第11話 試験説明と魔法試験
「………全員集まったな」
試験官が僕達を見渡す
「私はゴルバ五等騎士である!今回の試験の試験官を勤める!」
ゴルバ試験官が僕達に一瞥して更に言葉を続ける
「今から諸君には3つの試験を受けてもらう!
魔法適性を確かめる魔法試験!
戦闘能力を確かめる戦闘試験!
体力を確かめる体力試験!
この3つの試験を受けてもらう!」
魔法試験………どうしよう、魔法なんて使ったこと無いや
「各々の試験ではAからEまでの5段階を基本とした成績をつける!諸君が合格するには3つの試験で平均でC以上の成績を取れば合格だ!」
つまりどれかが低くても他ので高い成績を出せば合格できるんだね!
「それともう1つ合格する方法がある、各々の試験では1人ずつ最高の成績を出した者に評価Sを与える!この評価Sを与えられた者は例え他の試験2つで評価Eを与えられても特別に合格となる!」
評価S………それを取れば合格!!
「その為先に受けた2つの成績が低くても諦めずに全ての試験を受けるのだ!わかったな!」
『はい!』
「よし!ならば先ずは魔法試験からだ!全員ついてこい!!」
僕達はゴルバ試験官についていく
・・・・・・・
僕達の目の前には的がある
「これより魔法試験を行う!先ずあそこの的を見ろ!諸君には魔法であの的を攻撃してもらう!魔法はなんでも構わん!得意な魔法で挑め!」
魔法……使えるかな?
「そしてもう1つ!これを見ろ!」
ゴルバ試験官はランタンを取り出す
「これは使用者の魔力量を測る道具だ!魔法を使ったことが無いものや自信の無いものはこのランタンを使っての測定となる!」
あ、魔法使えなくてもいいんだ
「成績の基準は魔法を使えば最低でもC判定を与える!ランタンの使用した場合は最高でC判定だ!」
つまりランタンだと好成績は与えないっと
「説明は以上だ!質問はあるか!」
…………………
「無いのなら試験を始める!名前を呼ばれたものは前に出ろ!スルト・オックス!」
「はい!」
スルトと呼ばれた人が前に出る
「魔法を使うかランタンを使うか選べ!」
「魔法を使います!」
「では的に向けて放て!!」
スルトが構える
『炎よ集え……集え……集え……ファイアーボール!!』
スルトの手から火の玉が的に飛んでいく
バシュ!
火の玉が的をかする
「ふむ、命中精度が低いな、精進しろ!C判定だ!」
「くっ!」
スルトは悔しそうに戻る
「ガルネク・ドーン!」
「はっ!」
あ、ガルネクだ
「魔法とランタン、どっちを選ぶ?」
「ランタンで」
「ではこのランタンを握るんだ」
ガルネクはランタンの取っ手を掴む
するとランタンに火が点いた
「…………ふむ、少し弱いが鍛えれば伸びそうだな、Dだ!」
「はっ!」
ガルネクが戻る
それからも次々と試験を受ける
「レイス・カールル!」
「はい!」
レイスは魔法を選んだ
『氷の刃よ…わが敵を切り裂け!アイスエッジ!』
氷の刃がブーメランの様に回転しながら飛んでいく
スパッと的を切った
「ほぉ、威力も中々だな、Bだ!」
「シール・ハーレン!」
「はっ!」
あ、あの人か
「魔法かランタンか」
「魔法で」
そう言うとシールは構える
『炎よ!敵を焼き尽くせ!!フレイムショット!!』
ヒュンヒュンと大量の火の弾が的を破壊した
「…………………」
「ふっ」
ゴルバ試験官が黙る
シールは得意な顔をしている
「………A判定だ」
「マーティ・ロキソン!!」
あ、僕の番だ!
「はい!」
僕は前に出る
「随分と小さいな」
「問題ありません!」
「そうか、魔法とランタン」
「ランタンでお願いします!」
魔法使ったこと無いし
「なら取っ手を掴め」
僕は言われた通りに取っ手を握る
バチッ!
………えっ?
一瞬火花が……
「…………」
ポンっとゴルバ試験官が僕の肩に手をおく
「Eだ」
「…………はい」
し、仕方ないよね!こればっかりは!
その後他の人達も魔法試験を受けていった
「ルーク・ホリゾン!」
ルークと呼ばれた仮面の人が的を爆発させてA判定を取ったり
「ラルス・ペルン!」
ラルスさんがランタンを握って僕と同じE判定だったり
「エルフィーユ・マールス!」
エルフィーユが呼ばれて魔法を放つ
………うん、並んでた的が全部消し飛んだ
「ほぅ、上級魔法を使えたか」
「まだ火だけですけどね」
「そうか………どうやらお前がS判定のようだな!」
残りの人も魔法試験を受けたけどエルフィーユみたいに上級魔法を使えた人はいなかったから魔法試験ではエルフィーユがS判定を取った
僕は次頑張らないと!!