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デブ、宙を舞う  作者: たこき
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その17


夢の中の出演者はまたしても俺とジェシカ。

俺は夢の中で必至に鉄棒の特訓をしていた。

当然、現実同様一向に成功しない。

すると突然地面がグラグラし始めた。

地震か?と思い下を見てみると自分が巨大なジェンガの上にいることがわかった。

いったいどれくらいここは高い場所なのか?と思い、それを確認するために俺は高所に恐怖しながらも四つんばいでジェンガの縁から眼下にそびえる景色を見た。

俺はあまりの高さに驚いた。

底がどこにあるか確認できないほどの高さであった。

そんな恐怖する俺をよそにジェンガは先ほどよりも更に激しくグラグラと揺れ始めた。

俺は揺れの正体を突き止めるため勇気を振り絞ってもう一度下を見た。

するとそこには楽しそうに巨大なジェンガで遊んでいる巨大なジェシカがいた。

そう、この揺れは巨大なジェシカが巨大なジェンガで遊んでいたために起きた揺れであったのだ。

ジェシカがジェンガ・・・妙に語呂がいいなぁと思った俺はジェシカがジェンガジェシカがジェンガジェシカがジェンガ・・・と早口言葉のように連呼した。

すると不思議なことにジェンガの揺れがおさまった。

俺は再び下にいる巨大なジェシカの様子を伺った。

すると俺のお経の様な早口言葉を聞いてジェシカが苦しんでいた。

俺は苦しむジェシカを見て「ざまぁー見ろ!!俺をチビデブと罵った罰だ!!」と思いながらジェシカがジェンガという言葉を調子に乗って先ほどよりも速く連呼した。

「ジェシカがジェンガジェシカがジェンガジェシカがジェンガ・・・」

するとジェシカは先ほどよりも更に苦しんでいた。

そんな巨大ジェシカの様子を見て俺は更にヒートアップした。

「ジェシカがジェンガジェシカがジェンガジェシカがジェンガじぇが!!」

調子に乗った俺は「じぇが!!」と噛んでしまった。

すると先ほどまでうるさかったジェシカが急に静かになった。

突如、静寂と緊張が同化した空気が俺を襲った。

これはなにやら不味い雰囲気だな・・・と俺が直感した瞬間

「このデブゥゥウウウウウウウウ!!!!!!!!!!」

とジェシカが叫び俺の足元に聳え立つジェンガに向かってラリアットをした。

崩れ落ちるジェンガ。

地面へと落ちていく肉団子。

恐怖のあまり気を失う俺。

夢の中で気を失うと同時に現実で目が覚めた。


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