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少年はただ幸せになりたい  作者: ファルコン
三度目の人生
13/69

第9話 王都すげぇ(田舎者感)

 ーーー王都ファルクムーーー


「おお~!」


 王都に着いた僕は周りを見渡す

 村では見たことない建物

 石で建ててるのかな?高さも凄い


「人がいっぱいだぁ!」

 更に人の多さに驚く

 今周りを見渡すだけで村よりも多い人、人!、人ぉ!


「あまりキョロキョロするな!恥ずかしいだろうが!」

 ガルネクが僕に言う


「だってこんなに凄いんだよ!王都って凄いね!」

「はぁ………」

 なんだよ、なんでため息を吐くんだよ


「とにかくさっさと騎士団に応募するぞ」

 そう言って歩き出すガルネク………何だかんだ言っても面倒見いいよね?


 ………………


 僕とガルネクは騎士団に応募するために城………正確には城の近くにある騎士団の本拠地に向かっている

「ここから見えるあれがお城なんだよね?」

「あぁ、貼り紙を見る限り城の近くにあるはずなんだが………」


 ガルネクは持ってきていた騎士団募集の貼り紙を見ながら言う


「あそこにいけばいいんだよね!」

「だからって真っ直ぐ突き進んでたら迷うだけだが?」

 迷わないよ!あんな目印があるんだから!!


 ・・・・・・・


 迷いました………すいません


「ここどこ?」

「…………ちっ!」

 周りを見るとお店とかあるから商店街みたいだけど

「俺は道を聞いてくる、ここから動くな」

 ガルネクがそう言って警備をしてる騎士に話し掛ける


「うーん、動くなって言われても………んっ?」


 周りを見渡すと変な雰囲気な人達を見つけた

 変な雰囲気っていうか男の人が女の人に絡んでるね


「?」


 僕は様子を見に行く……すぐそこだし問題ないよね?ガルネクの姿も見えてるし


 僕は近付くと会話が聞こえてきた


「お嬢さん、この俺が誘ってるんだ………嫌とは云わないよな?」

「こ、困ります!私に近付かないでください!」


 あ~ナンパ……なのかな?

 フルーヤ村でも酔っ払った男の旅人が女の旅人に同じように絡んでるのを見たことあったな………女の人に瞬殺されてたけど


 この人も女の人が瞬殺するのかな?


 僕は二人をよく見る


 ん~男の人は剣を持ってるね………あとなんか着てる服がなんか豪華な感じ……キラキラしてるし

 女の人は何て言うか普通かな?武器とかは持ってないし着てる服も周りの人と同じ感じだし


「ん~?」

「…………なんだお前?」

「えっ?あっ」

 しまった、観察することに集中し過ぎて近付きすぎた

 僕の目の前に二人がいる


「えっと………お兄さんはお姉さんとお知り合いですか?」

「知らない人よ!」

 女の人が僕の手を引いて男の人から距離をとる


「……おいガキ、俺はこのお嬢さんと大事な話をしているんだ、邪魔をするな」

「大事な話?」

「してないしてない!」

「凄く嫌がってますよ?」

「ガキにはわからんだろうな」


 男の人が近付いてくる

「お嬢さん、ハーレン家の名前くらい聞いたことあるでしょ?」

「ひぃ!?」

 女の人が怯える、何?そんなに怖いの?

「わかったらこっちに来なさい、それとも………逆らう?」

「う、うぅ………」

 なんかわからないけど、僕はこの男の人が嫌いだな、昔のガルネクより質が悪い


「お兄さんがどんな人かは知らないけど、最低な人ってのはよくわかったよ!」

「!?」

「んだとぉ?」

 女の人が驚く

 男の人が僕を怒った目で見る


「ハーレン家が何か知らないけど人を脅して無理矢理言うことを聞かせるなんて最低だよ?」

「ガキ、口の聞き方には気を付けろよ?お前の家を潰すことだって出来るんだぞ?」

「………僕が誰かも知らないのに?」

「調べることが出来る」

「どうやって?」

「ハーレン家の財力を使えば余裕だ」

「ハーレン家ハーレン家って家の力ばかりでお兄さんの力じゃないね!」

 そして僕は言った


「なっさけないね!」


「っ!?このガキがぁ!調子にのってるんじゃねえぞ!」

 男の人が剣を抜いた


 あ~どうしよう?僕、丸腰なんだけど、ナイフでなんとかなるかな?いや逃げた方が………


 僕が悩んでいた時


 ヒュッ!


