第15話 三人目の仲間
僕は宿に荷物を取りに行き、寮に戻った
ガチャ
扉を開けて部屋に入ると
「あれ?レイスお風呂上がり?」
「汗をかいたからね」
服をしっかり着ているけど濡れた髪の毛をタオルで拭いているレイス
「シャワーの使い心地はどうだった?」
「少し狭いかな、まあ慣れると快適だと思うよ?」
レイスはタオルを洗濯カゴに入れる
洗濯はそれぞれ自分のカゴに入れて自分でやる
僕とレイスで決めた事だ………同じ考えだったからすぐに決まったよ
「レイスはこれからどうする?」
「僕は取り敢えず寛がせて貰うよ、夕食時に食堂に行ってから共用施設の確認をしてからまた部屋に戻るよ、マーティは?」
レイスが二段ベッドの上の段に登りながら言う
「僕ものんびりするかな……」
ベッドの寝心地を確かめたい………
ドンドン!
扉をノックされる?
「マーティ・ロキソン!レイス・カールル!居るか!」
「んっ?この声って」
「ゴルバ試験官だね」
僕は扉を開ける
「どうしたんですか?」
「おお居たか、お前達のもう1人の仲間を紹介しようと思ってな」
「もう1人の仲間?」
レイスがベッドから降りる
「今回の訓練生は1人余るからな、お前達と組ませることになった……つまり3人組だ」
つまりこれからは僕とレイスともう1人で頑張れってことだね
「そのもう1人は何処に?」
僕は廊下に出て周りを見るがゴルバ試験官しかいない
「教室の1つで待機させている、ついてこい!」
・・・・・・・・・
ついていった教室に入る
そこには
「あ、マーティ君とレイス君が私のパートナーなんですね?」
エルフィが居た
「んっ?エルフィが余ったの?」
「みたいですね……1人部屋で寂しいですよ?」
「こればかりは仕方ないでしょうね、それでゴルバ試験官?何故僕達なんですか?この組み合わせの理由を聞いても?」
レイスがゴルバ試験官に言う
「その試験官はそろそろやめてほしいのだがな……ごほん!先ずお前達3人は各々の試験でS判定をとった、だが!マーティ・ロキソンとエルフィーユ・マールスは他の試験がE判定だ!そこで各々に特化したお前達を組ませてお互いに足りない部分を鍛えれるようにしたわけだ」
「成る程、つまり僕は二人に戦闘を、マーティは僕達に体力を、エルフィーユが僕達に魔法をそれぞれ鍛えさせようと言うことですね」
レイスの戦闘とエルフィの魔法か………二人とも凄かったからね……強くなれるなら僕は大歓迎だよ!
「えっと、じゃあよろしくねエルフィ!」
「あ、はい!よろしくお願いしますマーティ君!レイス君!」
「うんよろしく」
僕達はお互いに握手する
・・・・・・・
部屋に戻った僕とレイスはそれぞれのベッドに入る
「マーティ……」
「んっ?なに?」
上からレイスが話しかけてきた
「僕達はこれから一緒に戦う仲間だよね?」
「うんそうだね!」
「それで思ったんだけど……座学を受けるかクエストを受けるかはこれからは前日に決めとかないか?」
「前もって決めとくんだね!」
「うん、勿論エルフィーユがいるときにね」
「うん!」
その後、食堂でご飯を食べて
部屋に戻って休んでる僕達
「取り敢えず明日はエルフィと合流してから決めよう」
レイスとそんな話をしてから僕は眠った
・・・・・・・・
立ち上る炎
焼け焦げた死体
僕はこの光景を知っている
「……………………」
目の前で犯される最愛の人
手足を切り落とされて何もできない僕
…………これは夢だ
決して忘れるなと僕に見せられる悪夢だ
・・・・・・・
ガバッ!
僕は飛び起きる
「はぁ、はぁ……」
僕は周りを見渡す………寮の自室だ
手を見る………10歳の手だ
大丈夫……今のは夢だ
「……………っ」
僕はもう一回寝ようと横になる
…………もうあんな悪夢を見ないように願いながら




