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異界暗殺業  作者: 紅鈴
薬屋
45/185

3-3

そうして北区にある食堂に入った2人は、それぞれの料理を食べていた。


「その量で大丈夫か?もっと食えよ。」

「普通にそっちが食い過ぎだから。何で昼から1キロのステーキなんて食えるのよ。」

「これからまだ動く。次はデニスさんの所でスレイプニルの追廻だからな。」

「・・・よく追いつけるわね?」

「さすがに身体強化が要るがな。」


スレイプニルは8本足の馬の魔物で、調教すれば人にも飼育できる魔物の1体だ。

その性能は凄まじく、一度駆けると数秒後には視界から消えるような速度で駆け、スタミナは無尽蔵に近かった。その為公営の賭博である馬駆け場では専用のレースを作るしかない状態になっている。


「しかし、こういう所の料理は良いなぁ、堅っ苦しい家の料理は味を感じづらい。」

「王家のシェフが聞いたら卒倒するからやめてね?あの人達からすればこんなの料理じゃ無いって言う物だから。」

「親父達も陰で言ってるぞ?」

「もうほんと、この凄まじい王家の一族は・・・。」


そうこうしてると食べ終わった2人は腹の調子を整える為に近況話をしていた。


「最近は物騒だな。この前も、侯爵が伯爵に牙をむく事態を作ったからな。」

「その事件は新聞で知ったけど、相当な阿保だったね、侯爵は。」

「なんで爵位に納得しないんだ?あの侯爵は実力が伴わないから降爵したのに?」

「そりゃあ、あんたは実力が有る王族だから解らないのでしょうけど、普通はその事に納得ができない奴が多いのよ。」

「まあそうか、学院の時も実力不足の奴が喚いてたからな。」

「そう言う事。」

「実力と言えば、何でお前は錬金術ギルドを辞めたんだ?俺世代の学院きっての錬金術師なのに。」

「何度目かなその話?・・・あそこにいても自由に研究できないからよ。あそこでやっているのは、来た依頼を処理する作業、上役の顔を窺う作業、上司の失敗を被せられて閑職に追い込まれる人の山、あたいが目指した錬金術師の逆を行く組織に嫌気がさしたの。」

「それで今の店か?自由に研究できてるとは思えんが?」

「自由よ。休みになれば研究ができるし、材料もある程度は融通できる。お金の心配をしなけりゃならないからやってるだけで、それ以外はあたいのやりたい様にできる。」

「お前のやりたい研究ってなんだっけ?」

「錬金術の3大難問の解明。すなわち、錬金術による人体の生成、賢者の石の作成、オリハルコンの作成ね。」

「できそうか?」

「3大難問舐めないで、一番できそうなオリハルコンですら難しいのだから。」

「できたら良いな。」

「できたら幾らでも名声が付くわね。」


そうこう話していると、突然ニンバスが席を立った。


「すまん、ここに金を置いておく。足りない事は無いと思うがこれで払ってくれ。」

「いってらっしゃい。」

「おう、じゃあな!」


慌ただしく出て行ったニンバスの少し後に、騎士達が入って来た。


「あ!メリッサ殿!ここにおう・・・馬鹿が来ませんでした!」

「一緒に食事したわよ、これおつり。」

「ありがとうございます!それで、どこ行きました?」

「最終的にはデニスさんの牧場ね。スレイプニルの追廻をするそうよ。」

「ありがとうございます!・・・おいお前等、行くぞ!」

「「「了解!!!」」」


慌ただしく出ていく騎士達を見送りながら、メリッサは店舗に戻った。

切りが良いのでここで切ります

逃げる王子と追う近衛の感動ストーリー。公開はいつ?(大分なバイアス)(作らない)


馬駆け場って何?

所与競馬場です。

賭けの対象は一般馬と魔物配合種とスレイプニルで分かれ、そこからも細かく分かれます。

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