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春菓愁糖  作者: ゴキポン
3/9

部活動2 先輩と製菓部の因縁の過去‥‥‥

 真子は勇気を振り絞ってなんとか製菓部に入部したが、明日には廃部となる。

 教頭先生にお願いしようとが、製菓部をゴミ扱いみたいにひどいことを言う。

 なぜだ‥‥‥。

 先輩が一年の時に一体何が起きたのか‥‥‥。 


 私はそのことを聞いて絶叫した。自分にとって高校人生で始まりの場である製菓部がなんと明日廃部になってしまう。

「でもどうしてさっき入部することを受け入れたの?」

「折角来てくれたからがっかりしないためさ‥‥‥ごめん」

「廃部のことを知るとますますがっかりするわよ!」

 天野先輩はペコペコと謝った。非常に不愉快だった。どうして廃部になるのか天野先輩に聞いてみた。

「ねぇ、どうして製菓部が廃部になるのよ」

「それは教頭先生の命令で」

 私は急いで職員室へ駆け込んだ。必死で走った。

「失礼します!1年D組の白井です。教頭先生に用があって来ました!」

 職員室中に聞こえるぐらいのを発した。声を聞いた先生が教頭先生を呼びに行った。

 職員室の中で待たせてもらい、数分後ついにやって来た。

「どうかしましたか白井さん?」

「今日は部活廃部についてお話に来ました」

「あら、そうですの‥‥‥っでどちらの部活でしょうか?」

「製菓部です。明日には廃部になると部長の天野先輩から聞きました」

「あぁ、あの軟弱な部活のことですね」

 教頭先生にしては予想外な発言に私はちょっと驚いたが、軟弱はあまりにも言い過ぎである。

「どんな部活も軟弱ではありません。もちろん、製菓部もです!」

「あなたは製菓部の何ですの?」

 教頭先生は問いかけてきて、私は製菓部の部員としてはっきりと答えた。

「私は、製菓部の部員です」

「部員?ホホホッ製菓部に部員なんかいたんですの?」

 気味の悪い笑い方をし始め、さすがの私もイライラしてくる。 

「どうして製菓部を廃部しようとするんですか?」

「ただの軟弱な部活だからよ、ただそれだけですよ」

 まるで教頭先生と国会議事堂で議論をしているかのようだった。

「何度言われても同じ事です!そんなに廃部にしてほしくないなら、私の前で土下座をしなさい。それとも私の足を舐めてもいいですよ」

 なんとこの教頭相当なドSだ。プライドの高い私にそんな恥ずかしい事は絶対にしたくない。

 ていうかそんなことしたら私までおかしくなりそう‥‥‥。

 私はしばらく無言になりもはやなすすべもなかった。

「さぁ、私はこれから用事があるのでさっさと帰りなさい」

 教頭に職員室からおい出された。

 さっきの発言は本当なのだろうか。

 ただの軟弱な部活だからよ、ただそれだけですよ。

 部員?ホホホッ製菓部に部員なんかいたんですの?

 教頭の口から発した言葉が私の脳裏に浮かんでくる。

 わからない‥‥‥。やっと見つけた相応しい部活が廃部になってしまう理由が私にはわからない‥‥‥。すると目の前には天野先輩がいた。

「教頭先生のところに行ってたんだね」

「どういうことですか?どうして、製菓部が廃部になるんですか?」

 天野先輩は深く深呼吸して事情を説明し始める。


 天野先輩が去年この部活に入部したときは、部員は5人いた。でもその先輩達は僕にスイーツの基本的な作り方でさえ教えてもらえずずっと雑用係をされ続けていた。先輩達からひどい仕打ちをされた。失敗作を食べさせられた。彼はずっと我慢し、こらえ、ただひたすら耐え続ける地獄の日々を送った。そんなある学園祭の日に事件が起きた。

 製菓部もその準備で忙しかった。ほとんど一人だけそれをやらせ、他のみんなはどこかへ行った。

 こんな大事な日に一体どこへ行ったんだ。

 他のみんなが心配で探しに行くと、なにやら煙り臭い匂いがした。

 これは、煙草?理科室にあるガスバーナー?それとも‥‥‥火事か!

