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異界暗殺業  作者: 紅鈴
薬屋
44/186

3-2

メリッサは昼食の為に店の外に出ると、辟易とした。


(また、増えたねぇ。)


店の外の近くにある路地の、色々な所から視線を感じたのだ。


(何度も追い払ってるのに、こんなに来るのはどうしたモノか?)


それでも腹は減るので気にせず歩き出すと、その視線が一向に減らない事に嫌気がさしてきた。


(何で男じゃ無いのさ!この視線全部女の子なのが嫌なんだよ!)


恋愛に関してはノーマルなのに、寄って来るのはいつも女性で、男性の方は遠巻きに見ているだけだったのだ。


(学院入学の時もそう!授業の実験で怪我負った時もそう!卒業式の時もそう!何であたいなんかに寄って来るのさ!世の中カッコ良い男なんて大勢いるのに~!)


そんな心の慟哭を吐きながらも昼食の為に歩き続けると、学院時代の友人が前の方から現れた。


「よお、メリッサ!久しぶり!」

「久しぶりじゃないよ、ニンバス。前に会ったのは9日前だよ。」

「9日間も会って無ければ久しぶりさ。今から昼か?一緒に行こうぜ!」

「お前、家に帰れば昼あるよね?そっちは良いの?」

「堅っ苦しいのは嫌いなんだよ!俺は出来るだけワイワイ騒いで食べたいの!」

「探してるであろう護衛が聞いたら、苦労話を永遠と聞かされそうね。」

「はっはっはっ!」


この豪快な友人がいたおかげで学院時代は騒がしかった事は、メリッサの数少ない良い思い出だった。


「しかし、お前も相変わらずだな。これだけ女性にモテるのは。」

「正直、変わってほしいのだけれど?」

「俺の婚約関係知ってるよな?打算有り気の奴とは気が合わん!」

「まあ、やんごとない血筋は苦労が在るのは知ってるつもりよ。」

「その点お前の性格は素晴らしい!どうだ?俺の婚約者は?」


そうニンバスが言った瞬間、後ろの気配が殺気に変わった。


「前も言ったけど、あたいはある程度自由にできる身分の方が性に合ってるわ。家を出て、ここで店始めたのもそれだし。」

「まあ、母上の苦労も見てきたお前ならそう言うだろうな。」

「あの方が苦労?夫に静止を掛けるどころか突撃掛けてるじゃない。」

「それでも何回かは止めてるぞ?」

「それに国の顔の顔が『火傷付いてます』は駄目でしょ?」

「そんな事で嫌味を言う奴がいたら俺は黙らせるな!」

「それで戦争が起きたら駄目なのよ。」

「そうか?そんな事で戦争は起きんと思うが?」

「おい、前後の会話ぁ!」

「はっはっはっ!」


この豪快過ぎる友人・・・いや、ロイズ国現王子の一人はとにかく自分の価値観には忠実で、合わなければ大問題を起こす性格なのは、他の友人と共に大いに悩まされた。


「それより、酒場だ!やいのやいの言いながら食べるぞ!」

「ほんと此奴は・・・酒は無しよ。」

「仕事中には飲まんだろ?其処は弁えてる。」

「その姿勢は良いけど、煽られたら飲もうとするのやめてね?あたいが起こられるから。」

「善処はする!」


その言葉でため息を出すメリッサであった。

切りが良いのでここで切ります

暴れん坊王族の一人登場!!


学院について

一般も貴族も学力が有れば入れます。(入学は多少値は張る)

裏口入学?やった奴は捕まります。(結構実力主義な学校なのでそう言うのは定期試験で落とされる)

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