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その49
「うまくいきましたね。ボス」
「あんた達のその大きなおっぱいのおかげだよ」
私はトランクの中で耳を澄まし、車内の会話に耳を傾けた。
「もし、うまくいって大金が入ったらなんにつかいましょうか?」
「私ビトンのバックが欲しいなぁー」
「あんた達、金なんかどうだっていいでしょうが! 本当の目的は金じゃないでしょ! 本当の目的は波風グループへの報復でしょうが!!」
波風さんの会社に恨みでもあるのだろうか?
「キキィ!」
突如、車が止まった。
「ボス、到着しました」
どうやら目的地に着いたらしい。
ところでここはどこだろう? トランクの中にいたから皆目検討がつかない。
「ガチャ!」
突如、トランク内にまぶしい光が差し込んできた。
「あんた、何者!!」
やばい、見つかっちゃった……テヘェ。
私は転校生と一緒に身柄を拘束され、倉庫の様な場所に入れられた。