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俺の生活
ーパァン
真夜中。
静寂の中に響き渡った銃声。
「はぁはぁ、待ってくれ!誰の差し金だ!はぁ、金なら払う、だから、命だけは!」
何千回と聞いてきた命乞い。
どいつもこいつも言うこたぁ同じ。
ーつまんねぇ
惨めだなぁ。
俺に撃たれた右足を懸命に引きずり、俺から距離を取りながら必死に生を繋ぎとめようとしている。
そんなに生きてもいい事ねぇだろ。
どうせ俺たちは最後には骨になんだから。
それが遅いか、速いか、それだけの違いだろ?
「わりぃな、てめぇには死んでもらわねぇといけねぇんだ」
そう冷徹に言い放つ俺は、コイツからしたら悪魔なのだろう。
許してくれとは言わない、でも、俺だって不本意だという事を理解して欲しいもんだ。
「金なら払う!頼む!この通りだ!!!」
そう言って地面に額を擦り付ける。
めんどくせぇな。
「あんたじゃ自分の命は買えないよ」
そう言い放って、ターゲットの額の真ん中を撃ち抜いた。
飛び散る鮮血、服に着いた返り血に舌打ちをして、予備の服に着替え、着ていた服をしまい、死体に呟いた。
ーなんでそんなに生きたかったの?