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王城での出来事 3

投稿致しました。

読んでいただけると嬉しいです。

それから数日が経過した。

今日は、問題のスバイメル帝国からの使者が来られるという日だった。

その使者の謁見の前に、僕の姫専属近衛騎士への就任の発表がある予定だ。

公の場で各貴族が集まるこの日に紹介されるわけだ。


変に緊張するなあ~。


今、僕は一人で部屋に居て、刻々と迫る騎士就任の公表を前にして少し緊張していた。

母様との稽古でもここまで緊張したことが無かったからちょっと新鮮ではあるけど、あまり経験したくは無いと思えた。


「コン、コン。」


部屋の扉をノックする音がした。


「はい、どうぞ。」


僕の返事と共に扉が開かれ、一人の男性が入って来た。


「父様?!」


それは僕の父で、王家直属の騎士で近衛師団の団長を勤めるレイナード・ブロスフォードだった。


「レン、やっぱり緊張しとるようだな。ちょっと心配になっての、来てしまったわ。」

「王様の元を離れて、宜しいのですか?」

「なあに、心配せんでも、王の所には今、システィーヌが就いておる。わしなんかよりずっと安心だろう?」

「そんな事。」


冗談なのか本気なのか計りかねる顔つきで話す父様だったが、それを承知で結婚したんだから、父様は凄いと僕は思っている。


「それより、覚悟はいいな。はっきり言って今回の騎士就任は、各貴族への牽制をあからさまにした王家の反攻だ。もともとファルシア姫の加護の事が無くとも、王の優しすぎる性格と加護、密かなる影、の影響で王家としての発言力が低下した事で貴族達が我が物顔で振る舞うようになってしまったのを制する為のものだ。」


そうか、それで王様の印象が薄いのか。

もし王様が密偵や暗殺者とかだったら、凄かったのだろうか?


「そして今回のスバイメル帝国の件だ。レンには申し訳ないが姫を守ってくれ。わしは王家を守る近衛だが、それは単純に攻撃して来る者を排除するにすぎん。だがお前なら、お前の加護とその対応力で全ての悪から王家を守れると信じておる。」


父様は真面目な顔で話す。子供の僕としてでは無く、同じ王家を守る男として言ってくれているように思えた。


「父様、あんまり期待し過ぎて僕を緊張させないでくださいね。」


あえて僕は、笑顔で答える。


「ふ、覚悟は出来ている様だな?」


父様も笑顔で返してきた。

どうせ、姫を守ると云うことはこの国の馬鹿貴族と正面からぶつかる事になるのは判ってる。

だから僕は気負わず頑張るのみだ!


「レン、姫様の事は好きか?」


お!唐突だな父様。


「はっきり言ってまだ判らないというのが本当でしょうね。実際まだ会って間が無いのですから。」

「正直だな。」

「ええ、でもシア姫は僕の心に触れて、そのうえで僕を好きになってくれたんです。それに答えるのはナイトの勤めですよ。」

「ナイトとしてだけなのか?」

「多分違うと思います。そしてその気持ちが本物か確認したいです。」

「そうか、それなら問題無い。シア姫は良い子だ。お前が一生賭けて守る女性であり、将来この国にとっても必要なお方だ。近衛師団団長のレイナードとしてレンティエンスに姫様の守護を頼む。」

「はい! では行って来ます!」


久しぶりの男同士の話ができて、緊張が少し解れて来た僕は父様が見送る中、皆が待つ謁見の場に向かった。

ありがとうございました。

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