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押し花しおりは恋の色  作者: 春崎 ゆう
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夕日が沈みゆく風景

 しばらくはさっきの出来事で、気まずくなり静かに歩いていたが、このままではまずいと感じ、服屋で気になったことを聞くことにした。

 「な、なぁセリア?さっきの店は前から知っている店なのか?」

 「そ、そうよ。でも昔からって訳じゃなくて、半年ぐらい前にメリーに教えてもらったのよ。あの子、たまに弟と一緒に服を買いにあそこの店に行くんだって」

 ちなみにメリーはセリアの店で働く元同級生で、学院卒業後もセリアの店で働いている。正社員として。俺はバイト扱いだ。仕方ない、本職は一様、本屋だからな。

 「なるほどな。前から思っていたが、あの二人姉弟仲が良すぎないか?」

 「確かにちょいちょい度が過ぎてる所はあるよね。でも仲が悪いよりかはマシじゃない?」

 「確かになぁ。俺も仲良くしたいんだけどなぁ~」

 「ご、ごめん!私、そういう意味で言った訳じゃないの」

 「大丈夫だよ分かっているから。でも俺も妹とは仲良くはしたいなって思ってな」

 俺には二つ下の妹がいる。昔は仲が良かったが、俺が学院を卒業して以来、仲が悪くなった。今は妹が独り暮らしをしているのであまり会わないが、会うと妹から悪口を言われる。もちろん俺もまだまだ子供で、売り言葉に買い言葉で口喧嘩が始まり、最終的にどっちかがその場から離れ、会話をしなくなる。そんな関係が5年続いている。

 「そ、そう。それなら、エリックに相談してみたら?私じゃいまいち説得力に欠けるからね。」

 エリックは元同級生で三つ下の妹がいる。そして、セリアの店に何故か働いているやつだ。あいつの実力なら国家防衛軍に所属できる実力があるのにな。もったいない。ちなみに正社員だ。

 セリアは一人っ子なので兄妹の関係については詳しくないと思っているのだろう。実際は的を射てる事を言ううのだがな。

 「あいつは駄目だ。必ずおちょくって来る。相談するならメリーだな」

 セリアは笑いながら、「確かにそうね。」と答え「でもメリーは弟と喧嘩なんてしたことないって言ってたから参考にならないんじゃない?」と首をかしげながら言ってきた。

 「あいつ、喧嘩したことないのかよ。すげぇな。むしろおかしいと思うけどな」

 兄弟なんて距離感が近いから、些細な事でよく喧嘩するもんだと思うけどな。

 「そんなもんなのかな?」

 セリアは兄弟がいないから分からないらしいが、21年間一度も喧嘩をしたことがないのは異常だと思うがな。

 そんなくだらない話をしながら歩いていたら、目的地に近づいてきた。

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