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春菓愁糖  作者: ゴキポン
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部活動7 人生相談

廃部からまぬがれた製菓部の新入部員白井真子とその先輩天野爽一。

部員たちを増やしていこうとはなしあっているなか、突然一人の少女が部室に訪ねてきた。


 ある日部活の部長たちが集い、会議が行われる部活総会が行われた。

 もちろん天野先輩もその会議に出席した。そして天野先輩は生徒会員から製菓部の部員を5人以上集め、部員名簿を来月末までに提出をすると要求してきた。

 部員は未だに2人、そして部員名簿提出まで後1ヶ月ちょっと残っている。

 最低でも3人部員を集めないと製菓部は再び廃部の危機が迫ってくる。

 その会議の話を聞き、落ち着いてはいられなかった私はある作戦を考えた。

「発表する!これより、新入部員入部大作戦を決行をしたいと思う!」

「新入部員入部大作戦」とは、簡単に言えば勧誘みたいなものだ。

 私は大声で張り切って言うが、先輩はそういうノリにはついていけないのか妙に暗かった。

 部活が戻ったといういうのに、今度は部員の人数不足で廃部になってしまうことを聞いてまた落ち込んでいる様子をする。

「どうしたの?先輩。もう、また落ち込んだりしちゃってさぁ」

「君には僕の気持ちなんてわからないよ」

「わ、悪かったわね!どうせ私はお菓子なんてろくに作れない女ですよだ」と私は天野先輩に向かってべーっと舌を出す。

 せっかく先輩を元気づけようと思ったのに、これじゃあ逆効果だ。

 それもそうかもしれない。まだ部活に入ってから間もないのに私は天野先輩のことをひとつも知らない。ただわかることはスイーツを作るのが好きなことだけだ。

「全く何の情報もないわ‥‥‥」

「え?」

「な、何でもない!とにかくここにいても何も変わらないわ。行動あるのみよ!」

 私は迅速に走り部室から出ようとすると外からドンドンと戸を叩いている音が聞こえた。

 誰だろうと思い首を傾げながら戸を開くと、一人の女性徒が立っていた。

 身長は私と同じくらいなのか彼女は同い年だろうか。

 するとしばらく突っ立っていた女性徒はようやくその口が開く。

「ここは製菓部ですか?」

「え、えぇそうよ。もしかして入部希望者?それなら席はたっくさん空いてるわよ!」

 私は彼女を席に案内しようとするが彼女は違うのよと言いたげに思いっきり首を横に振る。

「違うんです。私は部活に入部しに来たのではありません‥‥‥」

 どういうことだろう。私たち部員以外の生徒がこの部室に用があるのだろうか。私はそのことが気になったので、彼女に質問をする。

「入部をしに来たんじゃないのら、何しに来たの?」

 彼女は一呼吸入れ、こう告げた。

「‥‥‥人生相談をしにきました」

 何?人生相談って何のこと?私と天野先輩は戸惑いを隠せず思いっきり、えーーーっ!と同時にハモった。

「ど、どうしてそんなに驚くのですか?」

 彼女は困ったような顔をして退いた。

「それは驚くわよ!」

 私はテレビでよく見掛ける漫才のツッコミ役のように鋭い突っ込みを入れた。

「で、でも‥‥‥入口に‥‥‥」

 彼女は怯えながら入口の戸をゆっくりと指を指した。

 私は早足で入口の戸を見に行くとそこには「人生相談受け付けます」と書かれた貼り紙が貼られてあった。いつの間にこんなものが。

 しかもよく見ると、下には「よく当たるよ♪」と小さく書いてある。

 全く一体誰がこんな悪戯をしたんだ。

 彼女は一向に帰らなさそうな様子だったので、私は実力行使で彼女を部室から出てってもらおうとするが、彼女は涙が出そうなうるうるな瞳をして怯えながら、こっちをチラ見する。

 まるで甘えん坊の子猫が餌をくれとおねだりをしているかのようなかわいい仕草をする。

 私はどうもこういうのには弱い。

「うぅ‥‥‥、わかったわよ」

「ありがとうございます!」

 彼女は制服のポケットからハンカチを取り出し、目からこぼれたそうな涙をふき取った後、丁寧にお辞儀をした。


 私は彼女を席に座らせ、天野先輩は彼女に紅茶を出して、私たちはその隣に座りはなしを聞こうとする。

「で、相談って何?」

「はい……、あの……、その……」

彼女は両手を脚に置き、もじもじとして恥ずかしそうにしながら胸ポケットから1枚の写真を取り出した。

その写真には男子と女子が一緒に歩いている写真だ。

「この男子を調べてほしいのです」

と私たちに告げた。

お久しぶりです。ゴキポンですf^_^;)

あれから2年近くぶりの投稿となってしまいました。みなさんには多大なご迷惑をお掛けしたことを誠に申します。

これからも「春菓愁糖」をヨロシクお願いします。

m(ー ー)m

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