河内さんは何番打者?」




「3番 一塁手で 打率2.95 35本って所かな?」



「違反球だったら かなりいい成績だね。」



「いや お前詳しすぎな?」



「とりあえず学校で話そう!」



「あぁ、、、そうだな。」







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