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少年はただ幸せになりたい  作者: ファルコン
三度目の人生
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第22話 五国同盟・前編

 季節は冬

 僕が訓練生になってから数ヶ月


 雪が降り

 道に積もる

 そんな道を


「寒い……」

「そうだね」

「火の魔法を使いますか?」


 僕達は歩いていた


「んっ?」


 ざわざわ


 人だかりが出来ている

 また誰か絡まれてるの?


 僕達は人だかりの間をすり抜けながら人だかりの中心に着く


「あれ?掲示板か……」


 人ごみの中心には掲示板があった


「えっと……何々?」


 レイスが貼り紙を読む


「えっと、五国(ごこく)同盟(どうめい)の親善の為のお祭りを王都ファルクムで開催することが決まりました……へぇ、今回はここでやるんだ」

「楽しみですね!」


 レイスとエルフィのテンションが上がる


「催し物は……あっ!武道大会!」

 レイスの目が輝く


「えっ?レイス出るの?」

「まさか!勝てるわけがないよ!……でもほらここ」


 レイスが指す部分を読む


「各国の腕自慢達の戦いが見れます……」


 ここだとナイラスさんとか零騎士の人達かな?

 んっ?てことはナイラスさん以外の零騎士が見れるかも?


「他の国の強い人達の戦いが見れる!そこから学べることもあるからね!」


 レイスは嬉しそうだ

 レイスって結構こういうの好きだよね


「………てか五国同盟ってなに?」


 ふと思った事を言ってみた


「………えっ?」

「……マーティ君?」


 二人が何言ってんだ?って眼で見てくる


「えっ?なになに?」


「……マーティ、『トロスの戦い』って知ってる?」

「なにそれ?」

「マーティ君……ファルクム以外の王都言えますか?」

「いや全然……」

 ファルクム以外に王都ってあるの?

『……………』


 ポンッとレイスに肩を叩かれる


「マーティ、前から思っていたけど、君って歴史とか地理とかわかってないよね?」

「う、うんまあね」

 だって僕の世界ってフルーヤ村で完結してたし

「マーティ君…騎士になるならある程度は勉強しないとダメですよ?」

 エルフィが僕を見上げながら言う

 訓練生になるときは僕より少し小さいくらいだったけど、僕も背が伸びてきたからね

 ………ちょっとだけど


「勉強か……苦手なんだよね……」

 サース兄さんに算数を教えて貰った時も覚えるの苦労したし……いや今は大丈夫だからね!?

「しかし何も知らないってのはね……無知は恥とも言うし……エルフィ!」

「えぇ!行きましょう!」

 ガッ!

「へっ?」

 レイスが僕の右腕を持つ

 ガシッ!

「えっ?」

 エルフィが僕の左腕を持つ

『出発!』

「えっ?ちょ!?クエストは!?受けないの!?」

「今日は中止!マーティの勉強が先だ!」

「図書館に行きますよ!!確か個室を借りれた筈です!」

「えぇぇぇぇぇぇ!?」


 僕は二人に連行された



 ・・・・・・・


 図書館の個室


 個室って言うけど少し広い

 前には黒板があるし

 小さな教室って感じだ


「これだけ資料が有れば大丈夫ですね!」

 ドンッ!

 っとエルフィが机に大量の本を置いた


「今日中には最低限の事は覚えてもらうからね?」


 レイスが黒板の前に立って言った


「か、勘弁してよ……」

「これもマーティの為だから!さて、何から教えるか…」

「レイス君!先ず五国同盟の加盟国である国を軽く紹介した方がいいと思います!」

「そうだね、ならそこから教えようか」


 レイスが黒板に文字を書く


 ファルクム

 トロス

 パニアル

 カーシフル

 ラッシュルン


「これが五国同盟に加盟している国だよ」

 レイスはファルクムを指す


「ファルクムはわかると思うけど、僕達が住むこの国だね

 王都を中心に都や村が各地に存在する普通の国だね

 国王はメルト・ファルクム四世様だよ」


 国王の名前を今知った………


「トロスが『エルフ族』などの僕達『人族』とは少し違う人達の国だね」

「私もトロス出身なんですよ!」

 エルフィが言う

「じゃあエルフィに説明してもらおうか」

「任せてください!」


 エルフィが黒板の前に立つ

「……………と、届かない……」

「はい台」

「ありがとうございます」

 エルフィが台に乗る


「コホン、トロスは私みたいな『エルフ族』、華の種族である『フラワ族』、小人などの『小人族』…主にこの三つの種族が暮らす国です」


「フラワ族?華の種族?」

 なにそれ?

「簡単に言うと植物の特徴を持つ種族ですね、うーん例えばこんな風に」


 エルフィが黒板に絵を描く………下手だね…


「エルフィ、それ逆にわかりにくい…」

 レイスが言う

「そ、そうですか?」

「貸して」


 レイスが絵を描く………結構上手い……


「こうかな?」


 黒板には髪を触手みたいにした女の人や緑色の男の人が描かれた


「そうですね、そんな感じです」

「魔物っぽいんだけど……」

 思わず呟く……なんか森の獲物を待ってそう


「見た目は少し怖いですけど、いい人達ですよ?マーティ君もすぐに仲良くなれる筈です」

「そうかな?」

「はい!次は小人族ですけど……これはわかりますよね?」

「あ、うん、小さい人ってイメージでいいんだよね?」

「はいそうです、さっき話したフラワ族やエルフ族の手助けをしてくれていますよ」

「手助け?」


 エルフィが本を手に持つ


「例えば製本ですね、1冊書くのにかなりの時間がかかるのですが…小人族の協力が有れば同じ時間で20冊は書けるんです」

「20倍!?」

「あとフラワ族だと受粉とかですかね……」

「受粉?」

「はい、フラワ族は植物の要素が大きいので受粉で子孫を残すんです………まあ稀に人と同じ方法の方もいますけど……」

「小人族は何をするの?」

「花粉を運ぶんです、特殊な道具を使って受粉させてるそうですよ?」


 虫みたいなものかな?蜂とかがそんな役割をしてるよね?


「トロスについてはこれくらいですかね?」

「あとは国王が誰か言った方が良くないかな?」

「あ、そうですね、国王って言うのは少し違いますけど……トロスはさっき言った三つの種族の各々の長が国王みたいな事をしています……名前は………」

「名前は?」

「…………そういえば長としか呼んだことないですね……名前を聞いたことないです」

 …………えぇ、僕のこと言えなくないかな?


「まあいつかわかるね」


 レイスはそう言って黒板の絵を消した



 


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