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ポンコツ作家と有能編集、自世界を行く  作者: 鍵っ子
二章:ポンコツ、新天地に立つ
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関わりたくないです(土台不可能)

「隣国とのいざこざで出来た遺産の一つ、だそうですけども。近くにもあるそうです。それこそしばらく前、浮浪者の溜まり場になって本当に困った事もあったと」

「其処に潜伏しようと……そんな怪しい所、直ぐ見つかるんじゃないか?」

「確かにそうですが、先生の言う通りなら、町中に居るよりは遥かにマシでは?」


 ぐうの音も出ない正論で笑いも出ないが。今捕まるよりは、取り敢えずは時間を稼ぐ目的って事か……


「稼いだ時間で、もっといい場所を探りましょう」

「仮宿って奴だな……了解了解。それで、その砦とやらは何処にあるんだ?」

「――今こうして歩いてる、真横の何処かしら、だそうですよ?」

「……えっ?」


 こ、この藤の樹幹みたいに物凄い数の木が植わってる、ここですか? ここの中にあるとなるほどね? なんて事の無いように言えるって事は、まぁ分かってるんですよね? 何処かしらってのは、アレだよ。焦らしてるだけだよね。


「因みに場所は何処かさっぱり分かりません。頑張って探しましょう」

「でっしょうなぁああああああっ!?」


 はい、いつも通りです。そんなね? 都合よく、場所が分かる程、この世、浮世は生半可ではないんだよ。はー……またか、また富士樹海を徘徊するみたいな真似をするしかないのか……!?


「……いや、今更か」

「どうしたんですか、そんな遠い目をなさって。何か思いだしましたか?」

「そりゃあ思い出すだろうよ。色々、思い出したくも無いような思い出が一杯あるからねオイラは。ふとした拍子で思い出す事もあるでよ」

「方言で地方の人を馬鹿にするのは止めて頂けませんか? 不快です」


 そんなつもりは欠片もねぇよ! ちょっと言い方変えるのも許されねぇのか!? 俺を追い詰める事に関しては天才的だなこの人は本当に!


「分かりました、悪かったです……それより、先ずは隠れ家を探さないと、マズいんじゃねぇか流石に」

「誤魔化しましたか?」

「誤魔化すカッ! こっちは命掛かってるんだよ! それくらいわかってくれ!」

「冗談ですよ。そんな焦らないで下さい」


 絶対冗談じゃねぇだろう……! ええい、焦るな俺。焦った所で直ぐに見つかる訳じゃないんだ。寧ろ冷静にならないと、こんな森の中から建物を発見するなんて出来る訳ないんだ。


「今日見つからなければ、また野宿ですよ。覚悟してください」

「やってやるよ! やってやればいいんだろ! こん畜生! 目を皿のようにして探すってのは今みたいなときに使うんだろうなぁぁあああああ!」


 ……でも一面緑と木の幹だなぁ。木が滅入りそうだ。




「あの後、直ぐ見つかって良かったよホント……はぁ、疲れた」

「しかし、崩壊していると言ってましたけど、そこまででも無い気がしますよね。実際ここら辺で過ごしてみると、過ごしやすいと申しますか」

「住めば都っていうけど、正にそんな感じだよなぁ」


 いやぁ、わらのベッドって、布敷くだけでも大分良い感じになるんだよなぁ。いやベッドとかに比べりゃそりゃあなぁ……ってなるけど。でも現状これだけ恵まれた寝床に入れるんだから文句は言えないか。


「もっと酷い寝床とかあったからなぁ……」

「一度、木の上で寝たんでしたっけ」

「アレは地獄だったなぁ……朝起きた時……もう……おぉ……」


 各関節がもう、ゴキゴキと良い音がなる位にビキビキに固まった挙句、肌がこすれて大分悲惨な事になったんだよなぁ。


「でも下に居た方が危ないって言われたら、そりゃあ仕方ないよ」

「木の上から見た星空が綺麗だったとおっしゃっていましたけど」

「それが唯一の慰めみたいなもんだったからね正直。いやでも、本当に都会とは桁の違う星が見れて、良かったよ」


 逆にそれしか慰めが無かった上に、下には危険が一杯で、もう精神的に限界まで追い込まれてけどなぁ! 下からの鳴き声がね、俺の精神能力を、ゴリゴリと削っていくんですよマジで。お陰で消耗も限界でしたよ!


「その時の気持ちを思い出して、一筆書いてみますか?」

「どんなものを書けと言うんだ。星空の思い出だけで何をどんだけ書けと申すのか。かさまししてもかさまししてももうどうしよう無いってんだ!」


 内容うっすくなるわ!


「別に星空の思い出だけを書けとはもうしません。辛かったことを、寧ろしっかり書き込む事で、星空の出力を倍増させられるんですよ」

「いやどんな理屈よ……?」


 なんなの、カスタムパーツか何かなの俺の哀しい思い出は。畜生、あんな思い出を喜んで思い出すのは変態の所業なんだよ。怖かったんだからな! 本当に怖かったんだからな本当に! でも、その分星空は綺麗に、確かに見えた気がする……ギャップかな?


「――はっ、つまりそう言う事!?」

「そう言う事です。良かったですね先生。理解できて」

「ああ良かった……じゃねぇわ! その前にだ! その題材じゃ書けないって言うんだよ! それを分かるんだよ!」

「残念無念。また何れ」


 また何れも無いってんだよ! アイデア出すにせよ別の事しますしー! と言うか普通にアイデア出ししますから! ちゃんと書きますから!


「……さて、冗談は置いておいて本題に入りましょうか」

「本題?」

「えぇ、私がこの話題を振ったという事は、要するに目途が立ったという事ですよ。私達が稼ぐための、です」

「あぁ、成程成程。だから俺に書け書けと言い出した訳か。はいはい」


 となれば、いつも通りアイデア出しスタート、という事か。ここでアイデアマトモなものが出せないとアレで書かされると。いや全力になるやんそんなん……


「で? どこでやるの」

「酒場です。いつも通りですけど……酒場の主人が女将さんで、女性には特に手厚い歓迎をしてくれるという事で、其処にしました」

「お、そりゃあいいな」

「おまけに、王族の方も贔屓にしてくださってるという話です」


 いやなんて??????


アンデルセン先生ごめんなさい。


そろそろ章整理しようかな。

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