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運試しはダメなの?

更新が遅くなってすみません!今回は前回よりも少し長めです。

…… log in ……


『ようこそ!Youreユア Thinkingシンキング Onlineオンラインへ。ユーザー情報並びにアバターが未設定です。設定を開始しますか?』




~ 一時間前 ~


「じゃあ、お姉ちゃん。早くVR機の設定とYTOのアバター登録してきてね?あっ!ちなみに言っておくけどアバターの性別は偽れないからね。勝手に変更すると、日常生活に支障が出る可能性があるんだってさ。あとあと、設定の前に攻略サイト見ておいたほうがいいよ?お得な情報とか色々書いてあるから!わからないことがあったらすぐに私に聞いていいから。サービス開始は明日の10時からだから、今日中に決めておけば明日はスタートダッシュ切れるよ!それから、それから…」


「少し落ち着け、暴走妹。設定にはサポートがあるんだろ?今、一気にしゃべらなくても大丈夫だろうが」



 幸之はVR初心者な由隆が心配なのかあれこれと心配事を話していたが、そんな妹の心配はよそに何とかなるだろうと楽観的な由隆であった。それに自分のプレイングに口を出すなといった手前、素直にアドバイスを聞くのには抵抗があった。



「まあ、なんとかなるだろ由隆なら。なんでもできそうだし」


「明美さんは黙っててください!お姉ちゃんは初心者なんですよ?最初の設定でミスったら後で困るのはお姉ちゃんなんですからね」


「はい…すみませんでした!」


「ふたりで漫才やるのはいいが、私は部屋で設定してくるぞ?」


「「漫才じゃないよ(ねえよ)!!」



 息ピッタリな二人の突っ込みを背に、由隆は自室へ向かった。

 自室についた由隆はVR機を電源につなぎ、起動させた。ソフトもセットし、各設定を開始したのだった。



…… log in ……


『ようこそ!Youreユア Thinkingシンキング Onlineオンラインへ。ユーザー情報並びにアバターが未設定です。設定を開始しますか?』



 由隆が目を開けるとそこには真っ暗な電脳世界であり、男か女かわからない、ぼんやりとした人影が見えた。その人影から独特な電子音とともに由隆に声がかけられた。



「すごいな、ここが電脳世界ってやつか。初めてだが、現実リアルと感覚の大差はないんだな」


『設定を開始してもよろしいですか?』


「うわっ!なんだお前は?」


『失礼いたしました。ワタクシはYoureユア Thinkingシンキング OnlineオンラインのサポートAI、イチと申します。あなた様のサポートをさせていただきますので、よろしくお願いします』


「サポートAIね。いやに丁寧なやつだな。VRは初めてなんだが、アシスト頼む。」


『かしこまりました。初めにVR機の設定ですが、こちらはパソコンのデータを基にすることができます。どうされますか?』


「そんなことができるのか?じゃあ、それで頼むな」


『了解です。では、お次にYoureユア Thinkingシンキング Onlineオンラインの…』


「ちょっと待った」


『?どうかされましたか?』


「お前には悪いんだが、いちいちゲーム名を言われるのも面倒だ。YTOって略していってくれ」


『かしこまりました。ではYTOのアバタ―設定を開始します。初めにアバターの外見の設定です。基本的な身体、容姿情報はVR機から読み取りました。性別以外ならば変更が可能です。完了しましたらOKを押してください。』



 イチが言い終わると、由隆の目の前に自身が浮かび上がってきた。別に外見を変えようとは思っていなかった。幸之いもうとには、少しは変えないと現実リアルの知人にばれる可能性があるといわれたが、あまり気にしていなかった。



『外見設定は完了です。次は種族並びに職業の設定をお願いします。なお職業はメインとサブがございます。種族によって選択できない職業もございます。また特定種族限定の職業も存在しております。一覧表はこちらです』



