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第4話

「依代ってのはどう言うことだ?」


『ほら、僕って神じゃん?ある程度人間には干渉できるけど直接な干渉はちょっとアウトなんだよ。』


「これは直接な干渉ではないと?」


『いや、本来ならギリアウト。でも僕、一応主神クラスの力だから本気を出せばこんなもんじゃない。だから黙認されてるわけ。』


「な、なるほど?」


『だから少し、さっきのゴブリンに働きかけて君を持ってきてもらったのさ。』


「は!?」


『まぁ、聞いてくれ。これも一重にあの勇者のためだ。』


「勇者…セルアのことか?」


『そうそう。太陽であるあの勇者を支える使命を君に与えたい。』


「俺である必要性は………?」


『執念とタフさを見込んでのことかな。』


「はぁ………。」


『納得行ってないみたいだな。』


「当然だ。今まで俺は魔力とは無縁だった。それが今回、ダンジョンが急に出てくるわ勇者は居るわ連れ去られるわで頭パンクしそうなんだ。そもそも、俺の家のお隣さんの方が何倍も強いぞ?」


『いや、あれじゃ太陽は止まんないな。』


「それだよ。そもそも太陽ってのは一体なんなんだ?」


『それについては………あぁ、追々解るだろ。急用が出来た。またいつかな?』


「は!?」


 その後、何度か呼び掛けたものの反応はなく。完全にダンジョンの中で独り取り残されてしまった。ここがどの辺りなのかも解らない。戦う術があるだけマシなのだろうか?


「いやいや、そうは言っても。」


 独り言だ。こうでもしないと気が狂っちまう。そんなこんなで薄暗いダンジョンの探索を進める。こんなところに単身放り出されるとか、俺の前世は咎人かよ。

 幸いなことに、辺りには魔物は居ないようだ。これもなんでか解らないが殺気を感じ取れるようになっちまったんだなぁ。魔力の影響なのかな?そんな話しは聞いたことがないが…ま、俺が無知なだけか。



 結構歩いたと思うんだが………。


「ハル!!居るか!!」


 そんな声が聞こえてきた。今朝方から聞き馴染みのある声。


「セルアか!?」


「良かった。ハル!!」


 音の聞こえてくる方向から考えるに、正面から向かってきている。このまま進めばセルアとも合流できてひとまずは安心だな。


「セルア!!」


 浮き足立ち、走り出す。暫くするとようやくセルアの影が見えてきた。


「ハルー!!」


 彼女もこちらに向かって走ってきているようである。


「………ん?」


 違和感。なーんか、足音多くない?


「ハル!!助けてぇー!!!」


「え?」


 目を凝らすと、セルアの後ろには数匹のゴブリンの影があった。


「えぇ!?」

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