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やらなきゃダメなの?

初投稿のVRものです。初心者ですがよろしくお願いします。

「…ふ~、あの馬鹿ども、私に仕事を押し付けやがって…」


 


 程好くクーラーの効いた部屋で凝り固まった背中を伸ばす一人の女性がいた。溜まりに溜まった仕事がようやく終わったのだ。仕事といっても高校の生徒会の仕事だが。これでゆっくりできると彼女は思っていた。しかし、自分の部屋に近づく足音に気づき、ゆっくりするのはしばらく先だと深いため息を吐いた。



 そして部屋の扉が勢いよく開けられた。




「お姉ちゃん!仕事終わった?!」


「由隆!仕事は終わってるよな?!」




 ほぼ同じタイミングで部屋に入ってきた二人の男女。少女の方は、この女性――東堂とうどう由隆ゆたかの実の妹である東堂とうどう幸之ゆきの。男性は東堂姉妹の幼馴染、西原さいばら明美あきよしである。二人とも興奮を隠せない様子で、由隆に詰め寄ってきた。




「なんだよ、二人してそんなに興奮して…。暑苦しいなぁ」


「そう言わないでよ、お姉ちゃん!仕事が終わるのずっと待ってたんだからね?」


「待ってたぁ?なんでまた…」


「それは俺が説明しよう!由隆、俺たちと一緒にゲームをしようじゃないか!」




 若干気持ちの悪い二人に引きながらも訳を聞くと、これまた気持ちの悪いテンションで返されて訳の分からぬことを言われて首をかしげた。





「ゲーム?私はお前らみたいにぶいあーるなんちゃらに興味はないぞ」


「なんちゃらじゃなくてVRMMOだよ!興味ないのは知ってるけどさ、ずっと一緒にやりたいと思ってたんだよ?」


「そうそう、お前何度誘っても興味ないで断るから悲しかったぜ…」


「興味ないものはないからな、今現在進行形で興味ない」


「ふっふっふ…、今回は断らせないぞ!明日からサービス開始のこのVRMMOを一緒にやってもらうぞ!これは決定事項だから。お前の分のVR機もソフトも買ったんだから、無駄にはしないだろ?」





 そう言い切った明美は手に持っていた紙袋を由隆に押し付けた。中には最新式のVR機と例のMMOのソフトが入っていた。このソフトはゲームに疎い由隆も知っていた。

 VRMMORPG ――― Youreユア Thinkingシンキング Onlineオンライン。通称【YTO】は世界およそ20か国で同時販売されたもので、最先端の科学技術が組み込まれ、現実リアルと遜色ない世界が味わえる。それだけでなくゲーム自体も名前の通り自らの考えが中心となる自由度をはじめとし、従来のVRMMOとは比べ物にならないくらい完成度が高く内容の期待度も相まって、予約は10分と経たずに終了、店売りも一週間前から行列ができ開店から5分で完売したほどだ。

 そんな激レアともいえるソフトをどうやって手に入れたか由隆は疑問に思った。




「なんで俺がソフトを持っているか気になってるな?それは俺が…」


「私たち二人がYTOのβテスターだからです!テストの時に好成績を残すと、余分にソフトがもらえるんですよ!」


「あれ?今、俺が言おうと…」


「そんなことやってたのかよ」


「お姉ちゃんと一緒にやりたくて、私頑張ったんだよ?ゲームには興味ないかもしれないけど、頑張った妹へのご褒美にやってほしいな?お願い!」


「おーい、そのソフト俺がもらったんですけどー」


「はあ、そうか、わかったよ。一緒にやればいいんだろ?幸之がそこまで頑張って手に入れてくれたんなら、やらないわけにはいかないだろうが…」


「ほんと!?やったー!ありがとう、お姉ちゃん!もう大好き!」


「ちょっ、ちょっと待て!お二人さん俺のこと無視しすぎじゃないですか?メンタルの強い俺でも、さすがに傷つくんですけど!?」


「「うるさい(ですよ)」」


「何この姉妹、怖い。…泣いてもいいですか?」


「勝手にないてろ。YTOをやるにあたって、お前らに言っておきたいことがある」


「「言っておきたいこと?」」


「ゲーム内での私の行動に口を出すな。マナーに反する行為をしていた時は遠慮なくいっていいが、それ以外での口出しは厳禁だ。このゲームは自分の考えに基づいて自由にやれるのが売りなんだろ?お前らみたいな経験者にいちいちアドバイスされちゃ、つまらないからな。これが私がゲームをやる条件だ」




 由隆はこれだけは譲れないといった風に、二人に条件を提示した。二人は最初は驚いていたが、由隆がゲームをやってくれるということがうれしく、満面の笑みでOKした。

  


 こうして由隆の初VRMMO参加が決定したのだった。

なんだか中途半端ですみません。

毎回2000字ほどは最低でも書きたいです。

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