 目の前に半透明のウィンドウが表示された。そこには…



選択可能種族

 ・ヒューマン … 平均的な種族。よく言えば可能性が多くある、悪く言えば器用貧乏

 ・ハーフエルフ … 魔法能力にやや特化している妖精族。打たれ弱いのが弱点

 ・ハーフドワーフ … 生産能力にやや特化している小人族。動きがのろい

 ・ハーフビースト … 攻撃能力にやや特化している獣人族。ただ魔法が使えない

 ・ランダム … ランダムに種族を決定。運が良ければレア種族や上位種族になれるかも





 由隆は、4つ、いや5つしか選択肢がないことに驚いた。それに各種族の前についているハーフとはなんなのだろうかと悩んでいた。



「ハーフがついているのなぜなんだ?いやこれが普通なのか?」


『このYTOの世界であるリングダールには、多くの種族が存在しています。ですがそのほとんどが人間と他種族の間にできた者であり、純粋な他種族は少ないのです。ハーフをとるためには上位種族転生を行わなければいけません』


「うわっ!いきなりしゃべりだすな。…解説は感謝する。世界観の問題なんだな」


『そうなります。ちなみにランダムをお選びになられた場合、一度だけキャンセルができます』


「そうか、ありがとう」



 イチの解説を聞き、由隆はしばらく考えた。自分がしたいことをするにはどの種族が向いているのか。

 考えた末に由隆はランダムを選択することにした。やり直しがきくというのも魅力的だし、色々考えるのが面倒というのもあるだろう。由隆はランダムのボタンに触れた。スロットのようなものが動きだし、止まった。



→ランダム    …ヒューマン



 なんとヒューマンだった。なぜか悔しくなる由隆だった。よりにもよって、一番無難なヒューマンとは。ランダムは初回に限りやり直しがきく。由隆は悩んだ末に…



→ランダム



 まさかの再びランダムを選択した。やり直しはもうできないが、このままで終わるは悔しかったのだ。かなり落ち着いて見える由隆だったが、実はかなりの負けず嫌いで自分が納得しないことには一切の妥協を許さなかった。そして二回目のスロットが動きだし、止まった






→ランダム      …ビースト(狼王族)




「ん?なんだこの種族」


 ・ビースト(狼王族) … 純粋なビースト。その中でも特に能力の高い狼の獣人。他の獣人から敬われる一族である。



「これはすごいのか?まあ、珍しそうだしラッキーってことで…」



 この時、由隆はのんきにあたってラッキーとしか思っていなかった。しかし多くのプレイヤーがランダムに挑戦し、そして失敗した。いわゆる”当たり”を引いた人間はほんのわずかしかいなかったのだ。それもただの上位種族が多い中で、由隆はレアな上位種族を当ててしまった。これがのちに大きな騒ぎとなるとも知らずに…


 種族を選択し終わり、新なウィンドウが目の前に表示された。





職業(現時点で選択できるもの)

メイン

 ・戦士 … 武器全般にわずかに補正がある

 ・剣士 … 剣器にやや補正がある

 ・闘士 … 鈍器にやや補正がある

 ・拳士 … ステータスにやや補正がある

 ・獣拳闘士 … ビースト専用職。気孔術が使用可になる。あとは拳士と同じ

 ・職人(武器、防具、服飾、薬剤)… 各生産系スキルにやや補正がある


サブ

 ・商人 … 対人スキルにわずかな補正あり

 ・ギャンブラー … 運にわずかな補正あり

    :

    :

 (数が多いため省略)




「サブ、多すぎだろ。訳が分からんのが多いし、詳しい解説も書いてないんじゃ決めづらいな。もう適当でいいか、なんとかなるだろうし。疲れてきたし、面倒くさい」




メイン → 獣拳闘士

サブ → 調教士 … 対モンスター、対人への好感度に補正あり




『種族、職業を設定しました。続いてスキルを選択してください』

「まだあるのか、面倒だ」



 ようやく半分ほど設定を終えた由隆だったが、だんだんと面倒になってきていた。幸之と明美あのふたりには悪いが、やっぱりやめようかとも考えていた。



由隆がなんだかチートに…

次回はスキル選びです。


人物紹介などはゲームが開始したら載せます!


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