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デブ、宙を舞う  作者: たこき
48/66

その48

「ブオオオー」

 車の滑走音が酷く耳につく。

 私はとてもダルイ手足を動かして立ち上がった。

 そろそろ帰ろうと思い、前を向いたとき、川原の土手に止まっている一台の黒いリムジンが目に入った。

「じい、これを見て。すごく綺麗でしょう?」

「さようでございますね。お嬢様」

 あれは……転校生だ。

 確か波風さんだったかな? すごいリムジン、お金持ちなんだぁ。

 私は特に何の感情も持たずに、ボケーっとしながら転校生を眺めていた。

「キキィーー!!!!!!」

 突然、リムジンの隣にドリフトで横付けするように赤い車がやってきた。

 そして、その赤い車の中から4人の奇抜な姿をした女性が出てきた。

 どんな奇抜な格好だったかというと、顔にはサングラス、上半身は真っ赤でピチピチのレザースーツで胸元がザックリ開いている。下半身には編みタイツを装着していて、足元は高い真っ赤なハイヒールで覆われている。

「何か御用ですか?」

 白髪頭の老紳士が異様な4人の女性に高圧的に詰め寄った。

「やっちまいな!!」

 一番えらそうなマシュマロヘアーの女性が他の3人に命令した。

「な、やめ、やめなさい! こらぁ……あ、あはん」

 老紳士は3×2のおっぱいに揉みくちゃにされ、鼻から流血して倒れた。

「きゃー! やめてください!! 離してくださいぃ!!」

 そして、転校生の腕をつかむと、真っ赤な車の後部座席に押し込んだ。

 これは、まさか……誘拐というやつではないだろうか? ……大変だ!! 私はいてもたってもいられず、隙を見て赤い車のトランクに潜り込んだ。


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