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もう片方の靴下は (短編集)  作者: 三澤いづみ


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11/15

翻訳は難しかったかな

 

 三津子は少し恥ずかしそうに、小声で口にした。

「その、ラテリリーには花弁って意味があるし、マ、マフタセスチールには……大切なものとか、太陽の化身とか、灼熱の生命とか、そういう風に訳することができるよ」

「へえ。直訳がなんなのか分からないけど、一言でも随分と詩的な表現になるんだな」

 これは、そんなお話である。

 



 俺には小学校の頃からの親友がいる。

 そいつの名前は中尾洋次。

 そんな親友が彼女が出来たと紹介してきたのが、村上三津子だ。

 同じ通学路を使う、隣の高校に通っている美少女で、洋次のやつはどうすれば付き合えるかと、ずっと告白したいと俺に相談してきていた。

 写真を見せられたとき、俺が困ったのも今では良い思い出だ。

 洋次の用意したそれは、どう見ても盗撮だったからだ。電車通学中の村上を、少々困ったアングルから映した写真。

 スマホに保存された村上の姿を見せられて、怒るより先に呆れた。

 たしかに、美少女である。ウェーブがかった髪の毛がふわふわで、少し眠たげな表情。

 目線の方向は定かではないが、薄く開いた目は猫の笑みのように細められ、高校生の標準的な体格と、俺らより低い背丈、華奢な細腕に、白い首筋、それを際立たせるような大きめの胸のふくらみ。たぶんDカップくらいはあるのだろう。

 可愛かった。

 なるほど、洋次のやつが気になるわけだ。


 通学途中の村上に、勇気を振り絞った洋次が声を掛けられたのは、それから二ヶ月後のことだった。これだけ可愛いのだから彼氏がいてもおかしくない、という不安を振り切っての告白はまず玉砕した。それから一ヶ月。お友達という立場から始めたアタックは、だんだんと村上のガードを崩していくことに成功したようで、付き合うわけではないがデートらしきもの、をするくらいには仲良くなった、らしい。

 そこに何故か俺も付き合わされたりもした。

 おいおい、とは思ったが、二人きりにはまだ早いということだったようで、向こうも友人の女の子を一人連れ出してきた。

 四人で遊園地に遊びに行ったわけである。

 それで人となりを知れたのか、洋次と村上(となぜか俺)は連れだって遊びに行くことが多くなった。あのとき遊園地に一緒に来た女の子とは、それ以来ほとんど顔を合わせていないが。

「村上ー」

「なにかな、みーくん」

 と俺とも呼び合う仲になっていた。


 出会いから半年後、度重なるアタックが功を奏したのか、洋次は手応えを感じていると俺に熱っぽく語っていた。タイミングを見て、再度の告白をするんだ、と。俺はそれを聞きながら、推奨とも制止とも言えない中途半端な返事をした。

 洋次からすれば、付き合いたい一心だったのだろうが、俺は村上に対し、それなりの気安さ――恋愛のみではない親しみ、好意を抱いていたのだ。

 もちろん村上は可愛い同年代の女子だ。それなりに、思うところはある。だが、それ以上にここまで培ってきた関係が壊れるのは嬉しくなかった。洋次の告白が上手くいっても、失敗しても、どちらにしてもこれまで通りには行かないだろう。

 その予感があり、俺は洋次の宣言……来月のクリスマスイブに告白を決行する! という意気込みを聞きつつ、その電話が切れると同時に、力尽きたように椅子にもたれて嘆息した。

 どうなっちまうのかな、これから。

 むしょうに、もやもやしたものを感じて、俺は天を仰ぐのだった。



 翻訳しています……。


 

 洋次のやつが張り切っているのを尻目に、俺は何とも言えない気分を抱いたまま、十二月の寒さに震えていた。

 クリスマスは、あと一週間後に迫っていた。

 ちなみに一月ほど前から、洋次は一念発起してバイトを始めた。今は小遣いでどうにかやりくりしているが、彼氏彼女ともなれば出費は跳ね上がるだろう、という現実的なんだか夢見がちなのかよく分からない計画の立て方ゆえの、資金確保のつもりらしい。

