第2癒 その者は消えても世界が進む
開いていただきありがとうございます!
今回は話が一区切りというか、重要な回です!
『裁きの拳』
『裁きの拳』
『裁きの拳』
地が裂け、空が割れる。けど俺は、無傷。
「なぜだ!なぜ回復する!」
この力、すごいな。
「あれ?もう終わりか?神ってのはこんなヘボ攻撃しかできねぇのか」
この際だから最後まで煽ってやるよ。
「ええい!こんなもんではない!」
『我が審判に応え、我が敵に判決を下せ!ジャッジマン!』
天にも届くほどの大きさの巨大な断罪の化身が現れる。
「この我ですら詠唱が必要な高等魔法!全てを無に帰し死刑としろ!」
要はイメージだ。自分を戻す時と同じ感覚。
ただそれを他人に行使するだけ。
『マジックヒール』
何も起きない。やっぱムズイか。
「ふはははは、やはり貴様は何もできない。だから我に負けるのだ!やれ!ジャッジマン!」
ジャッジマンの巨大な拳が音を置き去りにして叩きつけられた。はずだった。
巨大な拳は霧散していく。
「バカな、何が起きたというのだ!」
「まだ気づいてないのかよ。俺は“戻した”だけだ。呼び出す前にな」
「来いよ、お前の存在無かったことにしてやる」
「まだジャッジマンの片腕が残っておるわ!油断したな!」
片腕を失った化身は、理性を失った獣のように拳を振り下ろす。
拳がまたもや霧散していく。否、拳だけではなく、腕が消え、肩が崩れ、胴は砂のように崩れ去った。体全体が崩壊してゆく。
「あが、、これは??」
いつまで経っても理解できないらしい。
「そんなんだから負けるんだよ」
俺は一歩、また一歩と近づく。
神は後ろへ下がってゆく。
「我は神ぞよ。我が負けるなどがあってはならんことだ!」
「そうか。だからどうした」
そっと、神の胸に触れる。見えなくても、視えている。
鼓動がある。ということは、生きている。
精神生命体ではない。
「終わりだな」
『マジックヒール』
神の体が胸を起点に崩れ去っていく。
目の前にあった気配が消えた。
もう、いない。
「これが… 俺のヒールか」
「う…うぐ…」
陰から物音が聞こえた。
「アサ!」
俺はアサを見た途端に走る。
「よかった。まだ息がある」
俺はできる限りの速さでマジックヒールをかけようとした。
『マジックヒール』
傷口が塞がり、流血が収まったが、腕が戻らない。
「なんでだよ!なんで戻らないんだよ!」
『マジックヒール』
欠けた部分が戻らない。
『マジックヒール』
『マジックヒー』
そこで、俺は意識を失った。
彼、ヒーロはやり遂げてしまった。伝説の偉業である、【神殺し】を。
私の左腕は治らないかもしれない。けど、それでいいんだ。彼は私を命を賭して守ってくれた。次は私の番。これから迫り来る敵を、私が迎え撃つ。私が、彼の道を切り開く。
倒れたヒーロを抱き寄せる。この長かったようで短かったダンジョン攻略は終わった。
私は、地下500mの大迷宮の最深部で眠りについた。
「エターナルクエスト」が攻略されたという情報が世界の均衡を崩すとも知らずに。
魔の塔「イビルロンド」上空3000m
「おい」
低い声が、静寂を切り裂く
「なんですか〜?珍しく怒ってます?」
「消えた。“アイツ”の気配がな」
空気が凍る。
「は?アイツがそう簡単には死なないでしょ。仮にも神の一角ですよ?」
「だが、死んだ。しかも殺したのは、人間だ」
???はその発言を鼻で笑い、こう言い放った。
「流石に冗談が過ぎますよ。そうなると、人間が我々以上の力を持っていることになる。
流石にそれはない」
「あったから負けたのだろう」
???が埒が開かないといった様子で椅子を蹴って出ていく。
「あやつもまだ未熟だな。しかしアイツが倒れるとは。……仇くらいは討ってやらねばな」
まだ、ヒーロは知らない。神を殺した代償を、世界そのものを敵に回した事実を。
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