 すると、ジリリリと突然火災報知機が鳴った。

 天野先輩は煙が出ている方へ急いで向かった。その場所は視聴覚室である。

 ドアを開けるとそこには、製菓部の先輩5人組みがいた。

「なんだ天野かよ、脅かしやがって」

「なにやってるんですか先輩達!」

「何って、見りゃわかるだろ。学園祭を盛り上げるためのショーを始めてるんだよ」

 何を言っているのか分からなかった。そんなことより早く火を消そうと試みるが、

「おい天野ちょっと頼みがあるんだけどさぁ」

「な、何ですか‥‥‥?」

「俺たち今から水を汲みに行って来るからさあ、おまえここで待っててくれないか」

「え?」

「だから、水を汲んで火を消すって言ってんだよ。もうショーはこのくらいにしようと思ったんだよ」

 先輩達の発言で天野先輩はホッとした。先輩達の言うとうりにここで待った。しかし、いつまでたっても来なかった。

 まさかと思いドアを開けようとするが、外側から鍵が掛かっていた。どうやら先輩達に騙されたみたいだ。

 このままいては危ないとドアを叩き誰か助けを求めた。

「おーい、誰か助けてくれ!」

 すると、外側から人の姿が見えた。

「天野君元気にしてるかい?」

「その声は先輩ですか?このドアを開けてください!」

「だーめ♪ハハハ!」先輩達は笑いながら、天野先輩を閉じ込めその場を去って行った。

 彼は諦めなかった。諦めずにずっとドアを叩き続け助けが来るのを待った。

 しかし、誰も来なかった。おそらくみんなはどこかに非難しているに違いいない。

 ドアを叩くのをやめ、床面に座り込んだ。

「どうして‥‥‥どうしてこんな目に遭わなくちゃいけないんだ」

 火はさっきよりだんだん勢いが増し、ほとんどが真っ赤に燃えていた。しかもなにやら赤い物が見えた。よく見ると石油ストーブなどに入れているポリタンクだった。

 それに気づいた彼は、絶句した。

 あぁ‥‥‥、もう終わった。

 やがてポリタンクは火の中に入りそして、大爆発が起きた。

 ドガーンッ!

