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異界暗殺業  作者: 紅鈴
薬屋
58/185

3-16

実際にあるカジノゲームが出てきます。

ジタンが調査に出た数日後、メリッサは西区の公営カジノに来ていた。


(裏仕事で出来たあぶく銭は、ぱっと使ってなんぼだよね!)


裏仕事の報酬を使う為だけに賭け事をしに来たのだった。


(やっとの思いで注射器ができたし、それの特許申請も通ったからお金が入るし、良い事が続くねぇ。)


苦節数年の思いで作った注射器の特許を取り、錬金術ギルドや各種薬屋や商売人に知れ渡ると、早速かなりの金額が入って来た。


(暫くは別の研究でもしようかな?幸いにも研究材料の購入の為のお金は有るし。)


そう思っていたが、今は手持ちのあぶく銭を使い切ろうと思い、思考を切り替えた。


(さて、やりながら考え事もしたいからな~。何やろう?)


それでも考え事をしたくて、楽しみながらも思考に没頭できそうなゲームを探していた。


(ルーレットは駄目、あれは配当率がカジノ側に傾き過ぎてる。同じ理由でホイール系統も除外。スロットは駄目ね、思考に没頭し過ぎて楽しめない。トランプ系統は・・・これも駄目ね、楽しもうとすると考え事ができ辛い。)


あっちこっち見回って、最終的に座ったのはクラップスと呼ばれるダイスゲームの席だった。


(これならゲームも思考も楽しめそうね。)


そうしてゲームが始まるが、自分がシューターでは無いので最初は観戦していた。


(しかし、ナダン君達は別の国に行くのか。まあ、嫌な出来事があったしね、その心理は理解できるかな。)


ナダン達はこの国を去るようだった。パーティーリーダーであったダンの死亡が切っ掛けなのは明確だった。


(別の国で同じような子を見つけて欲しいなぁ。それが一番の特効薬かな?)


シューターが変わったので次は賭けようと思い、ドントパスに額にして銀貨1枚を賭けた。


(しかし、あの警邏隊隊長は凄いな。まさかあたいに捜査の目を付けるとは・・・。)


警邏隊のジタンが部下を連れて現れた時は焦った。まさか自分の犯行がばれたのかと思ったが、一応の確認だけだったようだ。


(捜査の仕方は良いし疑いの向け方も良いんだけど、想像力が足りないかな。)


『その顔で繁華街に行ったら、誰でも覚えてる筈だから白かな?』と言った隊員を一喝して、『何か方法があるかもしれないだろ。』と言いながらも目撃情報の過多で容疑者から外したので、想像力が足りないのは言えていた。


(協力者の線は疑ってたのに、そこから飲食店での目撃情報の多さを指摘出来れば、あたいの破滅だったんだけどね。)


いつの間にか賭けに勝っていたので、次はブレイズベットの9に同額を掛けた。


(まあ、そうならない様に立ち回ってるからね。・・・それにしても、ネズミで実験をやっていたとはいえ、上手く殺せれたねぇ。)


次に考え出したのは今回の暗殺だった。


(幾ら動物実験を経ているとはいえ、人体に試す時は性質が違う時が在るから、いつも冷や冷やして撃ってるんだよね~。)


毒薬なんて物を人体に使う訳にもいかないので動物実験を十分にしているが、人体とは構造が違う物があるので正確に効くかはその時の運次第だった。


(あたいはろくでなしだけど、理論証明の為に其処ら辺の一般人を拉致して実験する輩じゃ無いのよ。そんな事したら、今度はあたいが他の奴に殺されるからね。)


順当に賭けに負けて、自分がシューターの番がやって来た。

ハードフォーに賭け、手の中で若干ダイスを遊ばせ、可能な限り勢い良く投るとダイスが卓の上を踊り始めた。

最初は2ゾロが出てポイントは4になった。再度同じように投げると少しだけ時間がかかる転がり方になった。


(あの『オークション』の存在を知ったのは偶然だったけど、今は良かったと思ってるね。あの出来事が無ければ、錬金術ギルドを辞めようなんて思わなかったし。)


錬金術ギルドの日々を思い出しかけて少し鬱屈になったが、すぐに改めた。

ダイスがもうすぐ結果を出しそうになったのだ。


(当たってくれるなよ!できれば散財したいんだ!)


その願いは伝わらず、ダイスは2ゾロを出した。ハードフォーの賭けに成功したのである。

結果に周りは湧いていたが、メリッサは残念に思った。


(まま成らないね~。でもこう言うのがあるから人生は楽しいんだ。)


そうして笑うメリッサは配当を貰うと、賭けと思考の続きをし始めた。

これにて3章終了です。

人物紹介と設定を出して4勝に行きます


公営カジノについて

国が元締めのカジノです。(委託は無し)

カジノ専用の兵士が配置されており、迷惑かけたら牢屋にぶち込みます。(その為、偶に憲兵隊が犯人護送に来る)

襲撃したら国家反逆罪が付きます。(国の財政資源の一つの為)

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