 そのせいもあって最近洋次は付き合いが悪い。

 幸い、諸事情により俺はお金に困ってはいないため、何とも言えない罪悪感も憶えたりするのだが、それはそれである。

 ただ、そこはかとなく悪いことをしている気分のままに、俺は村上に声を掛けた。一緒に遊びに行くことを躊躇う理由にはならないし、頻度を減らすのも癪だったからだ。

 村上は洋次がいなくとも、ごく当たり前のように俺と一緒に遊んだ。

 といっても、そんなに行ける場所もない。ゲームセンターや古本屋、適当にあちこち歩いて、多少疲れたこともあって休憩しようという話になって。


 気がつけば、俺は村上の家に上がっていた。



 翻訳していまsu:[\/



 そういうつもりではなかった。

 なんて、言い訳だ。

 期待がなかった、といえば嘘になる。しかし洋次の告白が優先されるべきだ、という思いもまた、本心ではあった。

 都合良く、あるいは運悪く、村上の両親の姿は見られなかった。靴の数から考えても、俺と村上の二人きりなのだ。

 友達だからと気軽に家に呼んだ。そう考えるのが自然だろう。洋次と違い、俺は村上に明け透けな好意を口にしたことはなかった。

 ……冗談めかしてそれらしいことを喋ったことはあったかもしれないが。


 その一方で、抜け駆けにはならないとも思った。洋次はすでに一回告白して明確に断られているのだから遠慮する必要などないのではないか。洋次に対し、手をこまねいているうちに他の男が言い寄る危険性だってあると、俺は何度か忠告した。それを甘く見てバイトを優先し、村上から目を離したのは明らかに洋次のミスだ。だまし討ちでなく敵失である以上、機を見るに敏として付け込むことは、何ら天に恥じることではない。

 自分の躊躇に対する理論武装を終えて、迎え入れられた村上の部屋に足を踏み入れた。

 そして俺は、部屋に入るなり村上が口にした一言に困惑させられた。


「ねえ、みーくん。実はわたし、宇宙人なんだよ」

「へえ」

「ふふふ、信じてないね?」


 村上は困ったように肩をすくめると、俺を、俺の目をじっと見つめてきた。

 視線に込められた感情は真剣で、本物のように思われた。

 少なくともからかっている風ではなく、その発言も冗談のつもりはなさそうだ。


 村上はよく冗談を口にするが、必ず冗談と分かるように語る。

 今みたいに真面目な表情――いや、縋るような、不安そうな顔で人を欺いたりはしない。

 促されて、村上のベッドに並んで座る。やわらかくて白いベッドだ。

 スプリングが軋む音がした。


「ったく。しょうがねえな。……信じるしかねえだろ、これじゃ」

「そっか。良かった」

「で、俺にそんなことを告白したのはどういう理由だ」

「……分からないかな?」


 村上はほっとしたように表情を緩め、今度も冗談めかしてはいるが、真摯な語り口で俺に対して水を向けてくる。

 俺はそこまで鈍いつもりはない。

 だが。

 いや、さっき決めたんだ。これは抜け駆けじゃない。

 悪いな、洋次。


 俺は村上の肩を抱き寄せ、望まれていた言葉を耳元で、小さく口にする。

 村上は目に見えて表情を輝かせ、それから顔を赤くして、俺の腕に体重を預けてくる。

 ぎし、とスプリングが再び軋んだ。それに構わず、俺は村上のファーサに手を掛けて――




 翻訳しteim仝§ヾ∂




 俺は村上のファーサを脱がした。村上のボルダーリは白く、クデるとぷにぷにとしていて、どこか瑞々しかった。Dカップほどあるラティははち切れそうに弾んだが、それを押さえつけるイテルウがあった。村上が自分で動こうとするのを押さえつけ、俺がその窮屈な部分を解放してやった。

 ぷるん、と揺れた白いラテルナはやわらかく張り詰めていた。

 ひとしきりシルテたりクデたりしたあと、ラテリリーを舐めてやると、村上は小さく声を上げた。

 勢いのまま動いていたことを思い出した俺は、自分の上着とルクラを脱ぎ、アテルク姿になった。そのあいだ、村上は手の置き場に困って自分のラティを押さえていた。

 見られると恥ずかしいのは分かるが、俺は見たいのだ。そう告げると顔を赤らめ目を伏せて、村上はゆっくりと手をどけた。

 綺麗だった、と思った。スーマに出したかもしれない。乱暴にならないように慎重に、しかしオッグヌを抑えきれないまま、村上のレルタンを隠していたピンク色の布をはぎ取る。

 アテルクはわずかに濡れていた。その湿った感触を俺が理解したことに村上も気づいたようで、顔を赤くし、慌てて言い訳するようにスーマを開きかけるのだが、それを俺は自分のスーマで塞いだ。

