その48
「ブオオオー」
車の滑走音が酷く耳につく。
私はとてもダルイ手足を動かして立ち上がった。
そろそろ帰ろうと思い、前を向いたとき、川原の土手に止まっている一台の黒いリムジンが目に入った。
「じい、これを見て。すごく綺麗でしょう?」
「さようでございますね。お嬢様」
あれは……転校生だ。
確か波風さんだったかな? すごいリムジン、お金持ちなんだぁ。
私は特に何の感情も持たずに、ボケーっとしながら転校生を眺めていた。
「キキィーー!!!!!!」
突然、リムジンの隣にドリフトで横付けするように赤い車がやってきた。
そして、その赤い車の中から4人の奇抜な姿をした女性が出てきた。
どんな奇抜な格好だったかというと、顔にはサングラス、上半身は真っ赤でピチピチのレザースーツで胸元がザックリ開いている。下半身には編みタイツを装着していて、足元は高い真っ赤なハイヒールで覆われている。
「何か御用ですか?」
白髪頭の老紳士が異様な4人の女性に高圧的に詰め寄った。
「やっちまいな!!」
一番えらそうなマシュマロヘアーの女性が他の3人に命令した。
「な、やめ、やめなさい! こらぁ……あ、あはん」
老紳士は3×2のおっぱいに揉みくちゃにされ、鼻から流血して倒れた。
「きゃー! やめてください!! 離してくださいぃ!!」
そして、転校生の腕をつかむと、真っ赤な車の後部座席に押し込んだ。
これは、まさか……誘拐というやつではないだろうか? ……大変だ!! 私はいてもたってもいられず、隙を見て赤い車のトランクに潜り込んだ。