Episode.09 もう一つの空色
「みてみて!こんなのつかまえちゃった~」
得意げに魚をみせるアクナリーデ。
「ふむ、うまそうだ。塩焼きにせぬか?」
「塩焼き塩焼き~」
ぴょんぴょんはねて喜ぶ。
「アクナリーデ」
「なんだいフィルのお姉さん」
「そなたは今、幸せか?」
「えーっそんなの聞かなくてもわかるでしょう?」
「……それもそうだな」
もう一つの空色も、どこかで笑っていたら。
これ以上幸せなことはない。
◇・◇・◇
「ん~っ 今日もよく働いた!」
ぐ~っとのびをする少女。光の加減によっては銀色にも、金色にもみえる淡い色合いの髪が風になびき、空色の瞳が陽の光の眩しさに目を細めた。
『 あんた
の幸せを、いつも願っている
そなた 』
風にのってきた言葉は、光にとけていった。
◇・◇・◇
これで物語は終わり。
では、またの機会で――――
End.
氷原に咲く華、最後までお読みいただきありがとうございます。
このお話は去年の夏に書いたもので
水晶とか雪とかで涼しい気分になれたらいいなと思いながら執筆しました。
ところでところで、あなたは空を見上げることがありますか?
作者はほぼ毎日見上げます。夕焼けをみるのが大好きなのです。
学校で唯一、屋上で夕日を見ながらたそがれられる(天文部以外の生徒は屋上立ち入り禁止です)という理由だけで天文部に入部しました。
赤い夕焼けがみられるのは稀で屋上からみえるのはたいていは水色の中で金色の宝石みたいなのが光を放っている、黄色っぽい夕焼けです。
太陽は沈む20~30分くらい前にひときわまばゆい光を投げかけて沈んでいきます。
その瞬間が好きで、今回形にさせていただきました。
色彩の描写に注目していただけると嬉しいです。
生まれて初めてみたアクナリーデや
もう二度と見る事はないだろうと思っていたエフィルカティーナの瞳に空はどう映ったのでしょうか。
――――きっと、この上なく美しく映ったのではないでしょうか。




