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第241章 第4ダンジョン 自己紹介

「さて…ケイン、まずは自己紹介をと思うんだがどうだ?」


「賛成です。では僕たちのリーダーから。」


「”深淵を覗く者”のリーダー、ヴォルガノフ。武器は片手剣、いつもは前衛だね。よろしく頼むよ。」


先程から何か話す度にうちの女性陣にウインクしてくるのがイラっと来る。

1回くらい力量差を見せつける名目でボコボコにしようか…

ケインが俺の殺意に満ちた視線に気付き、苦笑いすると咳ばらいをして自己紹介を始めた。


「僕はサブリーダー、ケイン。武器は槍、中衛をしています。よろしくお願いします。」


「おれはライラ。武器はタワーシールドで短剣は予備だ。前進時には前衛、後退時には後衛をする。よろしくな。」


「わたしはアマニ。ライラと同じ。よろしく。」


「なぁ、じゃあ2人は盾で攻撃するのか?」


「そうだ。おれ達とクレアの戦闘スタイルは真逆だな。」


「なるほどなぁー!!」


冒険者の重戦士にはタワーシールドや大盾を持つ者が多いが、盾でメインに攻撃する者は珍しい。

盾スキルは防御特化型なので、攻撃スキルは盾Lv.2”シールドバッシュ”しかないからだ。

だが彼女たちのSTR値はクレアと同じくらい高い上に、タワーシールドは重量があるので通常攻撃でもかなりダメージが出るだろう。


「わたしはシーラ。武器はこの弓で、後衛をしている。よろしくね。」


「わたしはワンダ。シーラと同じ、よろしくね。」


この2人の弓はAランクと言ったところだろう。

俺のSSランクの弓”神鳥弓”に比べたら明らかに性能が低い。

しかし、エルフは狩猟で弓の扱いに慣れているため技量ではおそらく敵わないだろう。


「俺は…」


それから俺達も自己紹介をし、ひと段落がついた。

俺は手の内を明かしたくはなかったので、得意武器は今装備していた両手剣ということにした。

アイリスは意図を汲んでくれたようなのだが、他3人が少し心配だ。


「ケイン、今のうちに隊列を考えておかないか?」


「賛成です。少し話し合いましょう。」


「この僕を置いて話を進めるとは…やはりお前は敵だ!」


「…リーダー、それ以上邪魔するならまた眠らせますよ?」


「お、落ち着いてくれケイン!!僕が悪かったよ!」


普段から無駄にウインクや決めポーズをしているヴォルガノフとは思えない慌てっぷりだった。

過去にケインは何をしたのかとても気になるが、それは後にしておこう。


少し時間が経って定めた自由時間が終わった。

ちょうど魔物が復活し始めていたので、隊列を組む参考がてら協力して戦ってもらった。

結果、ステータス値が互角な点もあってうまく連携できていた。

…”深淵を覗く者”のリーダー、ヴォルガノフを除いて。


「…ケイン、あいつどうにかならないのか?俺が俺がって自己顕示欲が高すぎて連携が乱れてる。」


「うちのリーダーが本当にすみません…」


前衛に配置すればタンクを超えて前に出るし、中衛に配置すればバランスを無視して前衛に合流する。

後衛に配置すると、度々弓使い2人に邪魔者扱いされているが、隊列を乱さなくなった。

殿としては少々力量が心もとないが、イザベルもいるので大丈夫だろう。


「こんな感じでどうでしょう?」


前衛は”アルフレッドパーティー”からクレアとアイリス、”深淵を覗く者”からライラとアマニの計4人。

中衛は”アルフレッドパーティー”からスー、”深淵を覗く者”からケインの計2人。

後衛は”アルフレッドパーティー”から俺とイザベル、”深淵を覗く者”からヴォルガノフ、シーラ、ワンダの計5人。


「…やっぱりバランスが悪いな。」


「ですよね。後衛から中衛に1人移動できれば最善なのですが…」


「…仕方ない。俺が中衛に移動する。」


「えっ!?」


「おいおい、両手剣なんて使ってる君に槍が使えるのかい?」


「リーダーも槍は使えないでしょう…スーさん、どうなんですか?」


「少なくとも槍縛りのアルフレッドでもヴォル…なんとか君よりは断然強いと思うよ~」


「ヴォルガノフだ!!」


「あっ、そうそう。それ~」


スーの言っていることは事実だ。

まだ練度が低い二刀流は危ういが、それ以外なら正直体術縛りでも負ける気がしない。


「…アルフレッドさん、本当に槍でいいんですか?」


「ああ。バランス的にもこの方が良いしな。」


「実力はスーさんと同じと考えていいですか?」


「違うよっ!」


「あっ、そうですよね!すみません。サブ武器ですしスーさんより下ですよね。」


「…うん?違うよっ!あたしよりも上だよ~」


「えっ…?」


「本職のあたしでもまだ1本も取れてないんだ~」


「なっ…!?アルフレッドさん、本当ですか!?」


「まぁ…そうだな。」


「凄い…流石は彼のエレノア様の弟子だ!!」


名前に様を付けている辺り、どうやらケインは師範の熱狂的なファンの1人らしい。

師範は麗しい美女姿と可愛らしい幼女姿も人気なのだが、それよりも実力に惚れている者が多い。

ケインはおそらく後者だろう。


「…じゃあこれで決定だな。」


「ですね。この隊列で120層まで攻略しましょう!」

誤字脱字等あればご指摘ください。

よろしければブックマーク、評価、感想、レビュー等よろしくお願いいたします!!


「異世界転生録~死と隣り合わせのこの世界で死なないため、力を付けます!!~」の方もよろしければぜひご愛読ください!!

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