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デブ、宙を舞う  作者: たこき
49/66

その49

「うまくいきましたね。ボス」

「あんた達のその大きなおっぱいのおかげだよ」

 私はトランクの中で耳を澄まし、車内の会話に耳を傾けた。

「もし、うまくいって大金が入ったらなんにつかいましょうか?」

「私ビトンのバックが欲しいなぁー」

「あんた達、金なんかどうだっていいでしょうが! 本当の目的は金じゃないでしょ! 本当の目的は波風グループへの報復でしょうが!!」

 波風さんの会社に恨みでもあるのだろうか?

「キキィ!」

 突如、車が止まった。

「ボス、到着しました」

 どうやら目的地に着いたらしい。

 ところでここはどこだろう? トランクの中にいたから皆目検討がつかない。

「ガチャ!」

 突如、トランク内にまぶしい光が差し込んできた。

「あんた、何者!!」

 やばい、見つかっちゃった……テヘェ。

 私は転校生と一緒に身柄を拘束され、倉庫の様な場所に入れられた。


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