 慣れていないスーマルなりに、ゆっくりと、ねぶるように、スムリエをねじ込んでみる。

 不思議な感触だ。自分のスムリエとクデ合う村上のスムリエは、ぬめぬめとしていて、やわらかくてかたくて、なんとか絡ませようとしているみたいに積極的に動き回る。

 村上のラシシを舐め取るような動かし肩をすると、彼女は硬直した。息をすることを忘れたような動きだった。

 スーマ内にだんだんとウルタが貯まっていくのが分かる。

 他人のウルタなんて汚いとばかり思っていたが、どうしてか村上のそれをスムリエ先に感じると嬉しくてたまらない。ぴちゃぴちゃと小さな音が聞こえてくる。

 クデ合ったズウラの隙間から響いているお互いのスーマ吸いは数分続いただろうか。上手なやり方なんて知らない。ただ俺は村上のズウラを、スーマの中を、白いラシルーや赤いスムリエを、すべて味わいたかった。

 村上も同じだったのだろう。

 可愛らしい顔をしていた村上も必死になって俺と同じようなことをしていて、そのときのアムーは少しイサケビな感じに見えた。いつもの澄ました顔では覗けない、真っ赤になって、必死になって、他人に見られたくない、見せたくない、そういうエリテラールに没頭している最中の顔。

 友人でいるうちには決して見せてはくれない、エルティーズフとか、クスタリールとか、そういうものを秘めていて、さらけ出してくれている、そういうアフェリファい顔が、次はどうするのか、と俺をじっと見つめながら待っている。

 あまり余裕が無く、手だけは村上のラティをもむように上に置いていたが、スーマにばかり集中していてほとんど動かしていなかった。

 スーマとスーマが離れるとき、たっぷり溜まったウルタが交換されて、銀色の線がつうっと垂れた。それをスムリエですくい取って、塗り込むようにもう一度ズウラを舐める。

 今度はスムリエは入れない。ただスーマとスーマを合わせているだけで、そうしながらも手は村上のラテリリーを摘み、こするようにクデる。

 さりげなく垂れたウルタをフェネタにつけ、ぬるぬるとした感触でツンと立ったラテリリーを攻める。変わった感触に村上は驚いたようにボルダーリを跳ねさせた。スーマを離すと、切なげな顔をして、村上は上目遣いに俺を見つめた。

 どうして、と言いたげだった。

 俺は答えずにスーマをラテリリーへと持って行った。

 村上はあ、と声を漏らし、俺のなすがままになった。何かに耐えるように手をベッドに置いて、俺がスムリエで、ラシルーで、ズウラで、どんどんラテリリーを弄り倒すのをなるべく動かないようにしながら、上を向いて目を瞑って、それを感じていた。

 同時にいくつものことを出来るほど熟練しているわけもなく、俺は必死に空いた手で村上のルッタ、テルーのあたりを突いたり、シルテたり、つまんだりした。

 痩せている村上のルティはつまむほどの肉はなく、すべすべとした肌には玉のような汗が浮いていたが、手のひらで感触を楽しんでいるうちに、それまでのオッグヌとはまた別種の愛おしさが沸き上がってきた。村上は俺の行動をすべて受け入れようとしていた。知らないフリナーやフリーノを怖がる素振りはあっても、嫌がる様子は一切見せなかった。

 俺はそんな村上のことを傷つけたくなかった。けれど躊躇したくもなかった。

 もっと、奥へ。もっと深いところへ。もっともっとクスタリエさせたい。俺の気持ちは盛り上がっていたし、村上のアムーはそれ以上に蕩けていた。

 幸せでたまらないといった顔で、そんな顔を見せられたら俺には止まることなど出来るはずもない。俺の手はついに村上のレルタンの膨らみへと伸びていった。しばらくそこを優しくチレントしていると、ウルタよりももっとニリレリとしたアヌ・ウルテが溢れてくる。俺は村上のレルタン、そのグーサをかき分けるように押し開き、マフタセスチールをそっとあてがった。そして抵抗なく大量のアヌ・ウルテのおかげでヌリレルと入り込んでいくマフタセスチールの、そのフリーネに俺はもう、……




 翻訳機械の故障中です。ご迷惑をおかけしています……。



 

「ベースボールのことを野球って訳した最初のひとは、正岡子規だそうだよ?」

「何だよ、唐突に」

「いや、翻訳ってものの難しさをとみに思うのさ」

「……夏目漱石」

「二葉亭四迷」

「随分と回りくどい言い方だね、みーくん」

「通じればいいんだよ、なんだって」

「……ま、少しくらいのロマンがある方が好みだよ。わたしとしては」


 わずかに開けた窓からぬるい風が入り込み、べたつく汗の匂いが意識された。

 村上は横たえていた身体を起こして、少し固い枕へと頭を乗せた。

 心地よい重みに、俺は目を瞑り、これからのことを考えるのだった……。


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