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押し花しおりは恋の色  作者: 春崎 ゆう
3/5

王都での昼食

 俺は黒いシャツに暗めの赤いジャケットを羽織り、暗めの赤いズボンを履きなおしセリアと一緒に外に出た。

 ちなみにセリアは青をテーマにしているのか、白と青のシャツに水色のスカートを履いており、靴は青いリボンが着いている白いヒールを履いている。

 「前から思っていたけど、ベルフって服のセンス無いよね」

 急にセリアからのダメ出しを聞き、ショックを受けた。

 「ま、まじか。か、格好よくないか?」

 「それ本気で言ってる?」

 セリアは真顔で聞いてきた。初めてだ、真顔が怖いなんて感じたのは。

 「そこまで言うなら、飯のあと買い物に付き合ってくれよ。」

 セリアは俺からの返事が意外だったのか、少し驚いていた。

 「べ、別にいいけど。」

 「服のセンスがいいシリアが一緒なら、いい買い物になりそうだ。」

 「そ、そんこと言ったって奢らないわよ」

 「そんなつもりで言ったわけじゃない。単にいつも私服がかわいいなって思っただけだよ」

 セリアは急に正面を向き、早歩きになった。

 「ちょっと待ってって」

 俺は正直な感想を言っただけなんだが、失敗だったかな?俺は慌ててセリアの後をついて行くのだった。




 セリアは俺の知らない喫茶店に入って行った。一緒に食べるんだから、一言ぐらい声をかけろよ。と思いながらもさっきのやりとりで負い目に感じてもいるので、セリアの後についていくだけだった。

 「いらっしゃいませ。あら?セリアちゃんじゃな~い。」

 行き付けなのか、俺たちより少し年上ぐらいの若い女性店員は、セリアの名前を呼んでいた。

 「こんにちは、アリーゼさん。二人なんだけど、空いてる?」

 セリアは礼儀正しいやつなので、年上に対しては基本的に敬語なのだが、タメ口なのはきっと親しいからなんだろう。

 「空いてるわよ~。あまり繁盛してないからね~。それよりも彼氏?ねぇ、彼氏?」

 アリーゼさんは笑顔で聞いてくる。

 「そんなんじゃない。わかって聞いてるでしょ?それに男とご飯を食べに来たのは初めてじゃないでしょ?」

 ん?男と来たことがあるのか?

 一度男と来たことがあるから、またこの店にしたのか?

 それとも単に行き付けだから?

 いや、そんなことよりも、セリアはほかに気になる男性がいるのか?やばい気になりすぎて落ち着かない。

 「あの時は明らかに異性って感じじゃ・・・」

 「いいから席に案内して。働きなさい。」

 セリアはアリーゼさんの言葉を遮り、アリーゼさんの背中を押した。

 「もう。わかったから、押さないで~」

 なんだが、うれしそうだな。俺はほぼセリアの案内で空いている席に座った。

 「ごゆっくり~」

 笑顔で声を掛けたアリーゼさんに手で払いながら、セリアはメニューを開いていた。

 「な、なぁ。さっき言ってた男って誰?」

 俺は勇気を振り絞って聞いてみた。すると、セリアは不機嫌そうな顔をした。

 「ベルフには関係ないでしょ?」

 まるで、『これ以上は聞くな』と言われているようでこれ以上は何にも聞けなかった。

 それからは俺の話術によって、何とか和やかな雰囲気に戻せた。と言っても話した内容は、ここのお店のおすすめや、セリアがよく頼むもの。ここは行き付けなのかどうかや、なんで行き付けになったかなどであったが。俺に話術なんて皆無だな。

 そしてお腹も満たし、店を出るときに

 「ベルフは彼女とかいるの?」

 「ふぇ?い、いないけど。」

 いきなりの質問に変な声が出てしまい、セリアは笑いながら「そうなんだ」と言いながら、店を後にした。

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