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氷原に咲く華  作者: 水瀬黎
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Episode.06 運命の鎖を、引きちぎれ

どのくらい長い、夢をみていたのだろう。

竜が横になっている。

『あぁ……よ、かった……』

弱々しい声で答える。む、なにか様子が……。

『痛いよ、苦しい、よ……』

「どこか悪いのか?!」

『歌って……』

「腹がすいているのか?」

『前にも、こんなことが、あった……。歌が、無い、と……ココが歪んで、いく』

「歪んで?」

『…………』

竜はぐったりとしていて答えなかった。

たしかに、広間の銀色の光が弱くなっている。天井も薄く、夜空のようなものが水晶ごしにぼやけてみえる気がする。

 竜の為の歌は竜の力の糧となると聞いた。そして歌の加護がなくなったため竜は弱っている。しかし、そこに関係性はあるのだろうか。空間維持も竜が担っていたということだろうか。だがアクナリーデは水以外のものはまったくダメだといっていた。では、これは……?

「――っ」

何か重いものがのしかかってきたような感覚がし、倒れる。

痛い。重い。辛い。嫌だ。押しつぶされそう。

手も足も、重い(かせ)をつけられたようだ。

遠のく意識の中にぼんやりと浮かぶ影。

浮かんだのは、やはり彼女だった

『縛られるのはまっぴらごめんだ。権力だろうが運命だろうが知ったこっちゃねえ。オレはあきらめねえぞ。壁ならぶっ壊すし、鎖ならひきちぎってやる』

最後、そんなことを言っていたような気がする。

鎖をひきちぎる……か。おもしろい。やってやろうじゃないか。

どうせ何をしてもいつか此処で朽ちていくのにはかわりがないのだから。



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