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時空 まほろ 詩集 言の葉の宝箱たち

金木犀

金木犀の花弁が散る


ひらひら

はらりはらはら


ひとつひとつの花弁は小さくとも


積もり落ちれば


橙色の絨毯となる


金木犀の精霊は夢見る


小さな鈴なりの花は


あの方を呼ぶ為に咲いているのだから


薫りかぐわしき花の


(まこと)なる意味


あの方との秘めたる恋


人ならざる精霊と殿方との恋


嗚呼、今宵も


この木の下に


あの方は来てくださるかしら


涼しくなってきて


寂しさに花弁は落ちるばかりなのです


嗚呼、あの方との逢瀬を夢見て


今宵も月の明かりの下


じっと私は待ちます


金木犀の花


精霊の私の儚い命


あの方を夢見て


咲いております



お読みくださり、本当にありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 何度読んでも好きです♪ でも、どんなお話だったかしらと、1年経つと物語は朧げなイメージだけが残っていて、再読するたびに素敵だなぁと感動があります。この作品、悲しい物語に読もうと思えばそうも…
[良い点] 胸がきゅーってなります。 何回読んでも素敵な作品! 落ちていく花弁が多い中、僅かな花弁を残して待ち続ける精霊が健気で何ともいじらしいです。今年の金木犀の甘い香りが少しでも長く続きますように…
[良い点] 暗くなると視覚が弱まる分、嗅覚が際立って感じるのか、涼しくなる夕暮れ時や夜は金木犀の香りがより強くなる気がします。金木犀の精霊が「あの方」に逢いたくて、その一心で咲いている……そう思うとと…
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