ファルシア姫 11
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「レンティエンス様・・。」
「レンで宜しいですよ。ファルシア姫様。」
「それでは私の事もシアとお呼び下さい。」
いや、それはさすがに不敬にあたるのでは?
僕が躊躇していると、椅子から下りて同じように膝立ちして僕の目線の高さになられてジイーと見つめる姫様。
「お願いします! 私の事はシアとお呼び下さい!」
姫様の訴えのような申し出に嫌とも言えず僕は首を縦にふって頷いた。
「そして、私の側にずっと居てもらえませんか?」
それは別に問題ないよ。これからだって姫様に力になってあげたいと思うし、友達として側に居てあげるのは当たり前のことだ。
僕は大きく頷いた。
「「よおおっしゃーーーー!!!」」
びっくりしたあ! 突然バルコニーにおかれた植木の影から大声を叫びながら二人の人影が飛び出て来た。
「母様? お妃様?!!」
いつの間にそんな所にいたんですか!
さすが母様、気配遮断は完璧です。
しかし、お妃様の気配遮断がこんなに上手いとは思ってなかった。
「全く気づきませんでした! 母様ならともかくお妃様まで気付かなかったのは不覚でした。」
僕がお妃様の気配に気付かなかった事にうなだれていると、ニコニコしながらお妃様が僕に近付いてこられた。
「落ち込む事無いわよ。こう見えて私もシスティーヌと一緒にルール・フェンデル師匠の元で修業してたからね。それに私の加護は、慎重なる行動力、だからね。気配遮断は得意なのよ。」
胸元が強調されているドレスからはち切れそうな胸を上に向けて得意気にしておられるお妃様の横にいる母様がやれやれといった感じでその光景をみていた。
「私の気配遮断を広範囲に展開もしてたから、カーナやリーシェンにも判らなかったはずだから、気にしなくても良いわよ。
僕に慰めの言葉をかける母様に、頷いて肯定しているカーナとリーシェンがいた。
「それで、今の大声は何だったんですか?」
僕は母様に聞くと、あ!そうだったと言って僕に話し掛けてきた。
「先ほど、レンは姫様の側に居ると約束したわよね?」
「え? ええ、しましたよ?」
何なんだ? 母様とお妃様がガッチリ握手してるけど?
「レン、あなたファルシア姫様と一緒にいると宣言したので、責任を取ってもらうわよ!」
「え?」
「つまり、ファルシア姫様と結婚なさい。」
「私からもお願いしますね。レン君。」
僕の思考回路が一旦飛んだような気がした。
「・・・・・・って、ちょっと待って下さい! いきなりどういう事ですか?!」
「どうもこうも、レンがファルシア姫様のお婿さんになるって云う事よ。最初にも言ってたでしょ? 姫様を口説いて欲しいって。」
「僕は口説いたつもりはないですよ?」
「え?でもほらファルシア姫を見てご覧なさい。」
母様がそう云うので、姫様を見てみたら、僕を見つめる瞳が潤み頬は赤みを増し、両手を胸の前で握り何かに祈るようにしておられた。
「ファルシア姫様! 僕と結婚なんて言われても姫様も困りますよね?」
僕は尋ねてみるけど、当の姫様は僕の言葉が聞こえていないのか、反応が悪くただ僕を見つめているだけだ。
「ひ、姫様?」
「レン、様が、私をお嫁さんに・・・夢じゃないですよね、お母様!」
「そうよ、夢じゃ無いわ。貴女の夢が叶うのよ!」
「お母様!!」
「ファルシア!!」
ガバッ!!
二人は僕を無視して、抱き合って泣き始めてしまった。
「レン? あなたはファルシア姫様との結婚は嫌なの?」
母様がニヤニヤしながら問い掛けてくる。
「母様、最初っから仕組んでいたんですね?」
「仕組んだなんて失礼ね。私はファルシア姫様が、レンとちゃんと向き合って話会いたいって言うからお膳立てしてあげたのよ。ただ、脈ありと思ったら結婚を前提とした話にもって行こうとはお妃様と話し合ってはいたけどね。」
なんて言って、可愛くウインクなんかしてる母様。
「それに、レンだって満更でもないんでしょ? ファルシア姫様可愛いものね。」
「そ、そりゃあちょっとストーカーっぽいところもありますけど、僕の事を好きだと云う気持ちは物凄く伝わりますし、それに可愛いくて、お優しい方だとは思いますよ。でもいきなり結婚といわれても。」
「ストーカーと云うのがよく解りませんが、嫌いじゃないのでしょ?」
読んでいただき有り難うございます。




