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一章目です
ロイズ王国という国がある。
大陸に覇を唱え、様々な国を併合し、未だ周辺諸国との緊張状態は続いているが、その国内では周辺国よりは比較的に安定した治世が続いている国である。
その王都、ロイエンタールは広大だ。
東には交易と漁業が盛んな大湊があり、新鮮な魚介類や渡来の品々等が入り賑わいを見せている。
北に目を向ければ王都の外にある広大な酪農場があり、日々様々な農作物や酪農品が作られる。
恐らく大陸の他国を見回しても、ここ程の広大な酪農施設はないだろう。
南をむけば工業所が多数あり、日々、日用品や武器や防具等の物が作られている。
王都ゆえの便利品や怪しい物、何に使うかわからない物や魔道具等どれをとっても物珍しいだろうことは予想される。
西には大規模な商業区があり、日々様々な商いが行われている。
東の大湊から来る渡来品や南の工業区にある道具の数々の商いを行う店、様々な公営施設等が大小様々にある。
そして中央を見ればロイズ王国の王たる者が住まう王城があり、その王城を囲む様に各貴族の館がある。
王から信頼を受けるであろう上位の位の者達が住まう厳格な雰囲気は、一度足を踏み入れれば身が引き締まる思いを受けるかもしれない。
また、王都の中は各所に川があり、そのおかげか街中は清潔感が溢れている様に見える。
その川の一部は汚水施設に行き、施設にある魔道具で奇麗に処理され海に返される等の処理が行われている。
王の御膝元ゆえの活気盛んな城下町は、人々の笑顔があふれているように見える。
もちろん、これは表だけを見ている場合だ。
表があれば裏もある。
その裏は多種多様にある。
非合法の商売を行う店、危険な品を作る闇工場、違法操業を当たり前のようにしている非合法施設、王の御前では王の為にと言うのに裏では自分の利益しか考えない悪徳貴族等、多種多様な悪党・悪所が多種多様に点在する。
そんな王都の南側の区画の一ヵ所に人が集まる建物がある。
その場所は清潔そうな白い塗装の建物であり、その一部には看板が掲げられている。
『ギルファ医院』と看板に書かれているその場所から。
「このクソ馬鹿野郎が~~~~!!!」
・・・お叱りと言う名の音圧の雷が降っていた。
切りがいいのでここら辺で一度切ります。
基本後書きには設定を書いていこうと思います。
この世界の魔法・魔道具について
基本的には魔法は『攻撃・防御・回復・補助・系統外』となっており、そこに様々な『属性』が入っている。
(例・・・攻撃魔法火属性○○)
魔道具は様々な『属性』が入っている道具で色々な形をとっている。
(例・・・火属性の入った切りつけると焼かれるナイフ)
魔法の習得には知識がいるので、基本的には誰かに教わっていたり図書館で調べる事が多い。
その為か各国は図書館は一市民にも開放されている所が多いが、貴重だったり危険な物は国家で厳重に隔離されている。