 凄まじい破壊力で全ての教室の窓ガラスが一斉に割れ一気に炎が大きく広がり、近くの教室まで燃えてしまう。

 先生達が連絡してくれたおかげで、消防車が来てくれた。

 数分後、炎は全て消えた。奇跡的に負傷者や火傷を負った人は誰もしなかった。

 もちろん天野先輩も‥‥‥。

 あのとき、炎が燃えている場所に消防隊員が駆けつけて来たときにはすでに倒れていた。爆発の勢いで突然意識が失ったのだ。

 天野輩は放火した疑いで逮捕され、パトカーに乗せられた。逮捕されたのは、彼だけではなかった。先輩達まで連行されていた。

 先輩達が視聴覚室から出て行ったのを目撃した。

「俺たちは無実だ。俺たちはあいつが放火したの見たんだよ!」

 なんと、視聴覚室に放火したのを天野先輩のせいにしている。

「はいはい、詳しい話は署で聞かせてもらうよ」

 あの出来事の話は署で話すが、先輩はやっていないと主張する。

 しかし天野先輩は真実を話し彼は無実となり、5人の先輩達は懲役1年5ヶ月となりしばらく反省しろと校長先生の命令により退学にはさせず停学になった。

 これでめでたく終わった。悪い先輩達にいやなことを押し付けられたり、巻き添えにならずにすむ。

 でも、警察署から帰ってきた天野先輩は学校のみんなや先生達からきつい目で睨んでくる。

 するとそこには教頭先生がいた。

「なんですかあなた。のこのこと戻って来て、不愉快ですこと」

「えっ?」

「また何か為出しでかすかわかったもんじゃありませんこと」

 確かに先輩達から離れることができた。けど、そうなると製菓部は天野先輩たった一人だけになってしまった。

 なんとしてでも部員を増やさなければと思い部活の勧誘をするが、クラスメート達は近づいてくる彼から逃げられてしまう。

 なぜなら、怖いから‥‥‥。

 あんなに恐ろしいことが起こってしまったんだ。さすがのみんなも近寄れないのも無理もない。

 絶望だ‥‥‥。

 生徒会からもそんなお金はもったいなくて出してられないよと言われ、予算を一円もくれなかった。

 仕方なくバイトして稼いだお金を部活に使おうと毎日朝から晩まで働いても全然足りない。

 そんなある日、教頭先生がやってきた。

「あなたに良いことを教えにきました」

「良いこと!それは何ですか!?」

 生徒会から予算をもらえるのか、それとも新しい部員を変わりに見つけてくれたのかと思いきや‥‥‥。

「職員会議の結果、今日から製菓部を廃部することになりましたから今すぐ荷物を整理しなさい」

 なんと、製菓部を廃部になったということを伝えにきただけだった。

 それを聞いた天野先輩は驚いた。

「えーーー!」

「片付けが終わったら私を呼びに来なさい」

 部室から出ようとした教頭先生を天野先輩はお願いをした。

「教頭先生お願いです!どうか製菓部を廃部しないでください!」

「もう決まったことなんです。人間諦めが肝心です」

 そんな‥‥‥。製菓部が廃部?つまり‥‥‥、部活が無くなる。いやだ、そんなのいやだ!

 天野先輩は回りこみ、教頭先生の前で土下座をした。

「あなたはな、何を‥‥‥」

「お願いします!製菓部を大好きな製菓部を廃部しないでください!」

「お断りです。これはもう決まってしまったことなのですから」

「お願いしますお願いしますお願いします!」

 天野先輩は頭を床に何度もぶつかりながらも必死で頼み続けた。

「‥‥‥」

 しばらくすると頭が止まり、床に当たりすぎたせいか涙がポロポロとこぼれていた。

 そんな天野先輩の姿を見た教頭先生こう告げた。

「製菓部の廃部は無しにしましょう」

「ほ、本当ですか!?」

「但し、一年です!後一年だけあなたに有意義な部活の時間をあげましょう」教頭先生はそう言い残して、去っていく。

「ありがとうございます!」

 天野先輩は教頭先生に感謝の気持ちを込めた大きな声でお礼をした。


 そしてあれから一年が経ち、製菓部の廃部が明日ということである。

「そんなことがあったんですか‥‥‥」

「だから僕はこの残りの一年間を大事に使ったんだ。生徒会からも少しだけ予算ももらえて本当に嬉しかった」

 天野先輩は本来去年から製菓部はなくなっている頃だったのに、それができてとても嬉しそうな顔をしている。

 しかし、先輩は嬉しくても私は嬉しくない。

「じゃあ、今この部活に入った私はどうなるのよ?」

「あ、そうか。明日廃部になるから、君できなくなるね」

「感心してる場合じゃないでしょ!」

 私は先輩に渾身のツッコミをした。

「こんなことしてる場合じゃないわね、もう一度あのドS教頭に頼んでみる」

「無理だよ。もう約束したからね」

 天野先輩は私を諦めさせようとしている。

「製菓部が無くなったら、私はどうなるのよ」

「明日から他の部活に入りなさい。その方が君のためになるよ」

 先輩は私にアドバイスをしているつもりだが、私は納得がいかない。

 先輩の話を聞いて、拳を強く握り我慢したがもう限界だった。

「何が私のためよ!私はこの部活に入りたいのに、明日無くなるのよ!」

「‥‥‥」先輩は無言になった。

「自分さえ楽しければそれでいいの?一年だけじゃなくてずっと続けてよ!来年来る後輩達のために部活を続けてよ!」

「そんなこと言われても‥‥‥」

 あきらかに今の先輩はすごい弱気でもはや頼りがいが無かった。

「もういい!私の気持ちも知らないくせに最低!」

 私は走った。自分の家まで猛スピードで走った。

 もう先輩の力は借りない。何としてでも製菓部を廃部させないようにしてみせる。

 最後まで絶対に諦めない。こうして私は、また新たな目標が生まれ、製菓部を廃部させないことを決心した。

 第2章は天野先輩の過去の話という内容になりましたけど、これはちょっとやりすぎたかなと自分は思っています。

 えっ、どこかって?

 それはまあいろいろありますけど。女の子を泣かせる男は本当に最低ですね!

 みなさんもそのような人になっちゃいけませんよ。

 さて次回は真子のご活躍ぶりをどうぞお楽しみくださいーい!

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