「ふぇ?」


 僕の後ろから頭上を何かが通った


「横やり失礼する、だが丸腰の子供相手に剣を抜くのは見過ごせないな」

「うっ!」

 前を見ると細い剣の先端がハーレン家ハーレン家と言ってた男の人の首筋に当てられていた

 僕は後ろを振り返る


「大丈夫かい?もう怖くないからね?」


 そこには銀髪の少年が居た

 少年って言ったけど今の僕よりは歳上みたいだ

 背も僕より高い

 そんな少年が男の人に剣を突きつけていた


「て、てめぇ、こんなことして許されると思っているのか!」

 男の人が言う

「思っているよ?貴方は丸腰の子供に剣を抜いたんだ、これは無抵抗の人間に対する危害と判断できる………命の危険があると判断できる時のみ反撃して相手を殺してしまっても僕は罪に問われない、つまり正当防衛が成立するね、本来ならこの少年の権利だけど対象が戦えないときは周りが助太刀しても問題ない、それがこの国の法にあったはずだけど?」

「お、俺はハーレン家の者だぞ!?」

「生憎ハーレン家の事なんて知らないからね、例え貴方を殺しても僕は問題ないと判断するよ………いや、貴方を殺した方が問題がないかもしれないね」

「ぐっ!」

「どうします?剣を納めて去りますか?それとも…………死にますか?」

「ちっ!覚えてろ!」


 男の人が走り去っていった


「うわぉ………」


 僕は少年を見る

 凄かった!


「あ、ありがとうございます!」

 女の人が少年にお礼を言う

「いえ、お礼ならこの子に、僕は彼が剣を抜くまで傍観していただけの男ですから」

「それでも助かりました!坊やもありがとう」

 女の人が僕の頭を撫でる………子供扱いだね


「あの、お礼がしたいのですが」

 女の人が顔を赤くしながら少年にいう、まあ少年の顔は凄く綺麗だからね……男の僕から見ても見惚れそうなくらい整ってる

「すいませんが予定がありまして………僕はこれで失礼します」


 少年が女の人に頭を下げる

 そして今度は僕を見る


「君はとても勇気があるね、その気持ちを大事にするんだよ?」


 僕の頭を撫でてから少年は去っていった…………君も僕を子供扱いするんだ


「………おいマーティ」


 少年を見てたら後ろから声をかけられて振り返る


「あっ」


 そこにはかなり怒っているガルネクが居た



 ・・・・・・・・


「俺は動くなって言ったよな?」

「ご、ごめん………」

 これは全面的に僕が悪いね


「さっさと応募して宿をとるぞ」

「う、うん!」


 ガルネクが歩き出したから僕もついていく


 ・・・・・・・


 ーーー騎士団本拠地ーーー


「大きな建物だったね」

「そうだな」


 僕とガルネクは受け付けに騎士団に応募する為の書類を書いて提出した

 そして試験の説明を受けた

 試験の実施は明日

 3つの試験を受けて総合点で合格点までいけば合格らしい


「それにしてもなんかさっきから存在感が凄い人がいるね」

「…………確かにな」


 僕とガルネクは周りを見渡す

 多分僕達と同じ様に試験に応募した人達かな?

 マッスルポーズをとっているムキムキな人や仮面付けてる人もいる

 あれ?僕よりも小さい子がいる?


「まあ明日の試験の時にどんな奴かはわかるだろ」

「そうだね」


 僕達とそれから商店街に戻って別れて各々で宿を取った


 ・・・・・・・


「明日かぁ………取り敢えず2日分部屋を取ったけど………充分だよね?」

 荷物を置いときたいし


「試験かぁ………合格しないとなぁ」


 僕はベッドに腰掛けながら外を見る


 外には見廻りをしている騎士や酔っ払ってふらついてる人もいる

 うわ、凄い大胆な格好の女の人がいる!あれ近くで見たら見えてるんじゃないの!?


「流石王都………色々あるな…………あ」


 僕はふと思い出した………あの銀髪の少年に助けて貰ったお礼を言ってないことを


「王都に住んでるのかな?次会えたら忘れずにお礼を言わないとね………」


 僕は横になる………


「遅刻とかしたら洒落にならないし、早く寝ようっと!」


 僕は部屋の明かりを消して眠った




馬車の中でマーティとガルネクはある程度和解してます


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