第2話 鍛練と出会い
翌日の夜明けごろ
「……………」
僕はベッドから出て外に出る
「………よーし」
僕は外に出て家の周りを走る
先ず身体を鍛えて体力をつけないと!
一周
二周
三周
「はぁ、はぁ、はぁ」
三周もする頃に僕は息切れをしていた
「初日は、こんな、ところかな………」
最終的には村を何十周しても平気なくらいの体力をつけないと
僕は部屋に戻る
「次は腕立てと腹筋と背筋………だけど」
僕は身体を見る
「まだ3歳の身体にあまり負担をかけるのは良くないよね?」
成長に影響が出るらしいし
「よし、先ずは10回ずつから始めてみよう」
毎日繰り返すことに意味がある
少しずつ回数を増やしていって
最終的には500回を目標にしよう!
ト、ト、ト、ト
部屋の外を人が歩く音が聞こえる
母さんか父さんが起きたのかな?
「明るくなるまで大人しくしてるかな………」
3歳の子供がいきなり筋トレを始めるなんて色々と心配するだろうし
・・・・・・・
昼
「よいしょ、よいしょ!」
「今日のマーティは張り切っているな!」
荷物を運ぶ僕を父さんが褒める
「もっと運ぶ!」
「大丈夫かい?」
「大丈夫!!」
昼は荷物を運んで筋力をつけるんだ!
まだ3歳だから少ししか持ててないけどね!!
・・・・・・・
夕方
「はあ、はあ、はあ」
夕方は真っ暗になるまで走りまくる!
体力を使い果たすんだ!
そして翌日も同じようにする
取り敢えず今はこんな風に鍛える
・・・・・・・・
1年後
「………よし、よし!」
夜明けの走り込みは家の周りを二十周しても平気な体力をつけた
「えいえいえい!!」
「マーティ、随分と力をつけたな………」
昼の手伝いは僕よりも大きな荷物を運べるくらいになった
夕方の走り込みもかなり走れるくらいになっている
正直4歳の身体能力じゃないね
「んっ?」
走っていたら馬車が村に入ってくるのが見えた
「あれは………」
僕は馬車を見る
馬車から人が降りる
男の人
女の人
そして………
「ネル………」
そうか、今日がネルが引っ越してきた日か
・・・・・・・・・
ネルは僕が4歳の時にフルーヤ村に引っ越してきたんだ
そして翌日からお店が開店して
そして僕たちと出会ったんだ
翌日
「カーツ!あーそーぼー!」
僕はカーツを呼ぶ
「マーティごめん!母ちゃんに捕まった!」
「カーツ!ちゃんと店番しなさい!」
店から顔を出して僕に言うカーツにおばさんが怒鳴る
「なら仕方ないね………またね!」
僕は手を振って走る
確かこの後カーツは店から抜け出して僕と合流するんだよね………
それで広場に行ったら
「おい余所者!ここは俺の縄張りだぞ!!」
「えっ?えっ?」
ガルネクに苛められてるネルに会うんだよね………あの時は殴られてる最中だったけど今回は絡まれてる所からか
「余所者は余所者らしくはしっこでボーとしてろよ!」
相変わらず訳のわからない事を言うガルネク
「ひ、広場は皆で遊ぶとこだよ?」
正論を言うネル
「生意気言うな!!」
殴りかかるガルネク、短気だね
「やめろガルネク!」
僕はネルを庇うように二人の間に入った
「なんだよマーティ!余所者の味方をするのか!」
「余所者余所者ってさっきから言ってるけどこの子は昨日からこの村に住んでるんだよ?余所者じゃないよ!仮に余所者でも広場から追い出していい理由にはならないよ!」
ガルネクを説得してみようとしたが
「ごちゃごちゃうるせえ!!」
無理でした
「お前もボコボコにしてやる!」
僕に殴りかかるガルネク
「あぶな!?」
僕は身体をのけ反らせて拳を避ける
ブンブンと腕を振り回すガルネク
「えい!」
ドゴォ!
僕は隙を見つけてガルネクの顔を殴る
ドサッ
「………………………」
「えっ?」
ガルネクが倒れた………近付いてみたら気絶していた
(ここまで力が強くなってたの?)
と、取り敢えず……
「逃げよう!」
「う、うん!」
僕はネルの手を握って走った
・・・・・・・・・・
村の外の川
7歳の頃よく釣りをしていた川だ
「ここまできたら大丈夫かな?」
「はぁ、はぁ、はぁ………」
ネルが呼吸を整える
「大丈夫?」
「う、うん………その、助けてくれてありがとう………」
少し顔を赤くしながらお礼を言うネル………可愛いなぁ
「当たり前の事をしただけだよ!」
僕は微笑む
「~~~っ!!」
そんな僕を見て顔をそらすネル………耳まで赤いし、照れてるのかな?
「あ、まだ名前言ってなかったよね?僕はマーティ!4歳だよ!」
中身は19歳だけどね
「えっと、私はネル………私も4歳なんだよ」
うん知ってる
「よろしくねネル♪」
僕はネルの手を握る
「うん、よろしくマーティ」
前とは少し違う出会い方だけど大丈夫だよね?
この後カーツも合流したから紹介して一緒に遊んで帰った