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第139章 決闘都市コルセア 再来

「アルフレッド、早速登録しに行こうぜ!!」


「行きましょう!!」


「行こ〜!!」


「み、みんな落ち着くのです!!」


「イザベルの言う通りだ。一旦落ち着け。」


楽しみなのは分かるのだが、登録する前に考えなければいけないことがある。

それは、どの街で冒険者登録をするかだ。


「…クレア、どこで冒険者登録するつもりだったんだ?」


「そりゃあ、向こうの通りにある冒険者ギルドだ!!」


「クラスメイト達が向かってるのは?」


「向こうの通りにある冒険者ギルドだな…」


「一斉に登録して急激に人数が増えたら?」


「クエストが無くなる…っ!!アルフレッドは賢いな!!」


まぁ俺は向こうの通りに冒険者ギルドがあるということを知らなかったのだが…

それは黙っておこう。


「イザベル、登録するならどこが良いと思う?」


「ペ、ペンシルゴン領なのです!!」


実家の領土にも冒険者ギルドあったとは…

屋敷内とスライム狩りをした草原くらいにしか足を運ばなかったので、知らなかった。


「…理由は?」


「ぼ、冒険者の人数が少なくて魔物が強いからなのです!!」


「ふむ…」


確かにペンシルゴン領は騎士団がいるので冒険者の数は少ない。

だが、魔の森に面しているため魔物討伐クエストは最低でもBランクだろう。


「魔物が強い分クエストのランクも高い。今の俺達のランクでは受けられないだろうから却下だな。」


「た、確かにその通りなのです…」


成人したことだし、1度実家に顔を出しておきたい。

冒険者ランクがペンシルゴン領の適正ランクまで上がったら向かうことにしよう。


「では、決闘都市コルセアはどうでしょうか?冒険者学校はありましたが、あそこのギルドは大きいので気にならないかと。」


「なるほど…」


俺としてはブルーノ帝国の帝都カルディノスが最善だと思っていたが…

コルセアを経て帝都へ向かうのも悪くない。


「…皆はどう思う?」


「オレは賛成だ!!」


「あたしも〜!!」


「ボ、ボクも!!」


「満場一致だな。よし、じゃあコルセアに向かうか!!」


「おう!!」


屋台で適当に昼食を済ませた後、馬車ではなく“闘気操術“を行使して街道を走っていった。

魔物素材を集め、売却することで冒険者としての活動資金を得るためだ。


“魔物探知“や“盗賊探知“を行使しつつ走り、獲物を見つけ次第5人で倒しに向かった。

倒した魔物は3年次の剣闘祭で優勝賞品としてもらったという、“アイテムボックス“の魔道具に収納した。


『俺だけその魔道具持ってないんだよな…疎外感を感じる…』


それはさておき、全力疾走ではない上に何度も魔物討伐に向かったので中間地点辺りで日が暮れてしまった。


「…今日はこの辺で野宿だな。」


「野営準備はオレとイザベルに任せろ!!」


「解体はあたしに任せて〜」


「では私は夕食の準備をしますね。」


「俺はアイリスを手伝うよ。」


2年次に野営訓練を何度も行ったらしく、4人の手慣れた動作は見事なものだった。

とはいえ、俺も負けてはいない。


「アルフレッド、これは…?」


「それは肉の獣臭さを消すための薬草だ。この葉で巻いて焼くのがおすすめだ。」


「こっちの木の実は…?」


「それは肉の味を爽やかにするための実だな。潰した液体をかけて焼くのがおすすめだ。」


「すごいですね…」


「師範仕込みだからな!!」


「流石美食家エレノア様です…」


それから様々な調理知識をアイリスに教えつつ、料理が完成した。

皆の反応は上々で、喜んでおかわりをしてくれた。


クレアはテントを2つ組み立ててくれたので、男子用と女子用で分けることができた。

…男子用は俺1人だけだが。


「さて…そろそろ寝るか。」


「アルフレッド、見張りはどうするんだ?」


「あぁ、俺が“探知“スキルで把握してるから心配しなくていいぞ。」


「そうなのです!?」


「ああ。」


旅の途中に実験をして気付いたことなのだが、“探知“は眠っている間も永続的に行使することができる。

反応があったら音で知らされるので、例え睡眠中に魔物が迫ってきても対応できるのだ。


『…ほんと便利だよな。』


「じゃあアルフレッドに任せるね〜」


「おやすみなのです。」


「ああ。おやすみ。」


結論から言うと、睡眠中の襲撃はなかった。

活動資金が得られなくて少し残念な気がしなくもないが、その分ぐっすり眠れたので良しとしよう。


「おはようございます。」


「おはようアイリス。他の3人は?」


「もうすぐ起きると思います。」


「了解。」


アイリスは寝起きでもしっかり者だった。

流石委員長キャラといったところだ。


それから朝食を取り、再び魔物を狩りつつコルセアへと向かった。

今日はあまり魔物が見つからなかったので、昼過ぎに目的地に着いた。


「やっと着いた〜!!」


「早くギルド行こーぜ!!」


「そうだな…行くか!!」


俺もついに冒険者になれると思うと、うずうずして仕方がない。

周りの目も気にせずギルドへ直行した。


『ここがギルドか…』


酒場のような入り口だが、大きさは宿泊宿くらい大きい。

俺は緊張して身体が強ばり、ギルドの前でたじろいだ。


「登録に来たぜー!!」


「お邪魔します。」


「やっほ〜!!」


「お、お邪魔するのです。」


『ちょっ、待って!?』


4人は何の躊躇いもなく、扉を開けてズカズカと入っていった。

俺は期待に胸を躍らせながらギルドへ入った。

誤字脱字等あればご指摘ください。

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「異世界転生録~死と隣り合わせのこの世界で死なないため、力を付けます!!~」の方もよろしければぜひご愛読ください!!

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