なんかはえた
家の側で拾ったウサギ耳
場所は隣の家とうちの家の間。
隣の家の名前の入った手紙(失敗作)
その裏に書きなぐられた俺宛の手紙。
どう考えても俺が拾ったウサギ耳、ホントはお隣の阿形さんちのゆり姉に渡すもんだったんじゃねぇ?
もしかしなくてもそうだろ。
男にウサギ耳アイテムを渡して何の意味があるんだよ。
つうか紛らわしいところに置くなよ。
ボッ!
いきなり手の中の紙が燃え始めた。
「うおっ!!あっちぃ!!」
慌てて手を話すと自称、神からの手紙は跡形もなく消えていった。
「おい、こら!ぜってぇ、証拠隠滅だろ!!!」
俺はおそらく神がいるであろう空(天井)にむかって叫んだ。
チェンジだチェンジ!!!
ったく、紛らわしいところに落とすなよ。
確かにゆり姉も女のはしくれだからあのウサギ耳も……
似合うか!?
最近会ってねぇからな~
ソフトボールにはまって頭を少年かっ!ってくらい刈り込んで真っ黒になってるイメージしかねぇな。
あの黒猿みたいなゆり姉がバニーガール…
…ないな。まじでないな。
ゆり姉は控えめに言っても猿だエンリョナク言えばゴリラだ。
既に酷似しているのに動物がいるってのに、それ以上に獣感をふやしてどうするんだよ!
どう考えてもミスキャストだろ!
そのうえ、片道切符な異世界?
あー、ちょっと落ち着こうか、クールにいこうぜ俺。
片道切符って、書いてあったよな?
おそらくあの時落ちてたウサギ耳が、切符ってことか。
で、今は手元にない。
つまり、あのウサギ耳は一回使うと消える系アイテムだったんだろうな。
だから片道切符なんだろう。
ってことは同じものを探せば元の世界にかえれるのか。
あれ?でも、まてよ?
確か…「これさえあれば恐れるものはない」って書いてあったよな…『これ』ってなんだ?
ポケットをごそごそ探るが何もない。
引き出しにでもはいってんのかな?
それとも壺を割る方?
俺は引き出しあける方をよくやってるんだけどな。
まあ、肉焼くのも、友達108人揃えるのも好きだけどな。
とりあえず近くにあったチェストの引き出しを開けてみようと、そばに行き引き出しの取っ手をとろうとしたとき、壁にかけそてある鏡に俺の姿が映った。
いつもと同じ悪人顔。その顔の上に2本の…
「…ウサギ耳?!」